あまりにわかりきったシナリオなだけに、
まさかそんなシナリオ通りの展開にはならないんじゃないの…?!
なんて考えたりもしていたのですが、甘かった。
やはり、日本の長期休暇中は投機筋の恰好の狩場となっています。
麻生財務大臣も
「2日間で5円の円高は明らかに一方的に偏った投機的な動きがみられる。」
と介入を匂わせる発言で牽制していますが、効力はなかった模様。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-05-01/O6HNPP6TTDS001
というのも、
タイミング悪くGW突入初日29日に驚くべきニュースが飛び出したことが
円高を加速させており、介入牽制むなしく介入は無理だろうと
市場関係者らから足元を見られてしまっているのが実情。
米財務省が年2回好評する「為替報告書」にて
日本を為替監視リストに入れたことが明らかになったのです。
米財務省:日本など5カ国・地域を「監視リスト」に-為替報告書
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-30/O6F64Q6JIJUY01
中国と日本、ドイツ、韓国、台湾を新たに設けた「監視リスト」に入れた。
ということですので、日本だけではありません。
また、これまで常々懸念されてきた「為替操作国」認定とは異なります。
そこまでのものではないようですが、米国は「新たに設けた監視リスト」に
一気に5か国を放り込んで牽制してきたのです。
ここから読み取れるのは「米国はもうドル高を容認しない」ということでしょう。
昨年12月の利上げ実施に踏み切るまでは、利上げの思惑が米ドル高を招き、
それが、新興国からの資金流出を招き、中国を人民元切り下げを強行するまでに
追い込んでしまいました。日本にとっては、米ドル高は好都合。アベノミクス、
日銀バズーカの政策と思惑が一致、ドル円相場の大幅上昇につながりました。
しかし、それももう許されないということか…。
※ただし、米国はきちんとした基準を基に監視リスト対象国を上げています。
決して主観的都合ではないのですが。。。
今回からデータに基づいた客観性・公正性を重視。
貿易収支・経常収支・為替介入という3つの項目に絞って枠を設定し
査定でオーバーすれば当該国の為替政策が不公平と判断。
数字による客観的事実に基づく分析方法に日本が該当したにすぎません。
為替監視リストの査定基準と日本が該当した項目については
岩本沙弓氏のコラムに詳しいので是非ご一読を。
円安誘導をもうアメリカは許さない
http://www.newsweekjapan.jp/iwamoto/2016/05/post-18_2.php
※記事が消えた時のために一部引用しておきます。
①貿易収支:対米貿易黒字が200億ドル(1ドル107円換算で2兆1400億円)を超えた場合。ちなみに200億ドルは米国のGDPの0.1%に相当。
②経常収支:経常黒字額が各国の国内総生産(GDP)の3%を超えた場合
③為替介入:各国のGDP2%以上の一方的な外貨購入を繰り返し行うような介入を実施した場合
日本の2015年の状況ですが、
①対米貿易黒字は686億ドルでオーバー
②経常黒字(暦年)は16.4兆円、日本のGDP(暦年)は実質で528.6兆円、名目で499.1兆円。実質3.1%、名目3.3%と換算されますので、いずれにしてもオーバー(報告書では3.3%でオーバーとしていますので名目GDPを使っている模様)。
③為替介入の実績なし
それにしましても、やはり基軸通貨国は強いということですね。
利上げのバイアスにある米国のドルですが、マイナス金利国である欧州や円よりも
弱いというのは、腑に落ちません…。
ただ、昨年までの相場があまりにドル高が行き過ぎていたとするならば、
現在のドル安はその修正局面であるということなのでしょうか。
※通貨インデックス一覧
ドル独歩安ですね。
マイナス金利国である欧州、日本、スイスの通貨は高い。
~マイナス金利のユーロが上がっていく、、、日本円もだけどホント不思議ですね。
おそらく、これまでの政策の中で売られすぎていた分の修正があるのでしょう。
マイナス金利にまで突入するとその後がない(残されたカードは限定的)
という思惑が広がり、政策打ち止め感が売られすぎた通貨の買戻しに繋がるだけで
上がってしまう、、、ということだとしか考えられません…。
ポンドはイギリスのEU離脱の懸念後退から買戻し優勢となったことでポンド高。
資源国通貨は、原油やコモディティ反騰で買戻し優勢で強い展開。
おっと。今日は豪ドルが大きめの下落になっています。
◆全般ドル安でも、利下げした豪ドルのほうが弱い展開。
先日、第1・四半期の消費者物価指数(CPI)が前期比▲0.2%となり
予想の0.3%上昇に反してなんとマイナスとなったことで、売られていましたが
ロイターのまとめたエコノミスト調査では、大半が金利据え置きを予想。
銀行間先物市場が織り込む利下げ確率は約50%程度でしたが、、、
なんと 5月3日(火)RBA・豪準備銀行が政策金利0.25%引き下げ1.75%へ。
予想外の利下げ、、、ということで、豪ドル売りが止まりません。
金利引き下げ発表前は、むしろ豪ドル上昇していました。
CPIショックで売られすぎた分を買い戻す動きが優勢だったのは
今日の利下げを予想していなかったということです。
豪ドルは0.7717ドルまで買い戻されていたのですが、一気に0.7561ドルまで
売り込まれ、その後揺り戻しの上昇がみられたものの
欧州時間から再度売りが優勢となり、0.7510ドルまで下落中。
豪ドル円は珍しいですねぇ。。窓が空きました。
東京時間が休場で商いが薄かったせいも
あるのでしょうけれど、81.80円近辺から80.50円近辺まで値がつかず、
ギャップを空けて下落しました。現在は79.55円近辺まで下落しており、高値から
2円もの下落となっています。この豪ドル円高が米ドル円の下落にも
影響した側面もあったかと思われます。
スティーブンス中銀総裁は声明で
「最近発表されたインフレ率は予想より大幅に低かった」と指摘。
今後豪州のCPIが豪ドルを動かす注目指標となってくるでしょう。
それにしても、、、これまで金利がある分他通貨よりも買われてきた豪ドルは、
その分の剥落が続くと思われます。米ドルと豪ドル安相場って感じかな。
豪ドル下落につれてキウイドルも安くなっており、キウイドルロングは
利益があるうちにと今日手仕舞いました。
キウイドル 0.6904ドルLは0.6930ドルで薄利に終わる…。
キウイドルは日足で見れば綺麗な上昇トレンドなのですが、
神経質に上昇と下落を繰りかえしながらの遅々とした上昇なので
トレーディングしながらじゃないと大きな利益になりませんねぇ。。。
こういうチャートの相場は移動平均かい離率でのトレードが効きそう。
木曜のポンド円157円台での再ロングも撃沈。
156円台に入ったところで撤退を強いられてます。
ポンドはそこそこ強いものの、円高に負けた。クロス円も軒並み安のGW相場。
ポンドドル1.4520ドルLだけは地味に育ってます。
全般ドル安なのでユーロドル、ポンドドルロングが正解でした。
~マイナス金利のユーロが上がっていく、、、日本円もだけどホント不思議ですね。
おそらく、これまでの政策の中で売られすぎていた分の修正があるのでしょう。
マイナス金利にまで突入するとその後がない(残されたカードは限定的)
という思惑が広がり、政策打ち止め感が売られすぎた通貨の買戻しに繋がるだけで
上がってしまう、、、ということだとしか考えられません…。
ポンドはテクニカル的に逆三尊形成で上昇開始、
これだけは意外と強そう。
ということでポンドドルロングだけは継続しています。
また、ユーロドルはポジション持ってなかったのですが、
新たなステージに入ったようです。
これまでのレンジ上限を上抜け。チャートに素直になるなら
ここからのユーロは押し目買いです。
チャートポイントは長期ユーロドル下落の38.2%戻しまで上昇するなら
1.1816ドル近辺まで、50%戻しまであるなら1.2228ドル近辺まで上がるかも?!
(※ただし、雲抜けに失敗すれば、再びレンジ相場に叩き落される可能性もあるかな)
※ユーロドル日足
そこまでユーロが上がるとなれば、金もあがるでしょう。
このGW金価格は1300ドル台乗せの上昇を見せています。
※ゴールド日足
つまりはドル安ですねぇ。
基軸通貨である米国ドル安が鮮明(米国がそう望んでいることが明らか)ならば
ドル円相場の上昇も難しく、素直にチャート分析するならば
100~101円台までの円高は覚悟。
アベノミクス、日銀バズーカ相場の上昇の50%押しが100.69円近辺です。
現在週足の200SMAに何とかサポートされている状態で、
38.2%押し近辺にあるのですが、ここでサポートされない場合、
100円方向への下落覚悟、という相場なのでしょう。
※ドル円月足
これもサミット前には介入できないというカレンダー的な相場であるように
思いますが、サミット後には、財政面からの超ど級のサポート材料が飛び出し、
猛烈反騰の可能性もアリと思っているんだけど、、、^_^;
足下は円高方向にポジション、5月中のどこかで(サミット直前かなぁ)
ロング方向に転換というイメージでおります…。
※もちろん、この200SMAがサポートラインとなって、現在が底入れレベルで
GW明けから反騰開始ってシナリオもゼロじゃぁないと思っているんだけど、
ドル円相場には今のところ手を出さずに置きます。。。
やっぱりGW中ってリスク満載なのね。。。トホホ。
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