2015年8月9日日曜日

先週末の動き、なんかいろいろ私の想定と違う~

まず、6日木曜のポンドの動き。
ポンド高になると思ってロングしてたんだけどね・・・
ネガティブサプライズでした、BOE。

英中央銀行(BOE)は6日、
市場の予想通り金融政策の現状維持を決めましたが、、、
同時に発表された議事要旨では「0.50%の政策金利の据え置きを8対1で決定」
これが市場の驚きとなりました。
7対2で金利据え置きが決まる」との予想が多かったんです。

ところが利上げに賛成したのはイアン・マカファーティ委員ひとりだけ。

前回利上げに賛成し、最もタカ派のマーティン・ウィール委員が
今回は現状維持に賛成する方に回っていたのです。。

イアン・マカファーティー、マーティン・ウィール両委員は
昨年8月から12月にかけて利上げ票を投じてきました。
(今年1月に据え置き支持に転じています)

加えてクリスティン・フォーブズ委員が
近く利上げに投票する可能性をほのめかしていた、ということで、
少なくても2名、もっとタカ派的な予想では3名が利上げ票を投じると
思っていたのに、なんということでしょう・・・。

ホント、イギリスってわかりませんね。
おかげでポンド円ロングはあっさりロスカットです。
むしろ売っていたら爆益でした。

戦略は仕切り直しヽ(´A`)ノ

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もう一つの想定外は、
ドル円が再度125円を攻めるも上がりきらなかったこと。

7月の雇用統計はNFP+21.5万人と予想+22.5万人を僅かに下回り、
ドル円は瞬間124.27円前後まで下ったが、すかさず買い戻され
125.07円前後まで上昇しました。しかし、、、、頭をたたかれて124.10円まで
下落してしまっています。

+21.5万人ということで20万にを超えていますし
過去分では6月分が同22.3万人23.1万人増加に、
5月分も25.4万から26万人増加にそれぞれ上方修正されています。

また平均時給は24.99ドルと前月比0.2%、
前年同月比2.1%上昇とともに事前予想をやや下回りましたが
それほど悲観する内容でもありません。

もう十分にFRBの9月利上げ開始の可能性は高まっています。

市場は9月の米利上げがこのレンジをドル高方向にブレイクさせると読んで、
ドル買いに動きだていました。

IMMの大口投機玉のポジション推移では7月14日に
円売りポジション(ドル買い)が96538枚まで低下した後、増加に転じています。

最新の8月4日時点のポジションを見ると
129,622枚まで円売り(ドル買い)が増加しており、
ヘッジファンドなどは7月に中国リスクでドル円相場が
120円半ばまで売り込まれた後から、ポジションをひっくり返して
ドル高シナリオに賭けていることがわかります。

しかし、雇用統計の結果を受けても上がりきれないドルの上値の重さを見て、
投機筋はさらにリスクを取ってドル買いするよりも
これまで積み重ねてきたドル買いの「利食いに動いた」と思われます。

というのは、利上げを織り込んで米株市場が軟調なのが一因でしょう。

ダウ工業株30種平均は2011年以来で最長の7日連続安となるなど、
天井を付けてしまった可能性も・・・。

リスク回避的なムードが広がりつつあることが意識されているように思います。

リスク回避相場がやってくる、となると、
投機筋が長期的にポジションを積み上げて利益となっていたポジションを
キャッシュに変えて手仕舞うということであり、
これまで長期的に続いてきたトレンドが逆流するリスクでもあります。

だから、ユーロドル相場も意外に下がらないんでしょう。

ユーロにも買い戻しが入ってしまっているとするならば
これは完全にリスクを回避する動きが為替市場で出ているということ。

豪ドルやキウイドルも反発基調。米ドル高は加速していないのです。

これだけ9月利上げ説はリアリティを増して
市場はそれを織り込んでいるにも関わらず、ドル高の勢いはなくなっている、
というのが、とても気になりますね。

だからといってドルが天井を付けてしまった、、とみるには時期尚早ですが、
米株の下落リスクのほうにマーケットが引きずられて、
ドルが売られるリスクも大いにあるのでは。。。。。

知ったら終い、で米国が利上げを発表したら「ドル高終焉」となる、
というシナリオもささやかれ始めています。
今週は米株下落が止まって再浮上できるかどうかがポイントかしらね。

ドル円ロングも撤退。ユーロドルショートはユーロの巻き返しにあって
利益が目減りしている・・・・^_^;

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さて、今週はリスク高まる日本の盆の入り。

8月11日(火):九州川内原発再稼働か?!
        10日の午前中に判断(原発事故後の新規制基準で初)

8月14日(金):戦後70年談話
        (安倍政権支持率低下の中での談話、支持率に影響は?)

8月17日(月):日本4-6月期GDP速報値
         (マイナス成長のリスク)


例年15日が米国債の償還、利払いの円高になりやすい特異日とされていますが
その影響は年々低下(再投資されるため)しているようです。
今年は15日が土曜日なので前倒しとなるのでしょうか?

ということで、例年円高になりやすい8月ではありますが、
今年の場合、安倍内閣の支持率が低下するなか、
川内原発再稼働の予定や戦後70年談話などが重なり、
メディアの報道がどのようなトーンとなるのか、
反発のデモなどが盛り上がるようだと、支持率低下の懸念が強まり
日本株売り、ドル円下落のリスクが高まるのではないか、
という見方が。
大倉キャプテンは早いうちからこれらのリスクを警戒していましたね。

週明けはマイナス成長の結果が出るかもしれない4-6のGDPと
乗り越えなくてはならないヤマが多いのが気がかり。

米利上げ思惑主導のドル高が125円突破を演出できない中で
日本サイドからは円高となりやすいイベント盛りだくさん。
今週はドル円下落、日本株下落のリスクが高まる中で
どれだけ踏ん張れるかがポイントでもありますね。

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