2013年4月16日火曜日

ひゃー、何が起こっているの?! 特に金市場。

とうとうドル建て金価格は今日1400ドル台をも割り込んでしまいました。
先週1526ドルのレンジ下限を守れるかどうか、なんて言っていたのに、
1500ドルの大台どころか1400ドルも割り込むなんて。

東京の金価格も先週再び5000円の大台に乗せたところでしたが、
今日は4300円台まで落ちています。チャートを見ると稀に見る暴落。
こんな下落は近年見たことがありません…。

金はそもそも昨年10月の1770ドル台からずっと下落トレンドが続いていたのですが、
先週、キプロス中銀が外貨準備で保有している金の75%に相当する4億ユーロ分を
売却して負債返済に動くという噂が出たことが下落に拍車をかけたようです。
(キプロス中銀はその噂を否定したのですが、ドラギ総裁が
キプロスが金を売却した場合、その資金はベイル・インに
使われなければならないと発言したということで、実現性が高いとの
観測が広がったようです)

※ベイルアウトは倒産したあるいは倒産に瀕した経済主体に
 第三者(政府等)が救済資金を投入することですが、
 ベイルインとは返済猶予等貸し手が救済に当たることを呼びます。
 株主、債券保有者に続き預金保険対象外の預金者も
 銀行再編コストを負担させるとした今回のキプロスの救済方法がそれで、
 ドラギ総裁は国家の金を売って救済にあてよ、と言っているのですね。

しかし、金だけでなくメタル全般、そして原油などエネルギーの下落も大きい。
コモディティ全般が弱いのは今日の中国の指標のせいもあるでしょうか。

今日発表された中国の1-3月期のGDPは前年同期比7.7%増。
市場予想平均が8.0%増でしたので予想より悪かった。

同時に発表された3月鉱工業生産は前年同月比8.9%増と
市場予想平均の10.1%増を下回っっています。

これを受けて今日は豪ドルが大きく売られたということも
商品市場にはネガティブだったと思われます。

そんな中、ドル円は意外に底固い印象もありますね。
先週の99.95円近辺からみると97.55円というのは2円も安いのですが、
商品市場のパニック売りからみれば、整然とした調整の範囲です。

先週の窓を綺麗に埋めましたので、窓埋め完了で
上昇に転じることができるのかどうかが今晩の見どころでしょうか。
どうもまだ買う気にはなれませんので、今晩も様子見。

先週の為替報告書もそうですが、今週は木・金とG20財務相会合があり、
日本の円高是正政策について他国からなにかけん制発言でもでようものなら
もう少し深い押し目を形成してもおかしくない局面のような気もします。

TPP交渉も円安容認の交換条件なんじゃないの?との憶測もあり、
安倍政権はこのアベノミクスを成功させるためには
いろいろと譲歩しなくてはならない苦しい舵取りを迫られているのでは
ないか、、、ってな気もします。

というわけで、今週は政治リスクが大きいので
もう一段下げ覚悟かもしれません。

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