2018年7月5日木曜日

今日7/4は米国独立記念日でNY市場はお休み。
欧州勢はワールドカップでサッカーに夢中ですから
マーケットは閑散です。日本株はずるずると下落していますが、
それもこのところは、上海総合指数と人民元相場をにらみながら、という展開。

今週金曜6日には、米国による中国への関税第1弾が発動されますので
中国リスクからは目が離瀬ない状況。

そんな中、今日は気になるニュースがいくつか。

中国で社債デフォルトが急増、最悪の年に向かう
 https://bloom.bg/2MJsuuK

大変な事態ではありますが、中国当局によるシャドーバンキングへの
厳しい対応というのは、ある程度の痛みが伴うことも承知の上で
やっていることでしょうから、それほど心配することもないかな。

今日びっくりしたのは、こっちのニュース。

海航集団、幹部が急死 再建の行方に影響も
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32610280U8A700C1910M00/

このブログでも何度か取り上げてきた海航集団ですが、
なんと会長が旅行先のフランスで転落死だそうです・・・。 

海航集団は93年設立された海南航空から急成長した複合企業。
米ヒルトンやドイツ銀行など
欧米企業の株式を相次ぎ取得し急拡大してきましたが、
買収資金の大半は銀行などからの借り入れで、
WSJによると昨年11月時点での
海航集団の債務はおよそ11兆円にも上るとされています。
過剰投資に対する中国政府の締め付けによって資金繰りが悪化したとか。

海航集団の株価は、今年1月からピタリと動きを止めてしまっています。
実質、国の管理下に置かれた国有企業となってしまったのだと思われます。

※海航集団株価


海航集団はドイツ銀行の筆頭株主でもあります。
(2017年5月初めに筆頭株主に躍り出た)

今年2月、海航集団が保有するドイツ銀行の株式比率が9.9%から9.2%低下しました。
さらに4月、7.9%にさらに下げられています。
債務返済のためにドイツ銀行の株式の一部を売却し
キャッシュ化したということですね。

海航集団のドイツ銀行株売却の報道を受けて、ドイツ銀行株は大きく売り込まれました。
足下でドイツ銀行株の弱いのも、この海航集団の経営難でいつまたドイツ銀行株売却に
動かれるかわからない、という側面も大いにあろうかと思います。
すでに海航集団はヒルトン株の全て売却したようですが、
ここからさらにドイツ銀行株の処分売りに動かれるとドイツが困る事態に、、、。

海航集団が実質国有化されているとするならば
ドイツ銀行の筆頭株主は中国政府ということになっている…?
ということで、中国当局も海航集団のサポートに動いていますね。

巨額債務抱える海航集団、資金調達で中国政府が支援の用意-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-15/PADED46S972X01

中国政府は、買収による多角化をやめ、主軸の旅行事業に専念するよう指示した
とされています。この指示に海航集団は首を縦に振ったのでしょうか。

そんな中での共同会長の王健氏の転落死、、、、きな臭いです。。。。
邪魔になったとか。
しかし、だからと言ってこれがマーケット的に悪材料かどうかはわかりません。
むしろ、好材料かもしれません。。。
結果、海航集団によるドイツ銀行株売りが止まるとかね。想像ですが。

そういえば、今年2月には、中国の自動車メーカーの浙江吉利控股集団が、
メルセデス・ベンツなどで知られるダイムラーの株式の9.69%を取得し、
筆頭株主に躍り出ています。中国とドイツはまさに一蓮托生。

排ガス問題に揺れるドイツ自動車業界ですが、
世界最大の自動車部品会社ボッシュのメインバンクはドイツ銀行だそうです。

************************

ZTEが経営破綻、完全国有化との報道
http://www.epochtimes.jp/2018/07/34458.html

2日、こんな記事を見つけて、これは大ごとだと思っていましたが、、、

今日、米国当局が中国ZTEへの制裁を一時部分解除との報道が。
https://news.nifty.com/article/technology/product/12110-66322/
米当局は7月2日、制裁措置を一時的に部分解除。制裁の解除期間は8月1日まで。
既存のネットワークと機器の継続的な運用サポートのほか、
既存の携帯電話のサポートが制裁解除の対象。



国有化については、事実かどうかまだわかりませんが、
米国が制裁の一部解除に動いたようですので、目先のリスクは後退した
とみることもできますが、この問題も今後ウォッチしていきます。

***********************

株は弱いですが、ドル円は膠着。ドルストレートも結局レンジ。
豪ドルドルショートはアゲインストですが、レンジ内ですのでまだ許容範囲内。

どうも、やる気が出ない相場です。
6日の関税発動がマーケットにどんな影響を及ぼすか見極めないことには
トレンドがでないのかな~

人気ブログランキングへ



【人気ブログランキングへ登録しています。応援ありがとうございます。】








※本レポートにて豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。したがって銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、弊社の重要事項説明を十分にお読みいただき投資家ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※また、本ブログ内にて提供される情報は豊トラスティ証券株式会社が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、豊トラスティ証券は保証せず、また、いかなる責任を持つものではありません。

※ブログ内容についてその表現や記述、データその他に関しましては、著作権法などの法令により保護されており、個人の方の私的使用目的以外での使用や他人への譲渡、販売コピーは認められていません(法律による例外規定は除きます。)。

以上の点をご了承の上、本ブログをご利用下さい。

運営:豊トラスティ証券株式会社