せっかく2万円の大台を回復していた日経平均ですが、
本日6月6日㈫2万の大台割れ。190円もの大幅反落となりました。
ドル円相場は110円大台を割り込んで109円台へと円高が進行しています。
今回の下落は、間接的にはトランプリスクであるとも言えそうです。
あ、直接的にはカタールです。
昨日5日月曜に飛び出したサウジなど6か国による「カタール」との国交断交。
カタールがテロ組織を支援している、としてサウジアラビア、バーレーン、
エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)イエメン、モルディブなどが相次いで
国交断絶を発表しました。カタールは経済面や文化面ではサウジや他の湾岸諸国と
深いつながりがあるとされていましたので、にわかには理解し難いニュース。
しかし、いろいろ調べていくと、長い歴史の中ではサウジとカタールは
随分小競り合いを続けてきたようです。そして、今回の件って、
トランプ大統領の中東訪問がきっかけだったうなのです・・・・。
中東諸国のカタール断交のウラには何がある?
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2017/06/post-918.php
カタールと断交、知っておきたい5つのこと
http://jp.wsj.com/articles/SB10372492675706814214504583189914160888692
コラム:湾岸諸国とカタールの断交、トランプ訪問「やぶ蛇」に
https://jp.reuters.com/article/column-gulf-qatar-rift-trump-idJPKBN18X04Y?sp=true
~一部の中東専門家は、先月にサウジを訪問したドナルド・トランプ米大統領が
同国への協調姿勢を示したことを受け、サウジやその同盟国は
カタールとの対立姿を強める後ろ盾を得たと感じたと指摘する。
~国交断絶は湾岸地域内の対立を振り返っても、
過去数十年で最も緊迫した状況だと言える。
そもそもの中東各国の歴史と地政学を知らないとピンとこない背景が
あるようですが💦
トランプさんがきっかけだったか否かは、まあ、置いておいて。
なんか言いがかりのような話よね、これはトランプさんのせいじゃない。
では、何故このニュースがリスクオフを招くのか。
直後、中東リスクの高まりで原油供給に不安と受け止められて
原油価格が上昇する局面がありました。
しかし、その反応は間違いだった、ということでしょう。
市場はOPECが協調して実施している減産合意の足並みが乱れる可能性に
注目します。原油は一転大きく下落を開始しました。
これが1点。
ただし、米シェール企業は2年先まで50ドル台で先物を売りヘッジしているので
原油価格がどんなに下がろうとも、影響はありません。
原油安は米株にはそれほどリスクにはならない構造となってきています。
原油が下がることで、困るのはむしろ中東「オイルマネー」でしょうか。
カタール航空が最大の被害者に-中東4カ国による外交関係断絶で
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-06-06/OR4B476S972801
カタールのオイルマネーも政府系ファンドとして世界に投資されています。
カタールの政府系ファンド(SWF)の規模は推定3350億ドル。
アングル:カタールと湾岸諸国、断交が双方にもたらす巨額損失
https://jp.reuters.com/article/gulf-qatar-economy-idJPKBN18X045
有料メルマガで西原宏一氏も緊急配信されていましたが、
カタール発の市場急変リスクが浮上したことで
この政府系ファンドが換金売りしてくるのではないか、
という警戒が強まっている模様。
断交によって経済が窮する可能性は否めません。
そうなれば、このカタールのSWFが資産売却をするかもしれない、、、
という先読みからの下落ですね。まだ実際にカタールが売りを出している、
という情報はありません。
ただ、カタールの経済が悪化したら、、、また、減産効果に懐疑的となり
原油下落が長期化すれば、カタールだけではありません。
他の中東政府系ファンド、オイルマネーも資産売却に動くのでは。。。
という不安が拡大してしまうことが怖いんですよね・・・。
カタールの政府系ファンドは「QIA」
QIAはアジア向けに200億ドル投資しており30~40%が日本株との指摘も。
6000~8000億円ってとこかしら?!
日銀は年間6兆円買うわけですし、出動する際は1日あたり700億円超買う
わけですから、まあ、規模としてはそれほど恐れることはないと思うのですが
念のため、情報として。
ただ、ドル円相場が110円を割り込んだのは痛い。
ロスカット発動しました(+_+)
日経平均も2万円割れましたので撤退。
ユーロ円も撤退です。
キウイ円とユーロドルを残し、今日は昨日書いたキウイが強い流れが
崩れていないためキウイドルを0.7152ドルでロング。
ポジションを組み替えています。
ドル円相場は目先4月17日の108.13円がサポートされるか否か。
機関投資家らの買いはあるようですが、今はそれ以上に投機が売っているのかしら。
6月8日の英下院選挙、ECB、コミー元FBI長官の証言がリスクとされていましたが
わかりきったリスクでは相場はこんなに崩れなかったと思われます…。
カタールリスクは想定外。
これが足元の円高、株安を演出してしまっています。
ただ、米株は比較的冷静で現在ダウは11ドル安程度なので、、、
それほどヒステリックな反応が拡大するとは思えないので
ショートは作りません。ドルロング、株ロング撤退で様子見。
ユーロとキウイはロング継続とします。
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2017年6月7日水曜日
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