2018年1月21日日曜日

あらら、上院が通らなかったんですねぇ。。。
土曜日午後一のニュースです。

米政府機関が一部閉鎖に-上院が暫定予算案を可決できず
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-20/P2UFJ06S972801

それほど大惨事になるとは思っていません。

過去にも例がありましたが、暴落したかというとそうでもない。

前回のオバマ政権下での政府閉鎖は2013年10月1日から。
16日に暫定予算が可決、17日一部機関が再開ということがありましたが、
その時のダウと日経とドル円です。

※ダウ平均 2013年10月1~16日までをピンクのラインで示しています。


※日経平均


※ドル円


格付け会社フィッチは前日金曜19日、
仮に政府機関が閉鎖されても、米国の最上級格付け「AAA」(トリプルA)に
直接影響しないとの見方を示しています。
部分的な連邦政府閉鎖はこれまでもあった、としていまs。

ですから、多少週明け月曜東京時間にリスク資産が手仕舞いによる売りに
押されたとしても、これがゲームチェンジの引き金になるほどのことではないかと。

今月末にはトランプ大統領の一般教書演説も控えており、こちらも重要。

もし、株に大きな下落があるようなら、今回の下落で安値を拾いたいですね。
特に米株かな。

というのも、先週アップルがHIA2を利用して巨額納税を表明しましたが
レパトリ資金は自社株買いに向かうことが考えらえ、
また減税で浮いた資金も、投資に振り向けられるでしょう。
たぶん、米株はこうした資金が入ることであんまり下がらないと思います。

先週個別株はほとんど手仕舞っており、
為替のポジションのみですが、すべて継続中。

ユーロ円とポンド円のロングは場合によっては円高進行で
コスト割れの可能性があるかと思いますが、その時はいったん切って、
またどこかで買い参戦したいと思います。

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今週は日欧の金融政策にも注目。

①22‐23日、日銀の金融政策決定会合。

10日、日銀の国債買いオペ減額が出口示唆との前のめりな憶測を拡大させましたが
そうでなくても、イールドカーブコントロール下で、国債買い入れ額は減少しており、
ステルステーパリングによる円高との指摘もある中、
日銀黒田総裁がどのような発言をするのかに注目が集まっています。

うまく市場と対話できなければ円高のリスクでしょうか。
ここから新たな円安カードがあるとは思えませんしね・・・。


②25日にはECB理事会が開催されます。
 
現在「月間300億ユーロ、18年9月末まで」のQE実施中ですが
(今年から600億ユーロから300億ユーロに減額スタート)
10月以降の資産買入方針、特にフォワードガイダンスの変更に向けた議論に注目。

先般、11日に発表された昨年12月の理事会の議事録では
現在のQE(量的緩和)のガイドライン(フォワードガイダンス)を
2018年の早い時期に見直し、変更するべきとの議論が活発であった
ことが明らかとなったため、ユーロ高が進みました。

(その後、欧州要人らからユーロ高への牽制発言も相次ぎました。)

欧州、景気いいですからねぇ、、、。
正常化に向けた歩みを明確にしていくと思われますが
急激なユーロ高につながらぬよう配慮しつつ、ということになるでしょう。
問題は物価上昇率で、ECBが目標とする2%にはまだほど遠い・・・。

※ECBスタッフ見通し


それから、一応政治リスクイベントとして21日㈪のSPD党大会。

メルケル独首相「大枠で共通認識」 第2党との大連立を楽観視
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2594862020012018NNE000/

メルケル首相率いるCDU/CSU(キリスト教民主・社会同盟)と
ドイツSPD社会民主党の「大連立」政権交渉が正式に開始できるのか否か。
交渉がまとまらないようだと、ユーロ売りリスクです。

週明け早々のイベントですね。
これがスムーズにいけばユーロは素直にECBイベントだけを見ていればよろし。

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原油価格上昇が鈍くなってきました。

※WTI原油

OPEC、今年の非加盟国供給見通し引き上げ 原油高などで
https://jp.reuters.com/article/opec-oil-idJPL3N1PD51K

OPECが公表した18日の月報の中で
2018年の非加盟国供給見通しが引き上げられたのです。

原油高が米シェール業者に増産を促し、
協調減産やベネズエラの大幅減産に伴う影響を打ち消すというもの。

さらに、世界原油需要見通しを日量6万バレル引き下げています。

しかも、こんなニュースも。

ロシア、OPEC減産合意から離脱する可能性
http://parstoday.com/ja/news/world-i38865

(もし原油価格が70ドル以上に達した場合に、という前提での話ですが、、、))
明日21日、OPEC加盟国・非加盟国10カ国の会合で、
減産合意に関する決定が行われる模様ですが、
少しでも協調減産の足並みが乱れるような材料が飛び出せば
原油は大暴落?!の可能性は否定できません。

前代未聞の協調減産とその高い遵守率によって需給が引き締まり
原油価格が上がってきたためです。
足並みが乱れ、産油国各国が思い思いに増産し始めれば
現状の価格は成立しないでしょう。

※OPEC加盟国とロシアなどのOPEC非加盟の産油国は
2017年初めから日量180万バレルの減産を実施。
2017年11月OPEC総会で、減産合意は9ヶ月延長され今年3月末まで有効。

原油相場の異変は、堅調すぎた株式市場への利食いを誘うと考えられるほか、
豪ドルなど資源関連通貨にも悪影響となるかもしれません。
カナダドルはNAFTA交渉問題ですでに弱含みなんだけど(;´・ω・)

一応、気に留めておきたいイベントですね。

そうそう、原油ネットロングは過去最高をさらに更新中。
 
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