2018年7月17日火曜日

ドル円は112円台後半まで上昇、2015年6月以降の中長期レジスタンスも突破。

市場関係者らがみんなポジションひっくり返して強気一辺倒になった印象。
確かにテクニカル的には日足、週足と一目均衡表の雲抜けで強い形。
ドル高トレンド発生でしばらくは上昇するんでしょうけど、
ファンドのポジションにだけは気をつけておこうかと。

※IMM通貨先物ポジション

まだドル円は39832枚のネットショート。
10万枚を超えるネットショートになることもありますので
まだまだファンドポジションからはドル円上昇余地はあるかな。

ただ、先週あまりにドル円上昇が加速したので
押し目買いに徹します。

111.50円超えでロングしたドル円は112.42円で一度手仕舞いました。
再度111円台に落ちてきたらまた買います。

130.50円でロングしたユーロ円も一度手仕舞います。
131.47円。これも再び130円台で拾おうかと思います。

目先は円売りが旺盛になるかな、、と思っていますが、
あまりにも市場がその方向に加熱してしまうと嫌ですよね。

とうとう、この円安は、Sellジャパンじゃないか、という説まで。

[FT]安全資産・日本円の終わりの始まり?
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32974840T10C18A7000000/?df=2

それにはまだ早いんじゃないかと思いますが、
どういう理由にしろ、市場が偏ることには警戒しておきましょう。

足下の円安ドル高は、リスク警戒から円ロングだった投機筋が
ポジションをひっくり返してさらに円ショートに切り替えたことが
最大のトリガーだったかと思っていますが、
何故ポジションをひっくり返したか、というと、
先週のトムソンロイター記事、日本の上期のM&Aが13兆を超える規模だった、
これに反応したんじゃないか、と考えています。

M&Aによる外貨調達がドル円相場を上昇トレンドに押し上げることは
ありませんでしたが、あれほど貿易問題が懸念されるなかで
不思議と円高にならなかった背景には、M&Aに絡む外貨調達が
外為市場でのドル買いにつながっていたことが大きかったと思います。

日経平均が下げてもドル円が下がらなかったのは実需の買いが
支えていた、というわけですが、もう一つ。
GPIFの買いもあったんでしょうねぇ、6日に出ていた情報ですが
GPIFの2017年度の運用成績、これを見ると、外モノ投資がコンスタントに
出ていたことが確認できます。

市場のクジラ、おなかいっぱい GPIF「運用目安」超え
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32727950W8A700C1EA6000/

2017年度のPFは国内株比率が25.14%で2014年10月に発表された
基本ポートフォリオである国内株式25%±9%にほぼ到達。
この事実を日経はお腹いっぱいと書いていますね。

外国株式と外国債券については目標とされる基本ポートフォリオが
外国債券は15%±4%、外国株式は25%±8%。
2017年度、外国債券が14.8%、外国株が23.9%へと目標に
概ね近づきつつありますが、まだ買い余地があります。

外国債券は2015年度末13.47%、2016年末が13.03%でしたので、
2017年度にその比率が大きく伸びたことがわかります。

また外国株投資は2015年度末が22.09%、2016年度末が23.12%でしたので、
こちらも粛々と投資を増やしてきたこと確認できます。

GPIFは160兆円規模の運用資金を誇りますので、
1%動けば1.6兆円動くことになるのですから、
その影響力がいかに大きいかは改めて解説することもないでしょう。

GPIFの外債、外国株投資も為替市場での円売り、ドル買いをサポート
し続けていることが改めて確認できたわけですが、
2018年も継続的に外モノ投資が続けられるものと考えられます。

そうはいっても、ほぼほぼ目標に到達しているじゃないか、
特に日本株はもう買えないじゃないか、、、と見ることもできるのですが
GPIFに代わる買い手の存在も指摘されています。

日本株を支えた「クジラ」の代打を、あの銀行がつとめる可能性
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56547?page=2

ゆうちょ銀行の2017年度有価証券資産額は152.2兆円であり、そのうち国債は87.1%を占め、132.6兆円に達している。日本国債は低金利のため大きな運用益は期待できない。米国債を始め主要国の国債価格も下降基調である。

一方、同行の株式保有率は何と0%である。

ゆうちょが実際にGPIF型の積極運用に動けば、
そのインパクトは大きいですね。
まだ期待にすぎませんけれど。

ということで、基本はリスクテイク方向で押し目買いスタンス。

今週は7月17日にパウエルFRB議長が上院で議会証言を行いますが(18日下院)
パウエルさんって就任時から、喋るたびに株が下がるのよね。。。

パウエルさんのせいで下がる局面があれば、再度買いのチャンスかな。

18日にはベージュブック。

年内の米国利上げスタンスが改めて年内2回が固そうだ、と確認できる
内容になるならドル高でしょうけれど、ちょっとでも慎重になれば
ドル売りとなる可能性も。。。


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7月12日、英政府はEUからの離脱方針をまとめた白書を公表。

EUと緊密な関係を維持するソフトブレグジット方針が示されましたが
金融分野では「緩い(looser)」連携に留まる内容となっていて
英国の金融機関はEU内での特別な待遇を受けられなくなる模様。

17日、EU各国の欧州担当相がブレグジット交渉の進捗を討議するとのことで
ポンドが動く可能性も。

金融政策的には8月2日のBOEでの利上げが織り込まれており、
意外とポンドが下げ渋っています。
クロス円ではドル円上昇もあって、ポンド円が強い。
テクニカル的にもポンド円に注目していましたが、ポジション持ってません💦

今週はブレグジット関連報道でポンド売りが出た局面では
ポンド円の買いも面白そうね。人気ブログランキングへ



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