先週金曜のマーケットは欧州時間からユーロ売りに動意づいて一段安。
YMTVで1時間ユーロについてとことん話をしていたのですが、
放送中からジリジリ値を下げ続け、その後大倉さんと食事に出かけても尚
ユーロ売りがとどまる気配がなく、一体何が起こっているんだろう・・・?
と思っていましたが。
いつになるんだ?!とずっとずっと気がかりだった(12月のEU首脳会談のあと数日で
速やかに発表するとしていたはずの)S&Pのユーロ圏諸国の格下げが
発表になる?!・・・・なるみたい?・・・・発表になったー!!
・・・という一夜だったんですね。そりゃ動きます。
そんな噂があるってことはYMTVが終了した20:00時点にはわからなかったの。
大倉さんと一緒に食事中もずっとレートみていたけれど。
今になって時系列でのニュースを辿ってみると、
ロンドン19時に欧州周辺国の格下げがおこなわれるのではないか?
との噂が流れ、それにはドイツ とオランダは含まれない見通しだ、という
推測報道がなされ、最終的に発表されるというようなことが
ユーロ相場を動かしていたんだということが分かって来ました。
しかしながら、格下げ発表後には若干ユーロが買い戻されて終えるなど
噂で動いて事実で反転するというような動きとなっています。
ただ、金曜の夜1日でこの材料を全て織り込んだとは考えにくく、
今週以降この影響がどのようにマーケットに波及していくのかを
見極めなくてはなりませんね。
※ドイツはトリプルAを維持。
フランスやオーストリアが最上級の「トリプルA」格付けを失った。
フランス、オーストリア、マルタ、スロバキア、スロベニアの5カ国が1段階の引き下げ、
ポルトガル、イタリア、スペイン、キプロスの4カ国は2段階の引き下げ。
フランスは2段階の引き下げも予想されていたのですが
1段階であったことはまだ救いなのかも。
これを受けての市場関係者の見通しは
「概ね市場には織り込み済みだ」というものが多く、
このショックだけでユーロが更にナイアガラのごとく下落するという
ことはなさそうです。
しかし抜本的解決に向けては
ユーロ圏が将来的に政治的に統合されるのか、経済的な統合にとどまるのか?
というところまで議論が及ぶだろうことから
さらなる格下げや金利上昇の動きが予想されるという新たな懸念も。
目先のリスクとしては
独仏国債のスプレッド拡大がテクニカル的な売り材料とされる
ギリシャの民間金融機関債務交渉(ヘアカット)の行方などが
挙げられますが、
16 日にはフランス短期債入札
17・19 日には2 段階格下げされたスペイン国債の入札があり、
どのくらい需要があるかによってユーロも動くでしょうね。。。
このフランス、オーストリアの格下げによって
EFSFの格付けにはどんな影響を及ぼすでしょうか。
自己資本比率9%もの資本増強を強いられている金融機関は
大丈夫なんでしょうか。
という問題も気がかりで、
材料出尽くしで一旦ユーロ買い!!と張り切るのも
難しい局面。月曜から神経質な値動きになりそうです・・・。
戻りが大きくなりそうなら買いたい局面ですが、
やはりどう考えても、上がったら売る相場ですものね。
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ちょっと面白い記事発見。
「格付け会社は、乗っ取り狙いで"帝国主義的侵略"を図る性質があることは、
知識として知っておいたほうがいい。
今回の一連のユーロ圏の国債の引き下げには、別の狙いもあるように見える。
一つは、ユーロ圏の国債の信用を低下させ、
その国債を大量に保有する欧州の金融機関を弱体化させて、
買収を狙っているという見方・・・。」リバティWEB