8月の円高アノマリー、今年も?!という流れですけれど
この円高の背景にあるのはなんでしょうね。
①北朝鮮問題
本来なら地政学的には円売りじゃないの、、、と思いますが
対外純資産世界一、日本に何かあればこうした海外資産が手仕舞われて
日本に戻されるとの刷り込みがあるため、アルゴにはリスクがあれば円高という
プログラムが組み込まれているといいます。
3/11の時でさえ、日本の生保は海外資産を取り崩すことはなかった、
つまりレパトリは起こらなかったというのに、、、、
リスク回避は円高というのは教科書的反応となってしまっているんでしょう。
先週、北朝鮮が米国の出方を見るとして緊張が緩和した際には
巻き返されて円安となりました。。。
しかし、この問題は解決を見たわけではなく、長期化の様相。
②トランプ政権の信認低下
先週は経済政策の司令塔である米国家経済会議(NEC)の
ゲーリー・コーン委員長の辞任観測で米株が売られ、ドル売りとなりました。
トランプ政権の混乱と政策運営の停滞を無視して上昇を続けていた米株も
さすがに落ちてきました…。
コーン氏はムニューシン財務長官とともにトランプ大統領が掲げる減税と
インフラ支出の経済政策で中心的な役割を担うとみられているために
辞任となればマーケットの混乱は必至ですが、先週末になって出てきたニュースでは
辞めたのはコーン氏ではなくて政権内で敵対していたとされる
トランプ大統領の側近だったバノン首席戦略官兼上級顧問。
トランプ氏最側近を解任
https://jp.reuters.com/article/idJP2017081901000820
これで、週末の米株は下げ止まったとも指摘されています。
バノン氏辞任にも冷めた市場(特急便)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN19H1S_Z10C17A8000000/
100ドル強下げていたダウ工業株30種平均はみるみる下げ幅を縮めた。
午後1時前には42ドル高に転じる場面もあった。
~辞任により「米政権が軌道修正される」との期待が広がった。
前日までの株式市場ではトランプ政権への懸念がピークに達していた。白人至上主義団体を擁護するかのようなトランプ氏の発言に、政権内外から批判が続出。減税やインフラ投資など景気刺激策が滞るとの見方から、17日のダウ平均は274ドル安と今年2番目の下げ幅を記録した。
ということで、さあ、これがあく抜けとなってくれるでしょうか。
為替市場でもドル円相場が108.59円まで円高ドル安が進行していたものが
109.59円まで1円ほどの巻き返し(NYクローズでは109.20円台まで軟化)
トランプ政権のグダグダで毎度それほど問題視されてこなかった債務上限問題
(10月にはデフォルトリスク)が現実味を帯びるとの指摘もありますし、
減税やインフラ投資、金融規制の緩和などのトランプ政権に期待された公約実現の
目途がたったわけでもなく、、、、ということで、
バノン氏更迭では、センチメントの好転くらいしか期待できませんが
そもそも、マーケットというのは、何も実現していなくてもセンチメントだけで
暴落もすれば暴騰もするものですから、(トランプ大統領当選での猛烈ドル高がまさにそうです)何も実現できないから、やっぱりだめとも言い切れるものではないですね。
結局買いたい向きが増えてくれば上がるだけのこと。
その意味で、米株、ドル円の下げ幅は十分だったか、、、と問われると
まだ下げ余地がありそうなので、不安はぬぐえないことには変わりないですが💦
カレンダー的に円高リスクが例年嫌気されるお盆休暇は終了して
明日から国内機関投資家の動きが出てくるとみられることで、地合いが変わるかな??
ただ、海外勢は9/4のレイバーデー明けまでは休暇を取る向きが多いので
もう少し時間がかかるかしらね。
それにしてもドル円相場は105円くらいまでの円高予想が増えてきた印象ですね。
108円のレンジ下限は何とかサポートしていますが首の皮1枚という環境。
私のドル円ロングも苦しい展開。
108円割ったら潔く損切りしますが、今週結果が出るでしょうか。
というのも。
◆8月24日から26日はジャクソンホール経済シンポジウム。
イエレンFRB議長とドラギECB総裁の講演に注目です。
今、マーケットでは足元の米国インフレ指標が冴えないことから
年内の追加利上げの織り込みが後退していますが、イエレン議長講演で
利上げ継続の方針が改めて表明されれば、ドルに対する弱気な見方が
払拭されてドルの巻き返しもあるかもしれません。
ドラギECB総裁も講演では金融緩和策縮小にヒントが出るとの期待がありましたが
先週16日にドラギ総裁の講演は金融政策に関する新たなメッセージは打ち出さない、
とする関係者の話が飛び出して、期待が後退しています。
おそらく緩和縮小に関しての発言はないと思われますので、
ユーロ高に是正が加速する可能性もあるんじゃないか、、、と思うのですが。
17日公表された7月ECB議事要旨では、関係者らがユーロ高リスクを懸念している
ことが明らかとなり、ユーロ売りにつながりましたが、
ユーロドルの下落はそれほど大きくありません。
今週のイエレン議長とドラギ総裁の講演で、ドルとユーロがどう動くのか。
ここが、最大の注目イベントとなります・・・。
※ドルインデックスは重要な下値ラインをかろうじて維持していますが、、、
ポジションは全て継続のまま。
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NOTE
世界株に割高サイン? バフェット指標100%超
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD18HDE_Z10C17A8EA2000/?dg=1
米株に大きな調整が入りそうということで、警戒が強まっていますが
大きな下落があれば米株投資を始めるチャンスですね。
私は米株口座を作って待機中。口座開設から半年以上何もしていません。
ダウCFDもなかなか買うタイミングがなかったので
大調整はむしろ好機と考えることに。
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