2015年8月5日水曜日

ドル円、ユーロドル(ユーロ円)ポンドドル(ポンド円)が
総じてレンジ相場でむにゃむにゃ動いている中(夏休み相場っぽいわね)
すごい勢いで今日上昇を見せたのが豪ドルです。

豪ドルドルは0.7280ドル近辺からNY時間には0.7428ドルまで、
豪ドル円は東京時間の90.40円くらいからNY市場に入って92円台まで上昇。

今日のイベントはほぼこのネタだけでしたね、RBA理事会。

☆RBA(豪州準備銀行)は政策金利を予想通り2%に据え置き。

このこと自体は驚きに値するものではありませんでしたが
マーケットのサプライズとなったのが声明文。

前回7月の声明では、
「商品相場の下落を考えると
豪ドルがさらに下落する可能性があり、下落する必要がある」
と更なる豪ドル安誘導のコメントが入っていたのですが、

今回8月の声明では
「主要コモディティ価格の大幅な下落に合わせて調整している」
にとどまり、「豪ドルのさらなる下落が必要だ」という
豪ドル高を強く牽制する文言が見当たらなかったんです。

これを受けて、豪州のさらなる利下げ、
更なる下落を見込んでショートしていた向きが
一斉に買戻しに動いたと思われます。
結果、豪ドルが勢いよく上昇。

CRBインデックス(商品インデックス)は
リーマン後のショック安の水準を下回り
商品市況は12年ぶりの安値水準にまで沈み込んでいるのに
なぜ豪州が通貨安誘導の手を緩めたのか?

オーストラリアはインフレ率が高いせいだろうか、という指摘もあります。
インフレが強まるようだと、利下げはできませんし、
どちらかというと引き締めなくては・・・・?!

あるいは、豪州が何もしなくても米利上げが近づいているとみられることで
全般ドル高基調にあるので、あえて自国通貨安誘導しなくてもいい
ってことなのかもしれません。

真意はかりかねますが、ともかく、通貨安誘導のトーンが緩んだことで
ショートカバーが進むものと思われます。

豪ドル上昇につれてNZドルも上昇する局面がありましたが
今夜はNZ乳製品大手のフォンテラの乳製品価格オークションで
GDT物価指数が前回比で▲9.3もの下落となりました。

乳製品価格の下げ止まりが見えずNZは戻りを売られる流れに。
豪ドルだけが今夜も上昇し続けていますね。

TPP合意に至らなかったのがNZが乳製品の関税撤廃を強く求めたことも
背景にあるようですが、それもわかりますね。。。

どんどん乳製品を輸出して需給を締めないと乳製品価格が
下げ止まる気配が見えないです・・・。

豪ドルは0.75ドルくらいまで上がるかもしれませんね。
積極的に買われなくても、売りポジションが買い戻されるだけで
そこそこの上昇になりそうです。

ポジションはユーロドルのショートのまま。

※本レポートにて豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。したがって銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、弊社の重要事項説明を十分にお読みいただき投資家ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※また、本ブログ内にて提供される情報は豊トラスティ証券株式会社が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、豊トラスティ証券は保証せず、また、いかなる責任を持つものではありません。

※ブログ内容についてその表現や記述、データその他に関しましては、著作権法などの法令により保護されており、個人の方の私的使用目的以外での使用や他人への譲渡、販売コピーは認められていません(法律による例外規定は除きます。)。

以上の点をご了承の上、本ブログをご利用下さい。

運営:豊トラスティ証券株式会社