やっぱりドル円相場、落ちてきました。110円台です。
113円台まで行ったのが先週、あっというまに行って来い。
トランプ砲+日銀緩和修正観測は効きましたね。。。
ポジションはスクエア、様子見中。
今日は、米国在住の広瀬隆雄氏に番組で生電話でお話しを聞く機会があり
興味深い話をされていましたので、ご紹介します。
広瀬氏運用サイト http://markethack.net/
広瀬氏Twitter https://twitter.com/hirosetakao
①7月31日の日銀金融政策決定会合は米国債券市場にとっても大注目!!
先週末に飛び出した7月日銀会合で金利に柔軟性を持たせる修正があるのでは??
という観測記事の影響で、週明け23日は日本国債の金利が上昇し、
日銀はこれを抑え込むために「指値オペ」を実施。
つまり、金利が上昇しないように無制限に国債を買うぞ!!と通告したわけです。
これで日本国債の利回り上昇は抑え込まれて波乱はなかったのですが
市場は観測記事を100%信じないまでも、かなり気にはしているということですね。
そういうところにまで日銀が追い詰められているとも言えますが、、、
観測記事の影響で金利が動いちゃったのは日本国債だけではありません。
米国債も大きく上昇したのです。
※米10年債利回り
水、木とは落ち着いていますが、
週明け23日月曜、24日火曜は金利が上昇していますね。
これ、日銀政策が意識されたからなんです。(広瀬氏談)
というのも、日本国債では収益があげられない現状で、日本の機関投資家らは
外債投資を積極化させているのですが、日本の投資家は現在は米国債だけではなく
社債などにも幅広く債券投資している「買い手」です。
もし、日本国債長期債利回りを柔軟に上昇させることを認めれば
短期金利と長期金利の鞘ができるようになると(スティープ化といいます)
なにも為替リスクを気にしながら外国債券投資をしなくても
日本国債で金利差を抜く投資をすればいいわけで、
外債を売って、日本に資金を回帰させる可能性が発生します。
こうした思惑が働いたため、米国債が売られて利回りが上昇しちゃった、
ということなんですね。
つまり、米国債券市場(欧州債も結構持ってるはずなので欧州債市場も)にとっても
日銀の政策の転換は非常に重要で、金利が大きく動いてしまうリスクでもある、
ということ。
31日に日銀が動くとは思えませんが、市場の思惑に対して
何らかのコメントをせざるを得ないと思いますので、
注目度はかなり高い会合となります。
②中国が過剰融資、過剰投資、理財商品などの正常化に向けた引き締め策を
いったん止めて緩和政策シフト?!
米中貿易摩擦を懸念して下げ止まらない人民元、そして上海総合指数。
これが足下で急反発しています。
※上海総合指数
なぜって、中国が23日、内需拡大に向け目標を絞った政策のパッケージを発表。
詳細は以下。
研究開発(R&D)支出のある企業向けに650億元(約1兆650億円)規模の追加減税
地方政府のインフラ資金調達を支援するための予算枠外での特別債発行促進
中小企業向けの銀行の金融債発行に関する規制の緩和
運輸・ガス・通信分野のプロジェクト導入を通じた民間投資活性化
外国企業の再投資を促すための開放措置と政策の改善
基礎研究と中核テクノロジーの飛躍を加速させる
要するに緩和に舵を切ったということ。
広瀬さんは80年代の日米貿易摩擦を彷彿させる動きだと指摘。
米国から目をつけられた日本は、
1985年プラザ合意でドル高是正に合意するのですが
1ドル240円から120円にまでドル円相場はすさまじい円高となるのですが、、
これで、日本の景気が腰折れしてしまうと貿易摩擦の解消はできません。
日米貿易摩擦は、米国の赤字解消が目的でしたが赤字の背景には
米国の消費者が旺盛な購買力に対して(たくさん輸入しちゃう)
日本の需要不足も背景にあるとされていました。
(日本人ももっとたくさんモノを買え)
日本の需要拡大のために円高不況にしてはならない。。。。ということで
日本は公定歩合を2.5%にまで引き下げ、未曽有の金融緩和策をとります。
これが89年にはじけるバブルへとつながっていきます。
貿易摩擦からの、金融緩和。
これが、今の中国と米国の米中貿易摩擦によく似ている、、、
ということですね。
広瀬さんは長期的に中国にとって良くないことだと指摘しつつも
短期的には中国株は買い、とお話しくださいました。
中国当局は、上海総合指数を下げさせない、
中国経済が米中貿易摩擦による影響で
クラッシュしないように、緩和策をとり続ける可能性が大きく、
日本のバブルの時のような上昇になるかどうかはわかりませんが
中国株はサポートされ続けると思われる、ということです。
広瀬さんは日米貿易摩擦は10年がかりの長期戦であった、とし
米中貿易摩擦も長期戦になるだろう、、、と話してくださいました。
中国経済がクラッシュし世界経済がこれに巻き込まれて株が大暴落する、
というような悲観的な見方から脱却しないといろいろ失敗しそう。。。。
少なくても目先はそのリスクが後退しています。
米国業績相場も大変堅調。
少なくても決算からみて売る理由は見当たりません。
というわけで、中国リスクが後退したのなら、日本株も今決算がいいのなら
意外と年後半上昇に弾みがつくかもしれません。
その場合は、ドル円相場もそれほど円高になっているというイメージはなく、、、
足下では31日の日銀会合を控えて、買いにくい相場ですが
テクニカル的に38.2%修正の109.80円台くらいまで下がれば
ドル円もロングで再参戦してみたいと考えています。
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2018年7月26日木曜日
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