2016年10月20日木曜日

東京時間に発表された中国の7~9期の実質国内総生産(GDP)
前年比の伸び率は6.7%と、伸び率は3四半期連続で横ばい.も
ほぼ予想通りの結果。
今日はその他にも、中国小売売上高や鉱工業生産も発表されましたが
こちらもほぼ予想と同じ数字でした。

来週中国は六中全会。政治イベントがあります。

ここに向けて、直前の経済指標では悪いものを出せないということで
ほぼ予想に沿った内容になったというような指摘も。

今夜、富士通総研 柯隆さんにお話を伺ったところ、
今日発表されたGDPや鉱工業生産などの一連の経済指標は
あんまり信用できないとかなんとか(笑)すでに政府発表の経済指標は
経済人の間では鉛筆舐めてるというのが常識みたいなムード💦

六中全会は人事が最重要事項のようですが、マーケットに少なからず
影響があるとも仰っていました。

また、足元の人民元安切り下げ誘導ですが、
2015年チャイナショックの経験から緩やかにコントロールしているため、
それほどリスクはないとしながらも、不動産市場でミニバブルを
形成することで資源の過剰在庫を捌こうともくろんでいることへのリスクに言及されていました。

すでにバブルの様相を呈している中国不動産市況。

バブルがはじけるリスクを中国の方たちはまだ1度も実感したことがないために
バブル渦中にいるときにはコントロールできない、ということのようです。
日本は盛大にバブル崩壊を経験したが故に、リスクに対してトラウマがあり
全くバブルが生まれない地合いになってしまっているのとは対照的。

※今週末21日には中国の住宅価格に関する指標が発表されます。
中国で住宅市況の過熱抑制を目的として国慶節の大型連休前後に
住宅購入の規制が強化されていますが、今回発表される指標で
「住宅価格の大幅な上昇が確認されれば、不動産バブルが抑えられていない
ことへの警戒感が強まりますが、大幅な下落が確認されれば
不動産バブルの崩壊が始まったのではないかと懸念につながるとして
どちらに転んでもマーケットを動かしてしまう可能性が。
円高リスクを警戒するアナリストもいるようです。


さて、株式市場は日経平均の17000円台定着が難しいレンジ相場ですが、
10月に入ってから日銀は14日金曜日の1回しかETFを購入していません。
(12億円の新型ETFは別)

それなのに大きく崩れることもないのは地合いが変わったからでしょうか。
東証2部指数、ジャスダック平均が堅調なんですね。


アベノミクス貯金崩す海外勢、買越額7割消える-日銀頼みがあだ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-18/OF4UGH6TTDS101
海外勢は2012年末の安倍政権誕生を機に日本株買いを強め、
13年に現物株を15兆円、14年は8527億円買い越した。
累計買越額のピークは15年5月に18.8兆円、先物との合算では21.5兆円に。

2016年1-9月には一転、6.2兆円を売り越しており、
同期間の売越額としては1987年の4.1兆円を上回り過去最高。

アベノミクス相場でたまった買越額は現物でピークから5割、
先物も含めると7割が消えたことに。

~10月第1週(3-7日)は6週ぶりに買い越し、
買越額は2805億円と7月2週以来の高水準。


さて、今年上半期売りに売りまくった海外勢、まだ売る余力があるとみるか、
10月に入ってわずかに買い越しに転じていますので、基調転換と見るか。

今東証2部指数やジャスダック平均が堅調で
東証2部指数は5日続伸の大幅高で年初2月の戻り高値に接近。

海外勢も東証2部に限って言えば50億円の買い越しです。
先物がないインデックスであるためノイズが少なく
このところの個人マネーは東証2部やジャスダック市場の小型株に
向かっているとされていますが、海外勢もついてくるか?!

2014年10月の黒田バズーカ2の追加緩和が発表される直前は
ドル円相場や株式相場の長期レンジ相場となっていましたが、
日経が2014年の年初の高値を更新したのが9月だったのに対し
東証2部は7月だったということで2か月先行していました。
今回も同様の相場があるでしょうか。注目です。

とはいえ、今夜はドル円相場の調整が深く
103.15円まで円高ドル安進行となっています。

ドル円ロングは継続のまま。
102.80~90円台があれば、買い増し検討とします。

昨日CPI消費者物価が上昇してきたことで、色めき立ってつい買ってしまった
ポンド円127.20円ロングですが、その後128.15円くらいまで上昇するも
今日はドル円下落もあって、ポンド円もずるずる下げてきちゃって、
結局現在126円台にまで落ちてきちゃった・・・。
127.50円近辺で逃げたけど、まだまだポンドの本格上昇というわけにはいかないか。

今夜は、原油が一段高。
EIAが発表した米週間石油在庫統計で原油在庫が524万バレルの減少で
WTI原油は51ドル台半ばまで上昇。

原油上昇もサポートしてか、米株も堅調。

リスクオフのムードは感じられません。

ただ、今夜発表の9月の米消費者物価指数が
前月比+0.3%、前年比+1.5%といずれも予想と一致で前回から伸びが加速したものの、
食品とエネルギーを除いたコア指数は、
前月比が+0.1%で予想+0.2%や前回+0.3%から下振れ。
前年比も+2.2%と予想および前回の+2.3%から若干伸びが鈍っています。

また、9月の米住宅着工件数は予想外のマイナス。
前月比9%減の105万戸。予想は118万戸前後。

ということで、ドル売りが優勢となっています。


10年債利回りも12日に1.8%台タッチと
なるところまで上昇していたのですが、今夜は1.75%まで低下する動き。

利上げ期待が後退ということでいいのかな??
利回り低下、ドル安、そして米株高なので、
その見方でも間違いではないと思うけど。。

結果ドル円ロングのみ。

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