10月最終週(来週)にはFOMCや日銀会合、五中全会といった
重要イベントが控えているため、その前の週に相場が大きく動くとは
思っていなかったマーケット。
(イベントを控えて様子見という予想が大勢だった)
米日中の重要イベントを前に
欧州、ECB理事会で追加緩和の示唆があろうとは思わなかったし、
五中全会を前に中国が利下げを発表するとは思わなかったわけです。
だからこそ、相場の反応が大きいわけね。
予想していたことが現実に起こった場合でも
予想され始めた段階から相場への折り込みが始まりますから、
予想通りのことが発表されても、相場の動きは鈍いわけ。
鈍いどころか、予想して先回りして動いていた向きは
発表と同時に利食いを入れちゃったりするから
むしろ逆方向に動くこともあるくらいです。
これが「噂で買って事実で売る」です。
ですから、来週の日銀での追加緩和については
当局も否定していますし、市場の期待は低下していたものの
根強く残る一部の期待が、ドル円相場の下値を支えていたものと
思われます。緩和期待が残っているのであれば
実際に追加緩和を発表したところで
あまり効果はなかったんじゃないかなと思います。
しかし、ECBの追加緩和示唆で日銀が動くだろうという予想が
限りなくゼロに近づいてしまいました。
日銀が動かなくても、円安方向に為替は動きましたし
世界の株式相場はリスクオン、株価も19000円台まで上昇しました。
また、金曜午後に 本田参与が
「日銀はすぐに緩和する必要ない」と語ったことが伝わり、
ドル円相場は一時120.24円くらいまで急落しているのね。
で。 ここで、もし日銀が動いたら、、、
意外にインパクトあるんじゃない?!と個人的に妄想。
市場の期待が剥落すればするほど
サプライズ感が増し、効果が大きくなるものです。
☆彡さて、先週のサプライズをまとめておきましょう。
①10月22日ECB理事会 政策現状維持もドラギマジック発動
http://bit.ly/1POBUmr
ドラギ総裁発言注目ポイント
「成長やインフレ見通しに下振れリスクがみられる」
「金融刺激の度合いについて12月に再検証」
「最近のユーロ高はインフレを下げるリスクとなる」
「12月の次回理事会で必要に応じて行動を起こす用意がある」
「中銀預金金利の追加引き下げが理事会で協議された」
(中銀預金金利は既に▲.2%とマイナス金利ですがそれを拡大?)
ドラギ総裁は為替相場はECBの政策目標でないとしながらも
ユーロ高に懸念を示したわけです。見方によってはユーロ高への牽制。
さらに12月理事会で追加緩和をやる用意があると言っています。
市場はすっかり12月にECBが緩和に動くと受け止めています。
ドラギ総裁の発言を受けて一気にユーロ安進行。
ドル高となりドル円上昇、リスクオンで株も上昇。
②10月23日中国利下げ http://bit.ly/1POC0ug
中国人民銀が過去1年間で6度目の利下げを発表しました。
同時に預金準備率も再び引き下げています。
これでさらに市場はリスクオン相場へと発展。
なんかこのまま株価が月曜、火曜と上がっていくようなら
10月のFOMCの利上げもあり得るんじゃないか・・・・
なんて思ったりしちゃいますが、
10月利上げ予想はほぼゼロに後退していますので、多分ないんでしょう。
まさかの利上げがあれば、ECBとか中国とか関係なしに
やっぱり相場は元の木阿弥で8月安値を目指す下落になるんじゃないかな。
そうなれば、30日、日銀が動く、、、と。
あらゆる「まさか」を想定しておかないとね。
だって、先週ECBと中国トリガーで相場があんなに動くとは思わなかったでしょ。
市場が予想していないことが起これば、大きな動きが出ます。
今予想されていないのは10月利上げと日銀の緩和です。
なんてね。
23日NYクローズは
ドル円高値引け 121.47円。
日経平均先物は19120円(金曜現物終値が18825円)
週明けは日経平均が19500円を試す上昇を見せるでしょう。
ポジションはドル円と日経平均のロング継続ですが、
明日は中国利下げを受けて初めての日本市場なので
日本株もドル円ももう一声高いでしょうから、
明日か火曜に利食い予定。
FOMCは何もなければ無風でしょうけれど、
一応リスクを避けておく。
また下がったら買います。
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