今週の焦点はずばり金利。
週末20日金曜日、米国債10年物利回りが2.96%まで上昇。
これは2014年1月の2.97%以来の水準。
今年2月下旬に2.95%を付けて、すわ3%大台乗せかとマーケットが
荒れたことがありましたが、そのレベルを超えてきたんです。
※米10年債利回り
何か材料があったとも思えませんが、後講釈としてはインフレ懸念の台頭でしょうか。
米長期金利、4年3カ月ぶり高水準 インフレ懸念
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29686020R20C18A4000000/
インフレ懸念というと、原油が高止まり中。
地政学要因ばかりがクローズアップされますが、実は需給もタイト化しています。
OPECとロシアの減産が効いているという側面もあるため、
一過性と侮ることはできません。
OPECとロシア、原油減産継続に傾く-過剰在庫解消の目標達成でも
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-04-20/P7HGZR6JIJUO01
※WTI原油価格
これが3%を超えてくると株式市場は持つでしょうか・・・。
まだ日経やダウなどは益回りが6%程度あるので
すぐさま3%台に乗せたからと言って売り浴びせにあうことも
ないかもしれませんが、ナスダック総合指数などは益回りが4・5%程度なので
危険かもしれません。これは日本のジャスダック市場なども近いものがあります。
ともあれ、金利の急上昇には警戒が強まると思われます。
2月の時のように3%が近づいてきたことで米債投資に妙味が出てきた、
として、米債へ資金流入が増えれば、再び金利は落ち着いてくると思われますが
その際の米債への資金流入ってのが、株を売って、ということになると
株の方は下落しちゃいますね。
カルパースが昨年秋に、株を減らし債券投資を増やすとしていましたが。
カルパース:債券投資配分、最大44%に引き上げ検討-現在の2倍以上
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-11-13/OZD77GSYF01S01
~株式は現在の50%から最小で34%まで引き下げる可能性
ってのが気になるでしょ。。。
ということで、そろそろリスクオフに備える相場なのかなぁ、、というムードも。
※米株と日経平均チャート
日経は強気転換したように見えますが、、、
本格上昇トレンドというにはまだ心許ないかな。
政治的背景からは金曜引け後に
「北朝鮮、核実験・大陸間弾道ミサイル発射を中止」というニュースが出てきて
米朝首脳会談に向けて着々と平和裏に事が運ぶようにうかがえますが
それも実際どこにどう着地するかは不透明。
現在これを楽観してあまりにリスクオンになるようなら売り、と思っていましたが
株もドル円も思ったよりは上がってこないのよね、私の中では・・・。
クロス円の上昇はリスクオン相場の典型的な値動きなので
これに連れてドル円、日経ももっと大きく上がるかと思っていたのですが
特にポンド円が急反落となり、キウイ円、豪ドル円など軒並み下落してきました。
これは良くない。単なる上昇相場の調整の下落なのか、それとも、反発が終了し
再び下落相場入りとなるのか、今週が見極めどころ。
※クロス円一覧
ドルストレートで見ると、軒並みドル高なんですよね。
※ドルストレート一覧
これは、足元では米金利上昇の影響によるところが大きいと思いますが
もしこれが、リスク警戒からのドル回帰だとするとよくないよねぇ、、、。
株式市場では業績相場が本格化しますが
今週は米国では23日グーグル、25日フェイスブック、ツイッター、
26日アマゾン、マイクロソフト、インテルが決算発表です。
FANG銘柄群は好業績を発表することで、株上昇となるのか、
それとも金利上昇に怯えた資金は決算とは関係なしに株から抜けていくのか。
この流れも今週のドル、為替市場のポイントとなってくるでしょう。
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再エントリーしたポンドロングはあっさり損切!
気持ちのいい下げでしたね。その前の上げをとれていたはずなのに
利食いが遅れて、今度は逆張りで損切とは情けない(*_*)
5月10日にBOEのMPC金融政策委員会がありますが
西原氏のメルマガによると
利上げの織り込み度は先週初は93.8%。
ところが既報のようにインフレ指標の低調、加えて、
カーニー総裁のコメントなども影響し週末の利上げの織り込み度は一気に49.1%まで急落。
だそうで、一気に利上げ期待が後退しています。
これがポンドね。ほんと、決め打ちは危険な通貨だわ。
豪ドルドルショートだけ生きてます。
これでカバーしていきます💦
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今週の予定は、、、
24日米3月中古住宅販売件数/米4月消費者信頼感指数
26日 米新規失業保険申請件数/ECB定例理事会(ドラギ総裁会見)
27日 日銀金融政策決定会合・黒田日銀総裁会見、日銀展望レポート
米国第1四半期GDP(速報値)前期比年率で2%予想(前期2.9%から減速か)
◆南北首脳会談
米1-3月期国内総生産(GDP)速報値、景気拡大基調が維持された場合、
金利上昇とドル買いが強まりそう。逆にいい数字がリスクかもしれません。
後は南北首脳会談ですねぇ、どんなニュースが出てくるでしょうか。
どうも北朝鮮は、米国には歩み寄りを見せていますが
日本には頑なに譲歩しないスタンスに見えてなりません。現状では。
それからECB理事会
ECB、QE終了時期の示唆は7月まで待てるとの認識-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-04-20/P7HONV6VDKHS01
現行の金融政策の維持が確定的なのですが
現行の量的緩和政策は9月まで。
その後どうするのか、という点に注目です。
7月の理事会まで量的緩和終了の時期の示唆を待つことを検討、とのこと。
ユーロは金融政策的には買いたい通貨ですが
ファンドポジションがロングでパンパン。
※IMM通貨先物ポジション ユーロロングは過去最高レベル15万枚
ちなみにポンドロングも積み上がりつつありますがまだ4万7000枚程度。
ドル円はファンドのロングが整理され、円ロングに転じましたが、
最新のデータでは円ショートに戻りそうな気配も。。。
※IMM通貨先物ポジション ドル円
難しい相場ですのでリスクは控えめに、豪ドルドルショートのみです。
豪ドルショートは中国経済へのリスクを感じるという側面も。
米中貿易摩擦もそうですが、上海総合指数、弱すぎますね。
※上海総合指数 短期的には戻りもありそうですが、、、
今週のリスクは米長期金利と上海株。
そして業績相場の個別企業決算と、南北首脳会議。
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2018年4月23日月曜日
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