2016年2月14日日曜日

中国が春節休場で穏やかな1週間となることが期待されていた2月第2週。
中国ネタがなくても世界の株価は下がりに下がって日経平均は15000大台割れ。
穏やかどころか先行き真っ暗、リーマンショックを超えるレベルの恐慌入り、
という指摘も出始めました。先週はドイツ銀行のデリバティブ問題でしたね。

私も10日までは楽観していたのですが、11日日本の祝日の下落と
12日の東京市場を見て脱力、こりゃダメだ、、、とかなり弱気になったのですが
(11日には日経ショート、ただし12日の東京時間に買戻し)
この土日に冷静になっていろいろ整理していると、
この総弱気、総悲観は買いなんじゃなかろうか、という気がしてきます。

そして、FRBの3月でのFOMCでの利上げの可能性はほぼゼロになっていますが、
これも、3月のFOMC時点までにはあっけなく相場が回復して
意外に粛々と利上げするんじゃないか、って気がしてきました。

実は先週はイエレン議長の議会証言にばかり注目が集まっていて
半期の金融政策報告書の内容ってあまり話題になっていなかったのですが、
これをみると、FRBはこの程度の米株安はあまり問題視していないようです。
むしろ、健全性が高まったと?!

株安、健全な資産市場の兆候か=米FRB報告書

http://jp.reuters.com/article/frb-report-idJPKCN0VJ2RZ

~最近の金融ひっ迫化がもたらすプラス面には、
資産バブルの芽を摘んだことも挙げられる~。


米国の利上げを巡って昨年2015年は、新興国からドルに資金が還流、
ドル資産高となり、株式も利上げが実施された割には調整も小さかったのですが
今回程よい調整が来てくれたおかげで、今後の利上げでさらにドル高となって
ドル資産がバブル化するのを防げたわね~ってことが言いたいみたい。

これまでは株価がバブル的に高騰していた状態にあったのが、
今回の急落を受けて、PERが過去30年間の平均値に近い水準にまで低下。
理論的にかなり割高な株価が健全な水準になったということのようです。

これが2016年年4回利上げを見通しているFRBにとっては
この惨事でも「そう言わざるを得ない」だけなのか
(この混乱でFRBまでもが弱気になれば世界はもっと混乱する)
それとも、ここに核心があるのか、判断は難しいんだけど、、、。

随分楽観的というか、世界の金融混乱に対しては他人事ですよね。
これぞ、アメリカなのかもしれません。

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米国がそれほど動揺していないようだ、ということもそうなのですが、
日本当局もそれほど動揺していないように見える、ということも不思議です。

日経平均15000円、ドル円110円というレベルにまで急落してきているのに
12日金曜、黒田日銀総裁、浅川財務官が官邸入りしたにもかかわらず
何も出てきませんでした。財務官ということは財務省、
つまり介入を管轄するところなわけで、すわ介入か、との期待も高まりました。

この二人が官邸に入ったというニュースで一時買い戻された日経平均と
ドル円相場は何もないことに気が付くと再度売り直されたのですが、
本当に喫緊を要する事態だと考えているのなら
口先だけででも何か相場を支援するコメントを出すんじゃないかな…。

それをしないということが、もうカードがない、手のうちようがないからだ、
と解釈するのが正しいのか、それとも、何かを確認し一定の認識を共有する
ために集まったが、現時点では悲観する事態ではないということを示している、
と捉えるべきか、まあ、、、、だいたいは前者でしょうね。

日本が単独で介入しても効かないだろうし、
銀行が売られ、米債に資金が逃げ、日米金利差縮小で円高となっている
この状況下でマイナス金利拡大なぞ出来るワケがなく、
日銀のできることにも限界が見えてきた、というのが
現時点での一般的な解釈です。

しかし、予期せぬ事態で本邦当局が手をこまねいているというようには
見えないのよね。まずは週明けの春節明けの中国市場待ちなのでしょうか?

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原油価格も安いですし、原油安によって損失を被るであろうセクターの
破綻リスクなどで短期的なパニックは免れないにしても、
そうした資源関連企業の淘汰、統合が一巡してしまえば
原油安というのは超長期的には経済にプラスなはずです。

OPECなどの産油国にとっては厳しい時代となるでしょうし、
オイルマネーが支えてきた分の株価の剥落はまだ続くかもしれませんが
彼らも原油価格が上がらない中にあっては収入減が続くわけで
今後原油収入意外にどのように収益を確保していくか、
という視点で考えれば、ある程度の運用を継続せざるを得ません。

やはり、安くなった資産に再び買い参入することもあるんじゃないかな。
これまでの下落の過程では、利食いで売ってきたわけです。
パニックが沈静化すれば再びオイルマネーとて動きだすでしょう。

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・・・・とかなんとか考えていると、この安値を売りで考えるより
買いで考える方がリスクが少ないような気がしてきました。

更なる下落のリスクは、山ほどあります。
ドイツ銀行の問題、春節明けの中国市場、米国利上げが失敗だった可能性、、、
あらゆるネガティブシナリオがあちこちで解説されています。

私も、今週の前回(11日)までのブログは悲観まっただ中でしたね^_^;

世界の中央銀行の政策が効かなくなってきた、という点においては
不安はありますが^_^;これも、まだ1~2か月の相場で判断することは出来ませんよね。

もし、米国が資産が健全性を増した、というのが真意なら、
バブルを恐れて利上げに躊躇することはあったかもしれないが、
今回の下落で一定のドル安、株安となったことで逆に利上げをしやすい
状況になったと受け止めることができるわけで、
米国は利上げ見送りどころか(私も今週は利下げしないとだめなんじゃないの?と
思っていましたが)利上げの方向で考えていることに変化はない、ということになります。

さらに、米国が今後実際に利上げに踏み切れる時には
日銀のマイナス金利効果がWで効いてきて、猛烈な円安ドル高となる可能性も
あるんじゃないか、と思ったりするわけです。

大倉キャプテンも週末のセミナーでマイナス金利効果はこれから、
と指摘されていましたね。大倉さんのセミナーでいろいろとお話するうちに
私も、この先の悲観はリスクであると考えを改めるに至りました。
キャプテンはしっかり11日のドル円急落時の安値でドル円ロングしていますね。

キャプテンと話しているうちにパニック頭が冷静になってきた、
という点が大きいですが、この上昇シナリオが間違えていたとしても
少なくとも10日で10円下がった相場の揺り戻しは起こるでしょう。

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12日金曜の日経平均株価は 14952.61 ▲760.78
15000円割れです。。。。



しかし12日金曜の欧米市場ではリスク回避ムードが後退。
ドル円相場は113.20円台、日経平均先物も15280円まで上昇しています。

週明け15日月曜がプレジデンツ・デーで米国市場休場となるのを控えて
買戻しが入ったということかな。だから、まだまだ買い場はあります。
焦らず下がったら買おうと思ってます。。。。

日経平均、12日には騰落レシオが57%まで上昇。

1023銘柄が新安値示現。

東日本大震災後3/15のパニック売り時の1048に並ぶ水準にまで
売り込まれました。

東証1部売買代金は4兆円超え。4兆円超えでは転換していることが多い。

売買高推移をみても、
12日がセリングクライマックスであった可能性が大きいように見えますね。
去年のチャイナショック時の8月25日に並ぶ水準にまで膨らみました。

日経平均のチャートを見ていると、足元はセリングクライマックスの可能性大。

今年の大底かどうかはまだ確信はありませんが、一度戻る局面では?!

週明けの中国市場明けには乱高下もあるでしょう。
来週以降は安値を惹きつけながらドル円、日経を拾う所存。

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