昨晩は米金融大手MFグローバルが連邦破産法11条の適用を申請、
ダウ平均が276.10ドルもの大幅下落となり久しぶりにリスク回避相場再開の全面安。
おかげでユーロドルもみるみる下落。
このMFグローバルってどんな会社?
この会社のコア・ビジネスは先物ブローカー。
CMEやICEなどの取引所で取引されている先物の売買注文をつなぐ(顧客からの)業務。
上場先物やオプションの取引で最大手だとか。コモディティ市場への影響が懸念されますが・・・。
リーマン・ショック再来か?とヒヤリとさせられる金融機関の破綻ですが、
取引所で取引される先物契約は取引所が契約の履行を保証しているものなので
連鎖的な信用不安には繋がらないとの見方が大勢です。
MFグローバル経由の取引はポジション解消に限定されてしまったため、
原油先物市場では通常60万枚ほどの取引が半分にまで落ち込んでいるとの指摘も。
そう言われてみると昨日今日と商品市場のボラティリティが非常に高い気がします・・・。
(金は再度1700ドル割れたのですが、(1680ドル台)再上昇で1700ドル台回復。値動き荒いです)
しかし、問題はこのMFグローバル、イタリアやスペインなどの欧州諸国の
国債に多額の投資を行っていました。これが問題なのです。
9月末時点の欧州の国債関連の投資残高は63億ドル(4900億円)にも上り、
このうちイタリアとスペイン国債が7割を占めていたそうです。
また顧客の資金を不正に使用していたなんて話も・・・。
MFグローバルの大口債権者にはJPモルガン、ドイツ銀行などの
欧米大手金融機関の名前が上がっており、こうしたところにまで飛び火すれば
影響が限定的だなんて言えない事態となりそうですけれど・・・。
この会社、ゴールドマン・サックスのCEOや上院議員、
ニュージャージー州知事を歴任したジョン・コーザイン氏らがCEOを務めており
積極的なリスクテイク戦略を取っていたんですって。
ちなみに日本法人のFX取引会社MFはグローバルFXA証券が心配。
口座数5000、純資産は19億円、預かり証拠金は25億円だそうです。
■しかし!!
今夜はすでに新たなニュースでリスク回避相場に拍車がかかっているのです。
なんとギリシャが
「27日にEU首脳会談で決めた包括戦略に関して、
ギリシャ国民にその是非を国民投票で問う」と宣言したのです。
え?!
やるのは前提でのEU首脳会議合意じゃないの?(゚д゚)!
報道ではこの国民投票実施を表明したパパンドレウ首相に対し
与党議員の一部が首相の辞任と国民投票キャンセルを求め造反、脱党しているとのこと。
CNBCが報じたところによると、ギリシャのパパンドレウ政権の信任投票は4日。
ギリシャのデモの映像などが繰り返し報道されていますが、
あれを見るかぎり国民投票では包括戦略なんてやりたくないよーと否決されちゃうんじゃないか、
って思うのが自然な考え方ですが、なぜパパンドレウ首相は国民に是非を問うのでしょうか?
MarketHackさんがわかりやすい解説をされていました。
「ギリシャはナゼEU首脳会談で決まったギリシャ支援策を国民投票にかけるのか」
http://markethack.net/archives/51780842.html
つまりこういうことのようです。
それをやらない限り緊縮財政実現は無理・・・・。
もし、可決されれば実現できるのです。
でも可決されますかね・・・。
このギリシャのグダグダでマーケットは更に緊張を高めています。
イタリア国債10年物利回り6.30%に上昇。
ドイツイタリア国債スプレッドが450ベーシスに拡大。
ダウは12000ドル割れ。
ユーロドルは1.36ドル割れぎりぎりにまで落ちてきています。
そういえば今日11/1はマリオ・ドラギ氏がECB総裁として初日を迎えたわけですが
トンデモない事態からのデビューです。
ECBはかなりイタリア国債を買ってますよね。。
今週の理事会では利下げがあるか否かに注目が集まっていますが、
ギリシャ問題も抱えて難局をどう乗り越えていくのでしょうか。
というわけで、「ギリシャはもう破綻の道を逃れられない」ような事態に突入している
のですが、私はユーロドルSを1.3803で降りちゃったんですよね。
ギリシャの国民投票の話がでる前。昼間です。
その後1.36ドルまで下げているので200pipsの利益機会の喪失・・・失敗したな。
でも1.4208ドルで売ったポジションなので十分利益はありました。
頭と尻尾はくれてやれといいますが、お腹までくれてやった気分・・・
先ほど再度1.3672で売りなおしていますが、底値売りにならないか気が気じゃないです(笑)
でもユーロドル、1.3145☞ 1.4245の上昇の50%以上の下落となっていますので
この先も売り相場継続だとは思っています。
それからドル円。
今日は瞬間的に78.97円まで約50銭急騰するなんちゃって介入場面がありましたが
実弾は入っていないようですね。その割には意外と下げど待っているので
一定の効果があったのかな。
しかしながらくりっく365の個人投資家のポジションの売り玉が凄まじく増加しており、
日銀が買って、輸出が79.20でしこたま売って、個人もそれに乗じてしこたま売った構図が
現れています。このポジションがしこりになってしまうと意外にドル円はしばらく強いかも
(円高にならず、ドル高となるかも)
※前日は27422枚の売り玉だったが、介入日には106002枚と4倍近くに増加。
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