このところ「日銀の国債買い入れオペ」の注目度が上がっています。。。
①最初は1月25日水曜日。中期債買い入れなし!?
最初の動揺は1/25、日銀が実施した国債買い入れオペ(公開市場操作)で
「中期債」が対象から外れていたため、債券市場に動揺が走りました。
この日は1月9回目となる国債買い入れオペ。
対象は残存期間10年超と物価連動債で残存期間1年超5年以下は見送られました。
これが「テーパリングか?!」という思惑につながったとされています。
日銀がオペで中期債の買い入れを実施する頻度は
おおよそ決まっているようですが、あると思っていたオペがなかった、
というだけで、テーパリング観測が生まれるのね。
たしかに、月間買い入れ回数が減少したのは
2013年4月の黒田異次元緩和以降初めてとのことで、
その変化に神経質になるのも解らないワケではないのですが。
この影響で、1月26日日経平均は344円も上がったのに、
ドル円相場は113円台で膠着し、上がらなかったのです。
中期債買いオペ見送りで、国債価格が下落し利回りが上昇、
全ての年限の国債利回りが上昇してしまったため(円金利上昇)
日米金利差縮小でドルが上がらなかったということです。
②しかし、2日後の27日金曜日。今度はまさかの中期債増額オペ。
中期債買い入れ予定額4100億円に対して、4500億円の買い入れ。
まさかの400億円の「増額」
水曜に買い入れしなかったものを、金曜に増額して買い入れるとは..
どんな意図があるのか思惑は広がったものの、債券買い増額で金利低下となり
ドル買いへとつながりました。
27日㈮はドル円相場115.38円まで上昇して先週の取引を終えています。
③1月31日の日銀の金融政策決定会合で、
国債買い入れオペについて質問された黒田総裁は
「(物価安定目標の達成に向けて)整合的な形でイールドカーブが
形成されるように運営している」
「日々の運営によって先行きの政策スタンスを示すわけではない」とし、
金融緩和縮小などのメッセージ性があるわけではないと述べています。
ま、イールドコントロールしてますけど、テーパリングじゃないですよ。
ってことですね。
だから、それほど右往左往することはないと思うのですが、
怖いのは「コントロール不能」に陥っているんじゃないのか?と
市場を不安にさせてしまうことでしょうか。
その買い入れ方針について市場が「一貫性がない」と疑念が生まれている、
という指摘があるのですが、今日もまた、日銀のオペが
為替市場を神経質に動かすこととなったのです。
③2月3日金曜日 「指し値オペ」を定例時間外に実施
あらかじめ指定した利回りで国債を無制限に買い入れる指値オペ。
通常は「10:10」と「14:00」に通知されます。
その買い入れ額は1月31日に「4100億円程度」と通知されています。
今日は10:10、「4500億円」(つまり400億円増額)を買い入れました。
実は、2日木曜に長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが
約1年ぶりとなる年0.115%まで上昇していたのです。
おそらく、金利上昇を抑え込む狙いがあったと思われますが、
増額してもなお、金利は上昇、12:25には0.150%まで急上昇したのです。
この時ドル円相場も急下落、113.14円から112.77円まで落ちています。
これを見て、金利急上昇を抑え込む必要に迫られたのでしょうか。
日銀は午後12時30分に5年超10年以下を対象とした指し値オペを通知したのです。
この通知に、長期金利も0.100%まで急低下、ドル円相場も急反発となりました。
※2月3日㈮ ドル円 5分足
異例のランチタイムの緊急指値オペ通知。
チャート中央部分の凹みに市場の動揺が表れています。。。
市場関係者からは疑念の声が高まっています。
ドタバタ感も否めず、、、日銀の金利コントロールは困難
という評価につながれば金利上昇とドル円下落が加速するリスクが。
最初のきっかけは、先週25日の中期債買い入れ見送りですが、
これがなかったら、ここまでことは大きくならなかったでしょうか?!
囁かれるのが、トランプら大統領による日本への為替操作発言。
これを日銀が意識して国債買い入れオペに慎重になったのでは?
という指摘もありましたが、翌々日の増額でその声は消えました。
しかしながら、2/10の日米首脳会談が無事終了するまでは
債券市場も神経質な展開が続く、との指摘もあるようです。。
日銀が金利コントロールで後手に回っているという印象が強まらないことを願いますが。
私も国債については専門家ではないですし、現状債券市場がどのような
空気に包まれているのかわからないのですが、
債券市場からも目が離せないってことになってきました(;'∀')
まずは10:10、午後の14:00の公開オペに注目。
日本国債の利回りが足元のドル円のボラティリティを作っています。
2/10の日米首脳会談が無事終了するまでは神経質な展開が続く、
との指摘もあるようです。。
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ただ、大局での2017年のドル高には変わりはないと思っています・・。
トランプ政権の政策とアベノミクスを考えれば
2017年大局のトレンドはドル高だと思っていますが、
様々な参加者の思惑が交錯しますので、
1年中ずっとドルが上がるわけではありません。
11月の大統領選以降わずか1か月で17円ものドル円上昇となったわけで、
(ドル円高値は12/15の118.66円)
次なる上昇のためには「時間調整」か「値幅調整」といった
エネルギー充電が必要となります。
しかし、12/15から1か月半くらい経過しているんですねぇ、、、。
過去の経験則から「時間調整」の場合、
大きなトレンドを形成した時間の3倍は期間を要することが多く、
もし今回がそれに当てはまるとするなら新たにドル高に動き出すのは
3月に入ってからとなるでしょうか。
「値幅調整」の場合、32.8%、あるいは50%押しまでの下落があれば
次なる上昇の準備完了ということになりますが、
38.2%は112円ちょうど近辺。2/2は112.05円まで下落したので
ほぼ調整完了とみてもいいのですが、、、もしかすると50%押しの
109.90円前後まで下がる可能性もあるかも?!と思うと
全力で買う気になれなかったりします…。
ただ、今夜の雇用統計を前に、センチメントがガラリと
変わる可能性もありますので、114円割れで作ったドル円ショートは
113.04円で外しました。雇用統計で乱高下し、112円台があれば
ドルロングしようと思っています。
ISM製造業の雇用指数も12月52.8から1月56.1へと上昇
ADP雇用指数も12月15.1万から1月は24.6万へと大幅増。
先行指標が非常にいいので、雇用統計もいい数字になりそう。
その割には、足元ではドル安のままですので、
数字によっては早期利上げ思惑拡大でのドル上昇が大きくなりそうな予感。
あ、面白いツイートがあったのでご紹介。
2012/2/14 バレンタイン緩和
2014/1/31 ハロウィン緩和
2017/2/3 節分指値オペ
日銀は指値オペというマメを、外からのトランプ鬼に「鬼はー外!!」と、歯を食いしばりながら投げつけました。来週、桃太郎たちは鬼退治にアメリカに行くそうです
https://twitter.com/Pantani1998win
節分指値オペw
覚えました。
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