これまでもFOMCでの利上げ発表前にドル高となる傾向は見られましたので
明日14日のFOMCに向けてドル買いとなっているんだろうなぁと思います。
つまりドル高は明日まで?!
コモディティ市場では金がFOMCを境に転換するパターンが繰り返されており、
現在はFOMCに向けてドル高なので、ゴールド売りが顕著となっています。
※ドル建てゴールド日足とドル円日足チャート
ロウソク足がドル建てゴールド、青のラインがドル円相場。
見事な逆相関性が見られますね。
そして、2017年6月の4回目の利上げの時だけが例外ですが、
2015年12月、2016年12月、2017年3月の3回の利上げの時は
FOMCの利上げ発表に向けてドルが上昇し、ゴールドが売り込まれ、
発表と同時にそのポジションが手じまわれるためでしょうか、反転してきました。
ですから、今夜のドル高はFOMC前特有の値動きであって、
113円後半の高値からとてもドル円をロングしようという気にはなれません。
FOMCを受けて、円高に向かうのではないか、、と思っていますので、
このドル上昇、114円台まで上値を試すようなら売ってみたいですね。
同時にドル建ての金を買ってみたいと思っています。
通貨インデックス一覧を見ても、ドル独歩高。。。
明日までじゃないかな、この値動き。
そうそう、インデックス一覧をみるとキウイが健闘していますね。
今日はNZドルが大幅高となりました。
材料はこれ。
NZ政府、次期中銀総裁にオア元副総裁を指名 NZドル大幅高
http://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2017/12/204750.php
NZ政府は11日、ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中銀)の次期総裁に
同国の公的年金基金スーパーアニュエーション・ファンドの責任者、
エイドリアン・オア氏を指名。
今空席で、副総裁が代行しているRBNZの総裁が指名された、ってだけのニュース。
何故このニュースでNZドルが買われるのかというと、、、。
◆そもそも、、、
9月23日の総選挙で第3党となったNZファースト党は
10月19日、第2党の労働党と連立を組むことを公表しました。
労働党政権が誕生することで、ニュージーランドでは9年ぶりの政権交代。
労働党とNZファースト党は、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)の
金融政策を定めた中央銀行法の改定を公約に掲げていました。
□労働党はRBNZの政策目標に「完全雇用の達成」を追加することを求める。
■NZファースト党はインフレ・ターゲット制を廃止し、
NZドル相場の安定を重視した金融政策への移行を提唱。
9年ぶりの政権交代で、新政権がRBNZ、中央銀行の政策に介入してくると
みられることが嫌気されて、政権誕生でNZドルが急落していました。
おそらくはNZファースト党が掲げていた
「インフレターゲット制の廃止」というのが問題視されていて
そうなると、物価目標に合わせて金利を上げたり下げたりするという
伝統的金融政策が意味をなさなくなる、、、とまでは言いませんが、
インフレをコントロールする責任がなくなるということですから
物価が上昇しても、他に支障があるようなら金利の引き上げを無理にしなくてもいい、
というような判断も許されることとなるわけです。
労働党が掲げている雇用の最大化、こちらを重要視するならば
緩和的政策を長期化させる方が重要となってくるわけで
利上げは極力否定される、ということでもあります。
ですから10月19日からNZドルが滅多売りされていたわけね。
こんな状況の中で出てきた本日のニュース。
市場の評価
⇃
「極めて実績のあるエコノミストで、中銀での経験もあり、
物価を目標から外すとはないとみられる」
と記事中にはコメントがありますね。
有能な中銀総裁誕生に市場が安心した、ということでしょう。
インフレターゲットって、RBNZが一番最初に導入したんですよ。
(英国だと思っている人が多いんだけどNZなのよ)
それを外すだなんてこと、させないでしょ。ってことね。
だから、これを不安視して売られていたNZドルが今日買い戻されたってわけ。
オア氏は来年3月27日に就任。
中銀の責務を変更する法律は3月まで施行される可能性は低いものの、
改革の方向と一致した方法で、政策目標に関する合意を
オア氏との間で形成していくだろう、、、ということで、
この流れでキウイがさらに上昇できるかどうかが試されますが、
今日はFOMC前夜とあって全般ドル高であり、この流れの中では
NZドル上昇も限定的でした。明日、FOMCを受けて一転ドル安となるようなら
NZドルが更なる上昇となる可能性はあるんじゃないかと思って注目しています。
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今日はポンドが乱高下。
方向感なくてホント水星逆行時の特有の動き。
11月の英消費者物価指数で総合の前年比の伸びが予想を上回ったことで
ポンドドルは発表直後にいったん1.3380付近まで上昇したのですが、
なぜか頭を叩かれて、倍返しで下落、そしてその後再び上昇して
CPI発表直後の高値を取り戻したかと思ったら再び頭を叩かれるという
往復どころかトリプル、、、いやフォースビンタを食らった向きもありそう💦
ポンドの独自材料で初動は動いたものの、今夜はFOMC前夜で全般ドル買いの
勢いが強く、ポンドもまたキウイ同様に個別の材料の値動きよるも
マクロでのドル買い流れの渦に巻き込まれてしまって方向感を示せなかった、
ということでしょう。
なんにせよ、今週は明日のFOMC,明後日のECBとBOE、EUサミットとイベント待ちです。
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