ドル円、チャート形状は「まさに正念場」
トランプラリで上昇した101円~118円の上げ幅をフィボナッチリトレースメントで
32.8%調整をはじき出すと112円アラウンド。ここはほぼ達成する下落示現。
可能性としては50%下落のリスクもあります。
その場合のサポートは109.90円アラウンド。
つまり、あと2~3円程度の下落があっても全然おかしくない。
ということを念頭にリスクコントロールして
下がったところを買うことがメインシナリオ。
基本は上を見ています。。。。
なのに、短期ポジで112.46円でドル円ショート作っちゃった(;'∀')
(コアポジはロングのままです。。。。)
110円アラウンドまで下げれば買戻して、途転ロングに回りたい願望がありますが。。。
◆1月雇用統計に乱高下も112円は固い?!
最初、雇用統計で急落したところを112.69円でロングしたんです。
ところが、乱高下で112.50円を割り込んで下げだしたので
こりゃダメだ~とロングを投げて途転ショートに回るというドタバタぶり発揮。
しかしその後ドル円は再び反発して、結局112.50円アラウンドでNYクローズ。
38.2%押しの112円のサポートを守れるのか、割り込むのか
雌雄を決するのは今週に先送りされた格好。
なんにもせずに114円割れで作ったショート持ったままにしておけばよかったわね(笑)
※1月の米雇用統計。
NFP非農業部門雇用者数は+22.7万人。申し分ないいい数字ですが、
平均時給が予想を下回ったことと、失業率の上昇に市場は素直にドル買いに
反応できなかったようです。
ただし失業率上昇は労働参加率上昇によるもので、決してネガティブでは
ありません。やはり平均時給、、賃金上昇(インフレ)を意識しているんでしょう。
失業率は5%を切っており、完全雇用状態。
米国経済が安定してきたことで利上げバイアスにあることは明白で、
後は、その時期(スピード)が焦点ってことですね。
市場はインフレ加速とみれば、利上げのペースが速まるとして
6月ではなくて3月という可能性もあるかも、
というように、指標結果を待っていましたが
今回の平均時給を見て3月利上げの可能性は著しく後退。
短期的に米債利回りも低下したことが、雇用統計受けてのドル円相場下落の背景
でしたが、、、、
ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁が
「3月FOMCで利上げの協議があるとし、3月利上げの論拠も
一部あると見ている」と述べたことが報じられ、急反騰。
確かに、雇用統計、全然悪い数字じゃありません。
大倉キャプテンに言わせると「重箱の隅をつつくような」話。
大局では、3月じゃなくても6月には利上げするだろうという内容であり、
売り込む理由はあまりないんですよね。
投機筋がそれでもドルショートするのは、来週の日米首脳会談に向けて
節目である112円を割り込ませたいという思惑があるだけでしょう。
短期的には割り込むリスクはぬぐえませんが、
雇用統計を受けた感想としては、どこかでまたドル買い優勢となる
相場が戻ってくるだろうなぁって感じです。
◆トランプ大統領「金融規制強化法(ドッド・フランク法)」の見直しに
向けた大統領令に署名
https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ion=1&espv=2&ie=UTF-8#q=%E3%83%89%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E6%B3%95&tbm=nws
このニュースが週末金曜の米株高の背景。
ドット・フランク法とは~
サブプライムローンなど、金融機関がリスクの高い取引に走ったことが
2007年サブプライムショック~2008年リーマン・ショックにつながった教訓から、
オバマ前政権は2010年に成立させた金融規制強化。
大規模な金融機関に高い自己資本比率を求めるるなど規制を強化、
銀行がリスクのある取引を行うことへの規制(ボルカー・ルール)
デリバティブ取引などの透明性向上など多岐にわたる複雑なものですが、
この法律を遵守する為に必要とされるコストも嵩むことで該当金融事業者の
業績を圧迫していたと指摘されています。そのコストが無くなるだけでも
金融機関にとっては利益向上に繋がるグッドニュース。
さらに、規制撤廃で、リスクを取った運用、運営が可能となることで
金融市場の活性化に繋がるとの期待が高大きく、日米の証券会社や銀行などが
恩恵を被るとして金融関連銘柄は大きく動き出していますね。
米株高でもドル円が弱含み、、、というちょっと難しい相場になっています。
ドットフランク法撤廃となれば、米国で事業展開する邦銀にも
恩恵が及びます。米国で業務を展開する日本のメガバンクなども
この規制の対象だからです。つまり、日本の銀行、証券銘柄にも
プラスの材料ですので、株式市場は好調が続くと思われます。
しかしながら為替市場が警戒しているのもそのドット・フランク法撤廃にむけ
署名をしたトランプ大統領その人。来週の日米首脳会談に向けて
日本の為替政策へクレームがないか、とナーバスになっているんでしょう。
◆2/10 日米首脳会談「日米成長雇用イニシアチブ」
安倍政権は「日米成長雇用イニシアチブ」という政策パッケージを提示する見込み。
日米が連携したインフラ投資などで米国を中心に
70万人の雇用を創出、4500億ドル(約50兆円)市場を創出。
(1)米国内での世界最先端のインフラ実現
(2)世界のインフラ需要の開拓
(3)ロボット・人工知能(AI)の共同研究
(4)サイバー・宇宙における共同対処
(5)雇用と防衛のための対外経済政策連携―の5本柱。
※GPIFの活用も検討と報じられていますが、安倍首相は
「私にはGPIFの運用を指図する権限はない」と否定しています。
一方GPIFの高橋理事長は「経済協力目的で投資することはない」
としながらも「(積立金約140兆円のうち)7兆円前後は
投資可能と考えている。米国のインフラに向かうこともあり得る」と
対米投資を否定していません。
日本国民の年金を米国にくれてやるのか?!という批判があるようですが
インフラ投資も建設国債、インフラ債とか、
債券の形式で投資して収益を上げるということで、、、しょ?!
全然問題ないって思うんだけど何故問題になってるんでしょう・・・?
ということで、日本側としてもトランプ大統領に相応のご祝儀を
提示するようですが、市場が恐れているのは
麻生財務大臣同行要請の意味するところ、、、
為替操作への言及がなされる可能性といったところでしょうか。
為替問題の事務方のトップである浅川財務官も同行予定だそうで…
気にならないことはないですね、これ(;´∀`)
円安誘導はけしからん、と言われれば円高になるという弱気の見通しが
増えてきた中で、ドル円相場が112円で踏ん張れるのか、
110円くらいまで下げてしまうのか、、今週の日米首脳会談に注目ね。
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2017年2月5日日曜日
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