2016年7月1日金曜日

まだブレグジットの影響を試算しきれないと思うのですが、
24日のブレグジットが決まって急落したのは当日の1日で
その後、世界の株価が猛烈に切り返しています。

※世界の主要株価インデックス一覧



特に米株、そして当事国である英国FTSE100がすさまじい(;'∀')
FTSE100は何と年初来高値更新よ。冗談みたいな話よね。

※FTSE100


ひとつに暴落したポンド。
世界が通貨安競争にいそしむ中、ブレグジット決定で
ポンドは勝手に売り込まれたわけ。

通貨安は輸出競争力を高めるということで株価にはプラスですね。

ジョージソロスがポンド売りを仕掛け大儲けしたとされる
ポンド危機後も実はポンド安のおかげで英国経済はその後
回復に向かったという話があります。

ということで、英国株は24日こそ下落しましたが
(下落幅は他国より小さかった)
その後猛烈に買われています。

しかも、昨晩30日はBOEのカーニー総裁が
イングランド中銀は恐らく数カ月内に金融政策を緩和する必要が
あるだろうとの見解を示しています。

「この夏は7月と8月にMPCの会合がそれぞれ行われ、私としてはこれらの会合を多少、パッケージと位置づけて考えていく」

この発言を受けてポンドが再び下落しています…。

※英中銀が最後に金融政策を緩和したのは2012年
資産購入プログラムを拡大。
政策金利は09年3月から過去最低の0.5%。

このポンド安でも、さらに緩和するか?!
となると、やはりポンドドルは1.35回復は難しく
大手金融機関のコンセンサスとなりつつある1.20へ向かうのか。。。

それから、米株もすごい上昇ですねぇ。。。
リスク回避時は「ドル高、円高」となるため、
このブレグジットの混乱ではドル高となったんだけど、
にもかかわらず、株の買戻しがすさまじい。

米国は外部要因で売り込まれたら、必ずそこが買い場になる、
というパターンが繰り返されています。
27日㈪にTFXにNYダウが上場しましたが、
その日の安値でダウを拾っていたら、すごい利益だったということです。
週明け月曜夜も米株は続落していましたので、あそこで買うのは
かなりの勇気がいりましたよね(;'∀')

結局、ブレグジットのおかげで、年内の金利引き上げ思惑が後退。
利上げで株が崩れるという懸念が払しょくされたことに加え、
実際英国リスクって米国にはすぐに影響があるという話じゃないですしね。

米株も年初来の高値を更新するようだと、日本株にも恩恵があると
思いますが、さて、このリバウンド相場、どこまで続くでしょう。。

日経平均はこのままいくと5日続伸となりそうですが
地味ねぇ…。
米株が急落前の高値に迫ろうというところまで上昇しているのに
日経平均は半値戻りの水準でもみ合い中というチャート。

これはドル円が重いせいですね。
ドル円相場もやはり半値戻りの102.80を挟んで膠着状態。

ポンド安で英国株が上昇、というような押し上げ材料がないんです。

そこで、今日7/1に出てきた日銀短観。
(5月30日~6月30日。日銀が回答基準日に定めた6/13には
 7割強企業が回答・ブレグジットを考慮していない)

◇大企業・製造業の景況感は+6 前回3月調査から横ばい

~円高で「自動車」「生産用機械」が悪化した一方で、
 原材料の輸入コストが下がった「食料品」が改善

◇大企業・非製造業 景況感 +19 前回3月調査から3P低下

~外国人旅行者の消費の勢いが鈍って2期連続で悪化

◇景気先行き見通し

大企業・製造業 +6 (今回と変わらず)
大企業・非製造業 +17(今回より悪化)

◇16年度の設備投資計画

大企業・製造業 前年度比+12.8%増
大企業・非製造業 +2.7%増

◆大企業・製造業の想定為替レート 1ドル=111.41円

英国のEU離脱決定前の調査のため、
円相場の前提が111円台と円高進行が織り込まれていません。

設備投資計画が維持されていることは評価できても
2016年度の売上高、経常利益とも、全規模全産業で下方修正
されており、想定為替レートも現在103円台であることを考えると
決して評価できる内容ではなかったかと思います。

ドル円ロング、ユーロドルショートは継続、
ポンド円ロングは撤退。

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