週末28日金曜日、米7-9月期GDPを受け乱高下したもののドル円相場は
105.53円までドル高円安となったのですが、
NYクローズに向けては104.45円まで値を削る瞬間も。
何があったかというと、大統領選を巡って再びクリントン氏の
メール問題。FBIが捜査再開のニュース。
トランプ氏、最後の反撃 FBIがクリントン氏の捜査再開
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM29H22_Z21C16A0FF8000/
ここにきて、このタイミングでのメール問題蒸し返し、
トランプ陣営の最後のあがきでの燃料投下という感じで辟易としますが、
それでも週末とあって、マーケットには手仕舞いを促す
材料となったようです。リスク回避という相場にまで発展するかどうかは
週明けの値動きを見ないと何とも言えませんが、NY市場の下落は
リスクテイカーによるポジション整理だったと思われ、
現時点で過度にリスクを警戒しなくてもいいと思うんだけど…。
大統領選まであと10日ほどですが、クリントン優位の大勢に大きな
変化が生じるほどの問題が再捜査によって噴出するとは思えず、
良いガス抜きとなって買い場を与えてくれるような気がしますが、
今年はブレグジットという、まさかを経験しているだけに
大統領選の不透明要因を嫌って手仕舞いが加速する動きにつながる
可能性は否定できません。今週はどこまで調整するかの見極めでしょうか。
ちょうど米長期金利が勢いよく上昇しドル高が進んでいただけに
スピード調整的な押しがあっても全然不思議じゃない局面でした。
◆7-9月米GDPですが、(速報値)
前期比年率で+2.9%(予想 2.5%)事前予想を上回りました。
2014年第3四半期以来2年ぶり高水準。(4-6月期は1.4%)
2015年7-9月期以来、2%を下回っていましたが、一気に3%に近付きました。
*輸出が +10% で大きな伸び。
ここだけでGDPを1.2%押し上げています。
なんでも大豆輸出が寄与しているとか。
買い手は中国。
南米ブラジル、アルゼンチン産が不作だった影響で米国産が割安と
なったということでしょうね。米国産大豆年連続のは大豊作で
価格が南米産よりも安くなったということかと思います。
中国という国は、価格が下がると凄い勢いで買ってきます。
これはほかの商品市場でも同じ。実需の買い方ですね。
欧米は高くなれば買うトレンドフォローで先物市場を動かしますが
中国は下がれば逆張りで買う実需の動きが大きい。
大豆輸出がGDPの1.2%をも押し上げたとなれば、これは一時的な数字と
なる可能性が大きいとの指摘が・・・。
*個人消費 +2.1%(予想+2.6%)
4-6月期+4.3%だったため、個人消費伸びは前期の半分に留まる
GDP7割を占める個人消費が鈍ったのが気がかり。
*設備投資 +1.2%
昨年全四半期を通じてマイナスを記録、
今年第1四半期も0.1%増にとどまっていたことを考えると
この部分の伸びは明るい材料。エネルギー価格の回復で
エネルギー部門の設備投資に改善の兆し。
*国内最終需要 +1.4% 前期+2.4%から減速
ということで数字だけ見れば非常にいいGDP速報値ですが
内容を精査すると、先行きには不安が残るということで、
ドル買いも長く続かなかったという側面があったようです。
それでも12月の利上げを阻むような悪い数字ということではないので
年内利上げはあるんでしょう。
それよりも、足元では11/8に迫る大統領選の最後の罵り合いで
マーケットが警戒して手仕舞いが加速するだけじゃなくて
リスク回避にまでつながらないか、ってことですね。
そして、今週から11月入りということで、早速4日週末金曜は10月雇用統計。
現状予想はNFP非農業部門雇用者数が+16.9万人(前回+15.6万人)
失業率 4.9%(前回5.0%)
前回より若干強い予想。
クリントンメール問題が週初それほど影響がないとなれば
週末の雇用統計に向けての思惑がドルを動かしていくでしょう。
ポジションはドル円ロング継続のままです。
103.50円くらいまでなら押し目があっても問題なし。
そのレベルでは再び増し玉するかもしれません。
大統領選はちょっと怖いけど・・・(;´・ω・)
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