2012年2月10日金曜日

ユーロドル、まだ崩れていません。
今日はオバマ大統領が
「欧州危機について、米国は同盟国を支援する」と発言
したことでユーロドルが1.330ドル台に乗せる上昇をみせました。

その後、夜に控えたECB理事会に向けて
調整気味に若干値を削りましたが、利下げがなかったこと、
(政策金利を1.00%に据え置くことを発表。市場の予想通り)
ドラギ総裁の声明で
「インフレは、2%を超えたままであるようだ」
「調査が一時的な経済安定化の兆しを確認している」
「二回目のLTROの規模は、初回と同様になるだろう」などの
発言を受けたか、
もしくは英FTによる
「ギリシャの連立与党はEU・IMF支援受け入れ条件である
緊縮財政措置で合意した」との報道を受けてなのか、
再び1.33ドル台乗せの急伸となりました。
しかし、今日の高値に面合わせで上昇も頭打ち、
揉み合いに入っているところ。。。。
今夜はこのまま揉み合いかなぁ。

このところギリシャ第2次支援策の為の緊縮財政案を巡って
ギリシャ国内での政治的ゴタゴタがリスク要因かと思われて
いたのですが、実際にはユーロは上昇しており、
かなりマーケットは楽観に傾いている感じがします。
PSI交渉の結論も見えないままですが、
このムードですとギリシャをデフォルトさせる、なんて
究極のシナリオはないと思われているようですね。
一部にデフォルトさせてしまってユーロ圏から脱退させたほうが
アク抜けできるという指摘がありますが、
現時点ではこのシナリオは現実的でないということなのでしょう。

何れにしても2/13のデッドラインは来週であり
この週末も何が飛び出すかわからないという
イベントリスクを孕んでの上昇です。
あまり楽観に胡坐をかかぬよう肝に命じながら
それでも1.34ドル~1.35ドルを目指してポジションキープします!

肝・・・といえば今日は鰻の肝を食べてきました。
キャプテンとだいまんさん、大塚さん達とラジオの打ち上げ。
かしら、はらみ、ひれ・・・鰻の串焼き美味しかったです~♪

それと今日は中国の1月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が
市場予想を上回る4.5%となり(4.1%と誤報もあった模様)
中国の金融緩和観測が後退したことでオージーが売られる局面も。

オージーが売られたのは資源貿易などで中国と関係が深いためですが、
緩和しなくてもいいってことなので基本的には強い内容。
こういう金融政策期待が後退したというネタでの下落は
一時的と考えていいでしょうね。
ということで、再度オージーは上がっていくのだと思います。
(ただし最終局面であろうと思っていますが・・・)

話が変わりますが。
コマツの坂根会長が最近、
1ドル=60円の円高より超円安が怖いと語っています。

「消費税問題を争点に衆院解散・総選挙に突入すれば国民が『ノー』を突きつける可能性は大いにある。その場合の国際金融市場の反応は目に見えている。その時に欧州が落ち着いていたら、次の標的になるのは日本だ。『日本売り』を仕掛けられる。国債が売られ、(国債を大量に持つ)銀行がおかしくなれば、国債を買う人がいなくなる。

国債売りに伴って金利が仮に5%上がったら利払い費は年50兆円に達する。どう払うのか。いま最大の抑止力となっているのは、日本を追い込んだら世界経済に与えるダメージが大きすぎるという『too big to fail』(影響が大きすぎてつぶせない)の考え方だ。だが、市場には『そんなのお構いなしだ』という人が大勢いる。日本売りで超円安になれば、コマツのようなグローバル企業は韓国のサムスンのようにより強くなるかもしれない。だが大半の国民、企業は悲惨な目に遭う。政治家たるもの守るべき一線は守ることが絶対に大事だ。いくら選挙が大事と言ったって、消費税『ノー』の結果ぐらい考えないといけない」

今はまだ円高をなんとかしろ、円高で日本の製造業は困っているというのが
主流かと思いますが、介入をしたり円高が悪いと言っているうちは
まだ円高が続くんだろうな、と感じています。

じわじわとコマツ会長が指摘するようなシナリオからの
日本売りを懸念する声が浸透しつつありますが、
「本当に怖いのは超円安」という認識が市場のコンセンサスに
なったころにその「怖いこと」が実際に起こってしまうのかも…。

人気ブログランキングへ
【人気ブログランキングへ登録しています。応援ありがとうございます。】

※本レポートにて豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。したがって銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、弊社の重要事項説明を十分にお読みいただき投資家ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※また、本ブログ内にて提供される情報は豊トラスティ証券株式会社が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、豊トラスティ証券は保証せず、また、いかなる責任を持つものではありません。

※ブログ内容についてその表現や記述、データその他に関しましては、著作権法などの法令により保護されており、個人の方の私的使用目的以外での使用や他人への譲渡、販売コピーは認められていません(法律による例外規定は除きます。)。

以上の点をご了承の上、本ブログをご利用下さい。

運営:豊トラスティ証券株式会社