FOMC、声明文の
◆利上げに「忍耐強くなれる」(can be patient)との文言を削除。
基本的に、利上げに向けてのサインととらえていいのですが、
問題はその時期。
文言削除なら、教科書的には「利上げ→ドル高」思惑の拡大ですが、
昨日はなんと相場の反応が「ドル安」でした。
理由①文言削除予想が、十分に相場に織り込まれて先にドル高になっていた。
つまり、材料出尽くし。噂で買って事実で売る展開。
理由②同時に出てきた「このフォワードガイダンスの変更は委員会が
目標誘導レンジの引き上げ開始時期を決めたことを示唆しない」との記述と、
併せて公表された四半期経済予測で、2015年の米経済成長率見通し下方修正で
「全体としてはハト派的」な印象をマーケットが受け止めた。
というようなことが考えられますが、
基本的には解り切っていたことですので、それほどのサプライズ感が
あったわけではありません。解り切っていたことが出てきたというだけでも
これだけ動くということは、事前にどれだけのポジションの偏りがあったか、
ということに尽きると思うんだけど、そういうことじゃないのかな。
◆利上げ時期について
・4月28~29日の次回FOMCでの利上げは「可能性は低い」(unlikely)
・最短では6月16~17日のFOMCでの利上げに踏み切る可能性がある
・必ずしも6月に利上げのタイミングを特定すべきでない
6月って決まったわけじゃないからね、と釘をさすだろうことも織り込み済み。
それでも市場は6月の可能性を織り込みに来るものと思います。
◆米経済見通し
・1月FOMCから「いくぶん緩やかになった」とし、
前回の声明で用いた「堅調な」(solid)からは総括判断を下方修正
・雇用については「力強い」との判断を据え置き
・インフレ率低下は一時的、中期的に2%に向けて上昇していく
・15年末時点で1.0%以上が適切な水準だとした人数は4人、
昨年12月の9人から減少
・2015年GDP成長率を昨年12月の2.6~3.0%から2.3~2.7%に下方修正
・2016-2017年も下方修正
経済見通しが弱いですよね。
文言削除で利上げにかじを切ったと受け止められるも
決して楽観できないという感じ・・・
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FOMC受けて、ドル高の修正が入っています。
ドル円相場は121円台の膠着から119.50円近辺まで大きく下落。
ユーロドル相場も1.1041ドルまで上昇しました。。
このドル高の修正は基本的には1時的なものと思っています。
2015年はやはり、米国だけが利上げバイアスです。
他国通貨は軒並み通貨安競争の中にありますので、ドルを買うしかありません。
しかし、ドルインデックスは8か月連続陽線で今月100を突破する
一方的なドル高が進みすぎたために、その揺り戻しが来ている、ということ。
この揺り戻しが、どのレベルまであるのか、どのくらいの日柄の
調整が必要なのかについては、、、難しいなぁ、長期化する気もするけど、
あまりにも金融政策の違いが歴然としているので
値幅調整が終わればすぐさまドル高トレンドに回帰する可能性も高い。
ということで、
ユーロドルのロングは今日1.0808ドルで手仕舞いました。
イベントドリブンとしては上手くいきましたが、
ここからの戦略はまずは欧州勢の反応を見てから、、、ですね。
イベントや事件で相場が動いたときは24時間、世界を一巡してみないと
どんな反応があるかわかりません。欧州時間からさらにドル安が加速
する可能性もありますので、、、。
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