2016年9月26日月曜日

日銀が9/21導入した新枠組「イールドカーブ・コントロール」

市場関係者の間では緩和縮小、テーパリングへの布石だ、
という見方が強いようですね。

日銀の新機軸はポスト黒田も視野-緩和長期化、国債購入縮小にも布石
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-25/ODY0X26KLVRC01

どうも日銀政策には批判的なブルームバーグの日高さんが記事にすると
ネガティブなコメントばかりを集めてきますね。💦

よって、為替市場は円高である。

という展望が大勢となるなか、
ドル円相場は100円を割ることなく底堅く推移しています。

本当にテーパリングであるなら、為替はすでに二桁に落ちているはず。

さらに言うと、米国大統領選挙が佳境に入ってくる中で、トランプ、ヒラリー、
どちらに転んでも円高だという見通しが大勢でもあります。

迫る米大統領選「直接対決」 円高の引き金?
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO07621620W6A920C1000000/

それでもドル円は何とか100円大台を割っていません。・・・・こ、これから?!

結局、6/24のブレグジットの時の値動きが大きすぎちゃったのね。
だからその後のレンジが長期化してしまっているともいえます。

あの日ドル円相場は98.90まで瞬間円高ドル安が進行し、
その後 7/8 8/16 8/18 8/19 の4日のみ100円割れ示現となる相場。
ただし、全て99円台。98円台まで突っ込んだのはブレグジット国民投票当日のみ。

8/16~8/19は日本のお盆の時期でした。
お盆の商いの薄いところに仕掛けてきな円買いが入ったことが主因で、
日経が下げているのになぜか日銀がETFを買わなかったりして、
かなり悲観的なムードが漂った時期でした。
投機筋はその時も100円割れを定着させることに失敗しています。

今度も、、、どうでしょうねぇ。レンジ下抜け予想が増えているのですが
本当にテーパリングなら、もうアベノミクスも黒田バズーカも終わりですから
円高でいいでしょう。しかし、黒田さんははっきりと否定していますね。

日銀総裁会見「テーパリングではない」:識者はこうみる
http://jp.reuters.com/article/kuroda-boj-instant-views-idJPKCN11R0U1


とにかく、解りにくいというのは難点ではあります。
ゼロ金利政策の中で、量的緩和にアクセルふかしまくった時はすごく解りやすかった。
だから素直に円安、株高で良かったんです。

しかし、1月に導入したマイナス金利。
これまでの量的緩和を否定するかのような別のベクトルの政策を取り入れた。
さらに、今度は金利までコントロールするというのです。

市場関係者らは長期金利をコントロールなんてできない、
と思っている節があるようですが、、、


確かにわかりにくいんです。日銀は何がしたいのか。
いや、やりたいことは明確でも、カードが少なくなってきたから追い込まれていると
受け止める向きもあるのは否定できませんが、、

しかし、本当に日銀が追い込まれて失敗だというなら、もっとドル円下がってると思うのね。
米国利上げのペースも緩やかで、米国サイドからの支援材料もあまり期待できないですし。

何故か下がらない。

こんな見方もあるんです。

日銀政策「ヘリマネに似ている」 前FRB議長が指摘
http://www.asahi.com/articles/ASJ9V26F3J9VUHBI001.html

日銀がこれから先、長期金利10年債金利を0%をターゲットにコントロールします。
つまり、政府は10年金利ゼロ%でリファイナンス出来る事になるわけです。
これは言わゆる「財政ファイナンスの要素がある」ということで、
ヘリマネに似ているというわけね。

捉え方によっては、ものすごいことですよ。このイールドカーブコントロールって。

また、オーバーシュート型コミットメントに関しても、
金融緩和強化であるとの指摘もあります。

「日銀の金融緩和は限界」は全くの誤解である
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160926-00137537-toyo-bus_all

従来は2%インフレ目標達成の判断が曖昧だったが、
2%インフレを一定期間上振れさせることを明示することで、
緩和解除のハードルを高めたということである。
村上氏の講演は仕事で何度か聞かせていただいていますが、
素晴らしいです、常に冷静に市場を分析されていらっしゃって、展望は的確。
尊敬してます。

私もそう思うの。だから、ドル円さっき買いました。
100.87円L

足元では大統領選挙がテーマとなってきそうなので、どうにも大きくリスクを取る
機運が高まらないというムードですが、しかし、日銀の緩和縮小で円高という
シナリオは誤解であると考えるならば、ここからの円高は買いでいいんじゃないの。。。

大統領選、結局どちらになっても円高とか言われていますが、
その先には12月利上げがあるわけで、これが織り込まれていく過程では
ドルが戻り約なるんじゃないでしょうか。

今日はこの後黒田総裁の講演があるようです。
29日(木)15:35も。 全国証券大会で挨拶されるようです。

また、今日は安倍首相の所信表明演説。
「アベノミクスを一層加速し、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げていく。臨時国会は、『アベノミクス加速国会』だ。これからも経済最優先で、全力で取り組みたい」と安倍首相。

内容によっては、評価されて日本株上昇、円安進行もあるかもしれません。

時期が時期だけにそんなに簡単に上がるとも思っていませんが💦

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