2011年8月17日水曜日

皆が騒ぎ出してメディアに取り上げられるようになるとその相場は終わり
だなんて言いますが、金の高騰に関してはちょっと様相が異なるようです。

今日本のメディアが取り上げている金高狂騒曲の内容は
「引き出しの中の金を売りに行く個人、現物商店頭で7時間待ち」ってもの。
つまり、金高で金を売っているって話なのよね。

安い時に(90年代後半とか)買った金を今売れば数倍の価格になっています。
90年代後半は1㌘800円台なんて価格がありましたが、現在は4300円台でもの。
でもその前1980年のアフガン侵攻の頃には6000円台も記録してますので
これが過去最高値ではありません・・・・。ただしその当時のドル円相場は200円台。
年間の値動きが58円もあった時代です(笑)
現在の金価格はこの円高水準にあってその当時に次ぐ高値なんです。

これが円安となったら?!その時のドル建て価格にもよるでしょうけれど
現在も1780ドル台で史上最高値レベル。株がちょっと持ち直していますが、
それでも崩れたりしなくなっています。
現在は為替の円高をも凌駕するレベルの金高騰というわけですね。

何が言いたいかっていうと、「金高騰で個人が金買いに行列殺到」という
ニュースならこれはそろそろバブルが弾けるということかもね、と思うのですが、
個人は金を売っている(日本の)その金を吸収してまた更に金は上がっていく・・・
というようなことになっていくのだろうな、と思うってことです。

そしては話は昨日書いた「スイスフランだけがトレンド転換することがあるだろうか」に
つながります。金高、円高、フラン高、債券高、、、、このリスク回避時に選ばれる資産の
一部だけが反転するなんてことは考えにくいと思っているというもの。
金高、円高が終わりそうにないのに、スイスフランだけがスイス当局の政策によって
トレンドを終えるなんてことがある?!

でも。。。
スイス当局のユーロにペッグさせることを検討という話が本気度が高く、
これが現実に実施されることを懸念した投機筋がスイスフラン売りに転じているとも
一部報じられています。
私にはこれがどこまで現実的な話なのか皆目見当がつかないのですが、
もし。もしですよ、これが本当にユーロにペッグされてしまったらいったい何が起こるのでしょうか?

ひとつは、余剰マネーは新たな逃避先を模索するというもの。
例えば震災後の利下げ以降調子がいいNZ。
中国が買っているなどの話があるように、新たな逃避先マーケットを作り出すということはないかな?
だとすると、ここから安全資産として魅力のある通貨はなんだろうと模索するというのも
一つのアイデァです。

もうひとつは、、、新たな投資先などない!(あるならもうそこにも資金が集まっているはず)
つまり、今選ばれている逃避先アセットに更に資金が流入してしまうというもの。
となると、金高、円高、債券高が更に加速、金2000ドル、円50~60ドルなんていうシナリオは
すでに聞こえ始めていますが、あながちない話でもなくなってきます。
スイスに集中していた資金が大移動するってことです。

昨日は世界各国の中央銀行の政策は機能しなくなってきており
ハンドリング不能に陥っているためスイス当局が何を頑張っても
スイスフラン高が終了するとは思えないという思考だったのですが、
投機筋がスイスから資金を引き上げているというニュースを目にして考えが広がりました。
まあ、いつもの妄想レベルの思いつきなのですけれど(笑)

だからといって今すぐに円買いしたいってレベルなじゃいし(底練り状態ですものねぇ)
だからといってここから金を買い増したいとも思えないのが難しい相場ですね。

まだまだマーケットは盆休みムードで値動きが地味な上に、欧州時間に真逆に走りだしたりと
トリッキーなのでポジションを取る気にはなれません。

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