2016年5月22日日曜日


今週の為替市場のポイントは、
6月の米国利上げ思惑がますます高まるかどうか。
そしていよいよ伊勢志摩サミット、ここを抜けて本邦財政出動、
消費増税延期発表があるか否か、ってとこかしらね。

先週18日に出てきた4月のFOMC議事録で、6月利上げの可能性が浮上。
それまで、まったく6月の可能性を織り込んでいなかったマーケットが
慌てて6月利上げの可能性を織り込み始めたことで、
ドル円相場が110円台へと上昇。ドル円よりユーロドルでのドル高が顕著ね。

通貨インデックスで見るとよくわかります。
※通貨インデックス一覧



ドル高 : ユーロ・円・カナダ・豪ドル・キウイ安 ですね。

ポンドだけ独自の値動きでしたが、、、
週末金曜には大きく修正安が入りました。

ドル円相場は110.58円くらいまでNY時間の高値がありましたが 
NYクローズにかけては、若干上げ幅削っています。
このニュースが一因と各所で指摘されているようですが、、、

日銀、国庫納付を大幅減 引当金4500億円積む
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGF20H0F_Q6A520C1EE8000/

この報道が、日銀の出口戦略が予想以上に早いのではとの連想につながった?

引当金とは、将来発生するであるだろう損失、費用などの支出に備え、
前もって準備する見積金額のことをいいます。

日銀は異次元緩和による購入で膨らんだ国債の利息収入の一部を、
引当金に積むことができる制度を2015年度に定めたのですが、
これにもとづいて引当金を4500億円積むと発表したわけです。

日本政府が発行している国債総額は1100兆円規模にまで膨れ上がっています。
低金利時代、まだまだ国債を発行できるという考え方もありますが(;´・ω・)
しかし、いずれ金利が上がればその金利の支払い額は膨大となります。
金利が思わぬスピードで上がると、利払いに窮した金融機関は
国債を売るでしょうから、ますます金利が急騰して利払いに困るという
負のスパイラルとなって、日本国債暴落、、、なーんてシナリオ、
聞いたことがあるでしょ。


新たに引当金を積み増したということは、異次元緩和の出口を見据えた
布石である、という捉え方や、今後の追加緩和策も大きくないだろうとか、
いよいよ出口を模索し始めた、とか、ネガティブに受け止めて騒ぐ向きが
出てくる可能性もあって、この点には注意が必要かもしれません。

個人的には、このニュースによる悪影響はあまりないと思います…。

今は、米国利上げが最大の焦点でしょう。

あ、G7もありましたね。
あまり為替市場に影響があるようなものではなかったと思いますが、

日米、為替政策なお火種 G7では対立「封印」
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO02630710R20C16A5NN1000/

・日米両国は為替政策について互いへの強い批判は避けた。

・国際的な課税逃れ対策をG7が主導していくことで一致
(税逃れ対策に非協力的な国・地域を特定する「客観的基準」を6月末に決める)

・英EU離脱「最大のリスク」 財務相会議で一致

・世界経済「中国を含め過度な悲観論はやや後退した」との見方を共有

・日本が足並みをそろえるべきだと主張した積極的な財政出動には、
ドイツや、英国が消極的な意見を唱え。金融、財政政策、構造改革を
バランスよく進めるとの合意にとどまった。

先週金曜、ドル円が109.50近辺まで下がれば再ロングのつもりが
下がりきらないので、110.05円で再入場中。

あとはポンド高が継続するかどうか。
週末ポンドの修正安が来てますが、ポンドロングは継続中。


今週は、伊勢志摩サミットに注目ですが、
米利上げ思惑に絡んでは、米要人発言が相次ぎますので用心。
以下に今週の重要注目イベント。

23日(月)
日本貿易収支(4月)
独・ユーロ圏製造業PMI速報値(5月)
ユーロ圏消費者信頼感指数(5月)
セントルイス連銀総裁、講演
サンフランシスコ連銀総裁、講演
フィラデルフィア連銀総裁、講演

24日(火)
独ZEW景況感指数(5月)
米新築住宅販売件数
ユーロ圏財務相会合
米大統領選、ワシントン州予備選

25日(水)
独Ifo景況感指数(5月)
EU財務相理事会
ダラス連銀総裁、講演
ミネアポリス連銀総裁、講演
フィラデルフィア連銀総裁、講演

26日(木)
G7サミット(27日まで)
米耐久財受注(4月)
米中古住宅販売成約指数(4月)
パウエルFRB理事、講演

27日(金)
日本消費者物価指数(4月)
米GDP改定値(第1四半期)
イエレンFRB議長、講演
オバマ米大統領、広島訪問
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