先週木曜21日のEU緊急首脳会議でのギリシャ第2時支援策が発表され
マーケットは一定の評価を示したまま週末に入りました。
つまりユーロ買い、株高のまま終えたわけです。
これで問題解決?!今週はもうユーロに振らされることはない?!
今後のリスクとしては・・・
ギリシャだけを救済する?!ポルトガルは?アイルランドは?
周縁国の問題が再燃した場合に「モラルハザード」ではないかとして、
内部の不協和音がぶり返すことが十分想定されます。
イタリアやスペインの市場環境が悪化し問題が波及した場合
現状のEFSFの規模ではどうにもなりません。規模の拡大を迫られることになる・・・?
サルコジ大統領は今回の措置はギリシャに留めると発言していますが、
そんな特例が認められるでしょうか。あるいは周縁国に波及した場合
本当に救済されないということでしょうか・・・。
また、ギリシャへの融資は3ヶ月毎にチェックが行われるそうですが、
ここで緊縮財政に努力が見られないなど相変わらずの姿勢であることが
問題視されればこのスキームだって生きてきません・・・。
というわけで、やはりこれも「問題の先送り」に過ぎないと思いますが、
一旦はテーマが欧州からアメリカにシフトするでしょうからユーロは強気で見ても
いいのかもしれません。。。。
そう、連邦債務上限引上げ問題です。
事務的な手続き上22日金曜(先週金曜)までには合意にこぎつけなくてはなんて
話もあったのに結局話は未だまとまっていないのですから、本当に8月2日ぎりぎりまで
揉めるのかもしれません。パフォーマンスに過ぎないと市場関係者は楽観していますが、
それでもワシントンとウォール街の意識の違いは不安材料だと貴金属アナリストの
亀井幸一郎さんは指摘されていました。
そうそう、アメリカの「デフォルト」問題だ!!と大騒ぎしているわけですが、
どフォルトにも2種類あるんですね。
広瀬さんのブログが勉強になりますのでこちらをどうぞ。
現在米国が直面しているのは「テクニカル・デフォルト」ですね。
クリントン政権時代の1995年にも「テクニカル・デフォルト」は起こったそうですが、
大混乱には陥いらなかったそうです。
ただし、目下市場の話題はこちらでしょうから、今週はドルがテーマになりそう。
ユーロがもっと戻れば(ドル安になれば)売り場到来だと考えていますが、
チャンスはあるでしょうか。
さて今日気になったニュースの一つ。
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は23日、
EU)ギリシャへの追加支援について
「ユーロ圏の金融安定に役立つ」と歓迎する談話を発表し
「欧州市場は過去も現在も未来も中国の重要な投資先の一つである」と述べ、
今後も世界最大の外貨準備を使って
ユーロ資産への投資を続ける姿勢を鮮明にした。
というもの。
中国は昨年秋以降、相次いでギリシャやスペインなどの国債買い増しを表明。
ユーロに対する市場の不安を鎮める役割を果たしてきた。
EUは中国にとって最大の輸出先です。
ユーロ安は中国の輸出企業に深刻な打撃を及ぼすということですね。
さて、これだけ騒がれても意外と強いユーロのバックに中国の援護射撃あり。
ということで、なかなか思うようには下げてくれないのですけれど、
その中国も高速鉄道の事故などなんだかほころびが見え始めた気がしています。
ちょっと今後の中国を暗示する象徴的事故なんじゃないか、
なんて思ったりもするのですが、
欧州、アメリカの日替わりテーマに注目する一方で
中国の動向にもなお注意が必要じゃないでしょうか。
あ、ノルウェーのテロもあった!!
世界の原油輸出量の3~6位といったエネルギー大国です。
これが北海ブレント市場に波及することも考えられますね・・・・。
となるとますます原油が上がり、オバマ政権は苦しい事態に?!
週末にいろいろ起こりすぎだわ・・・。
一応まとめておきます。
■ギリシャ第2次金融支援合意内容。
EUとIMFによる公的支援は1090億ユーロ。
民間金融機関による支援が370億ユーロ。
ギリシャ政府などがギリシャ国債を民間金融機関から買い戻す費用126億ユーロ見込み、
第2次支援の総額は約1590億ユーロに。
柱はEFSF欧州安定化基金の機能拡充。
ギリシャ向け融資の返済期間を現在の7年半から最長30年に延長、融資金利を引き下げ。
ギリシャ国債を保有する民間金融機関には4つのオプションが提示される。
1)30年債との額面での交換、金利4.5%
2)償還を迎える国債を額面で30年債とロールオーバー金利4.5%、
3)額面の80%での30年債との交換、金利6.42%
4)額面の80%での15年債との交換――。金利5.9%
IIFによると債券交換によりギリシャ債務は135億ユーロ軽減される。
(これには債権者の90%の参加を目標)
同意した民間銀行
ドイツ銀、HSBC、BNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル、保険のアリアンツ、アクサ、ジェネラリなど。
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