先週のマーケットのボラは大きかったですねぇ。。。
それでも、米株市場はダウが10%にも満たない下落で、
金曜には大幅反発して終わっており、
このくらいの下落は調整の範囲内ともいえるのですが、
パニック的様相を示したのが債券市場。
15日の米10年債利回りは一時1.86%まで低下。
ドイツの10年債利回りは0.72%近辺まで低下。過去最低を記録。
フランス10年債利回りも1.10%まで低下。過去最低水準を更新。
イギリス10年債利回りも一時1.92%と2%を大きく割り込んみました。
先進国の債券市場に資金が流入したということですが、
一方でギリシャの10年債利回りは、9.03%まで上昇。
欧州の国債市場では南欧債が売られ、ドイツやフランスへと
資金シフトが進んでいます。
こうした動きは欧州債務問題時でのリスク回避時に見られたもので
先週のマーケットは完全にリスクオフ相場だったといえるのですが、
それが引き起された主因は一体なんだったのか、
そしてこのパニックがいつ終わるのか、が気になるところね。
WTI原油価格も80ドルの大台割れです。
地政学要因で買われ分のプレミアムが剥げ落ちただけでなく、
シェール増産などもあって供給が過剰な反面、
需要も思ったほど伸びないという景気の悪さを思わせる
需給の緩みが価格に反映されているものと指摘されています。
IMFが予想するように、Fedが警戒するように
本当に世界経済の後退が嫌気されたポジション整理という側面も
大きいと思われる下落なのですが、
これが主因となってくるようだと、株価は天井となってしまう
リスクは残されています。この点においては今後の世界の
経済指標が注目で、ここからは景気指標がマーケットを
大きく動かす可能性が大きいということになってくるかも。
という点からみて、今週の主な経済指標。
20日㈪【日銀地域経済報告】
前回は全地域での基調判断据え置きからでしたが、
10月分は全ての地域での下方修正予想となっています。
10月は日銀の金融政策決定会合が2回あるのですが、
この経済報告での基調判断で景況感への懸念が示された場合、
今月2回目、31日の日銀会合での追加緩和観測期待が
膨らむことになりそうです。
株価もさらに下落となれば催促相場の様相を呈する可能性も。
21日㈫
【米9月中古住宅販売件数 23:00】
8月実績は505万戸(予想を下回った)
9月分予想は509万戸程度。
【中国 第3四半期GDP 11:00】
前回第2四半期は +7.4%
今回の予想は+7.2%と若干減速予想ですが、
22日㈬
【米国9月消費者物価指数 21:30】
コアインフレ率は、前年比+1.8%予想。
8月の前年比+1.7%から上昇する予想ですが、、、果たして?
予想を上回ればドル買いとなるでしょうけれど。
エネルギー価格の低下はコア指数にも影響しているようです。
【日本の9月貿易収支】
8月は▲9497億円 今回予想が▲7730億円
これまでで26カ月連続で貿易赤字を記録中。
(しかし8月の赤字額は前年同月を下回っています)
24日㈮
【米9月新築住宅販売件数】
8月50.4万戸と高い伸びを記録していますが、この傾向が続くか?
販売件数は2008年5月以降では最多でした。
労働市場の改善や住宅ローン金利が低水準で推移しているため
販売増につながっているようですが、反動減のリスクもあるかな。
こうした指標を受けて
今週どこまで株価が戻れるかに注目ですが、
それ以外にも、日本株市場では安倍内閣の支持率低下を材料に
日本株を売り込む短期筋の存在がリスク要因となる可能性も。
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ちょっと気になるのがVVIX指数というものがあるのかしら?
私はTwitterで初めて知ったのですが、
30日先のVIX指数ということで、この先を予想した恐怖指数、
これがリーマンショック時レベルにまで上昇を示しているとか。
https://twitter.com/nihonbasshy/status/523805911035293697/photo/1
にほんばっしー公式アカウントさんのつぶやきです。
となると、まだまだリスクオフ相場が終焉したというには
早すぎる、ということかもしれませんので、
今週はくれぐれも戻り高値を掴んで買わないよう
心してトレードします。
短期的には戻り局面となるかもしれませんが、
戻り高値ではなく、その押し目を拾って買い、きっちり利食う。
戻り高値は短期的に売ることも考えてもよさそうです。
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今回の下落の主因が一つではないところが不気味さを
醸し出しているのですが、これが影響しているという指摘も。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGC13H03_T10C14A9MM8000/
先月9月14日のG20で合意された巨大銀行への資本規制の強化。
(銀行の貸し出しなど資産に対する自己資本の最低比率を
現行の2倍近い16~20%に引き上げることが合意された)
確かにこの直後9月16日のアリババのIPOが天井付きとなって
米株が崩れてきているところを見ると、
多少意識された可能性は否定できません。
今後11月のオーストリアのG20 で提案され合意という
スケジュールであること、
詳細を詰めたうえで適用は2019年からということ
などを考えると、この材料での下落を再び意識するのは
11月のG20前後、そして導入前年の2018年辺りということに
なると思います。足元ではそれほど意識する必要はないようかな。
ただ、長期的には流動性マネーの減少に繋がる話ですから、
2018年くらいまででこの壮大な景気回復バブルは終了してしまう
リスク要因となってくるということは覚えておきたいですね。
足元で気を付けておかなくてはいけないのは
①エボラ関連ニュース
②各国(日、米、欧、中)景気指標
③QE3終了を巡る要人発言
④安倍内閣支持率と消費税論議
といったところでしょうか。
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2014年10月20日月曜日
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