2011年10月17日月曜日

G20終了。
月曜からのマーケットに直ぐ様影響するようなものでは
ないと思いますが、一応総括。

財務省のHPに声明文が。
「20か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(仮訳)(2011年10月14-15日 於:フランス・パリ)」
http://www.mof.go.jp/international_policy/convention/g20/g20_231015.htm

一般報道のリードでは概ね
「世界経済の緊張が高まり、著しい下方リスクに直面している状況にあり、
金融の安定と成長を回復するために断固対応する必要があるとの
認識を示した声明を採択して閉幕した」と報道されています。

これは言わずもがな欧州問題を差すものかと思われますが、
安住淳財務相も今回の会議は「欧州の問題が中心だった」と述べていますね。

今月23日のEU首脳会議で対策をまとめるよう求めて閉幕していますし、
欧州問題についての次の山場は23日ということになるんでしょう。
それまではForexradioでだいまんさんも指摘されていましたが、
余程のネガティブサプライズがない限り、ほぼ材料が出揃った上で
一つ一つ本解決ではないにしても当面のごまかし策が出されているわけで
ズドーンとマーケットが下落するのは考えにくいのかもしれません・・・。

Technical的にはダウがレンジ上限に到達しているし、
ユーロドルも9月からの急落の50%戻りを達成しているので
そろそろ反落しそうな気もしているのですが、
確かに23日の首脳会議に向けて急落するような材料が
思い浮かばないと言われるとそんな気もしてきますよねぇ。。。
あくまで23日までの超短期的に、ということですが。

他に気になった点を少々。

為替レートについて
「過度の変動や無秩序な動きは、経済および
金融の安定に対して悪影響を与えることを再確認する」とした部分を差して
安住財務相は「基本的な認識は変わらないかもしれないが、言葉でしっかり
盛り込んだ」と評価した上で、文章に含まれた「悪影響」の表現が、円高に苦しむ
日本の主張が盛り込まれた部分だと強調した。

なーんて報道があるんだけれど、実はこの声明の前に
「市場で決定される為替レートに対する我々の支持を再確認した。過度の変動~」
という文章があるんですよね。何故か一般報道ニュースソースではこの部分が
割愛されたものが多く、財務省のHPでしか確認できませんけれど。
・・・今回の報道は安住さんが消費増税を国際公約したって点が   
クローズアップされているような感じですね。

※日本の消費税率を10%に引き上げる法案について、
来年に国会提出、成立させる考えを表明した。

この「市場で決定される為替レートに対する我々の支持を再確認した」
ってコメントが何故ポイントなのかといいますと、
これって8月8日開催のG7声明で史上初めて取り入れられた文言なんです。
今回再び挿入されたことにどんな意味があるのか?!って、、、
それって、介入するなってことなんじゃ・・・?
中国の実質管理相場もそうですが、今回はSNBのユーロペッグ政策などが
問題視されているのかもしれません。
あるいは新興国通貨の一連の自国通貨安介入
それが逆回転した際の自国通貨買い介入と
「市場で決定されるレート」に介入する各国の姿勢を牽制したものかも。

となると、本邦当局も介入し辛いですよねぇ。
相当な過度な動きがない限り円高是正の介入はない、と見るのが
自然でしょう。

というのも、先週金曜夜にNY市場でドル円が77.50円近辺まで急騰しましたが、
背景には「日本政府が早ければ来週にも新たな円高対策を発表する」という
一部報道があった模様で、これを意識するならば、今週は
緩和策、、あるいは介入期待が高まる可能性があると思ったのですが、
このG20声明を見るかぎりにおいては、緩和策はあっても
介入は難しい状況であると思われ、期待するほどの円安は望めないという
気が致します。

しかし、大倉キャプテンも中国のこれまでと違った動向などから
潮目の変化を予想して円売りポジションを取られていることや
Technical的にもそろそろどちらかに離れそうな予感がすることもあって、
政治的、政策的な思惑からの値動きとは乖離した
新たな値動きが見られるかもしれないという気もして、
なんだか煮え切らないでおります。

迷ったらやるな。
ですね・・・

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