2017年5月31日水曜日

英米勢のメモリアルデーの祝日、3連休明けの30日㈫
為替市場はリスクオフ気味の展開を強いられました・・・・。

株式市場、日経平均は ▼4.72円 19677.85円 今日もまた小動きながら
大きな下落ではなかったのですけれど、為替市場ではドル円相場が
東京時間10時台には110.70円台まで下落、欧州時間に反発するも
現在NY時間に再び110.60円台まで円高ドル安が進行しています。

ドル円相場で円高になるような材料があったか、、、というとそうではありません。

今日のドル円の下落、日本株の上値を重さの背景にあったのは欧州からのニュース。
ユーロが下落したことで、ユーロ円が下落する羽目となり、
ユーロ円の下落がドル円の下落を演出することとなった、、、ということのようです。

欧州から出てきたユーロ下落のニュースは、、、

★イタリア:総選挙前倒しへ前進も-選挙法改正で合意に近づく
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-05-30/OQQTWV6S972801

イタリアのレンツィ首相が
ドイツとほぼ同時期の秋に総選挙を実施すればイタリアを巡る市場の
不透明感を抑えられると語ったことで、選挙の前倒しの思惑が広がった模様。

イタリア選挙は来年の予定ですが、ドイツと同時期ということは
この秋にも選挙を実施したいという意向があるということね。
実施できるかどうかは別ですが、イタリアの債務問題は市場のリスク要因として
意識されていますので、こうしたニュースはネガティブに作用するんでしょう。


★ギリシャ、「追加融資受け入れ見送り検討」報道を否定
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-05-29/OQQ2N96VDKHS01

ギリシャは7月に75億ユーロの債務返済義務があるのですが
新たな融資が無ければ支払うことはできません。

上記記事で否定された事実というのはドイツのビルド紙が
「ギリシャ政府が「債権者が債務の軽減で合意しないかぎり、
次回分の融資約70億ユーロ受け取らない選択肢を検討している可能性」
と伝えた事実。ギリシャが融資を受け入れないということは。。。。
デフォルト危機再び?? ・・・もう何年も繰り返されているネタなので
それほど深刻なニュースとはなっていないと思っているんですが、
今日に限っては他のニュースとも相まって、材料視された、と指摘されていますね。

★それからEUの金融政策について今後も緩和政策が継続する方向の
ニュースがいくつか出てきたことが、
これまでのユーロ高の是正にもつながったようです。


先週までは「トランプ大統領」のロシアゲートとかG7での評判がどうとか、
6月のFOMCでの利上げの織り込みだとか、米国のドルがテーマで
為替市場が動いていたんだけど、為替市場の主役はドルからユーロへとシフトしつつ
あるんでしょうか?!今更ギリシャとかイタリアでドル円さがるんだなぁ。。。

もっとも、30日以降には元FBI長官のコミー長官の証言があるとかないとか、
また、今週末6/2には米雇用統計が予定されていますので、
結局はドル主導の相場に戻るんじゃないかと思っていますが、
ドル高を望まぬ米国というのはトランプ大統領の発言からも明らかであり、
これからは矢張り市場の主役はユーロ、その出口論議、テーパリング、利上げなどが
新味のあるニュースとして為替市場を動かすのかもしれません。

今日のイタリアとかギリシャなどというニュースで
ユーロが崩れ、巡り巡ってドル円下落を誘引した事実は意外と侮れません。。。

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EU発、、、だけではなくて、英国からのニュースも油断なりません。

イギリスメイ英首相は昨日29日、ブレグジット/EU離脱交渉について、
「必要ならば(EUとの)合意なしに離脱する用意がある」と表明した模様。

え??合意なしに離脱する???

世論調査ではここ一週間で労働党が急速に追い上げていることが報じられており、
メイ首相率いる保守党が追い上げられているようなんですが、
だからといって、話し合い放棄とも受け止められる合意なし離脱の用意というのは
失言なんじゃないの。。。と驚いております、、、

勝手に自国で国民投票してEUという枠組みからの脱退を決めた英国。
そういう勝手な国が 後に続かぬように、EUとしては英国に厳しい離脱条件を
突き付けているのですが、メイ首相はそれが面倒にあんったってことでしょうか。

「悪い合意なら合意しないほうがまし、交渉から立ち去る用意がある」

聞くところによるとメイ首相って結構ヒステリックなんですって、、、
こんなゴシップ的な表現はいかがなものかと思いますけれど
しかし、EUからの離脱を勝手に自国の投票できめて、
離脱条件が厳しいなら、それを無視するわ、っていう我儘が許されるなら
それはEU加盟の他の国でも、じゃあ、ウチもEU脱退したほうがいいじゃん、
離脱の厳しい制裁条件は無視無視~ってことになると、収拾つかないでしょ。

今日のリスクオフ的相場の背景には、欧州のギリシャ、イタリアのニュースだけ
じゃなくて、このメイ首相の勝手な発言もあったんじゃないかと思っています。

わがまま言われた側のユーロ下落に燃料投下、という材料になったんじゃないかな。

ということで、欧州、英国のニュースも意外とドル円を動かすことが
確認できた今日、、、まだドル円ロング継続です!💦

110円台には本邦機関投資家勢の買が口を開けて待っているので
そんなに大きく下げないと思っています。。。

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