2018年8月11日土曜日

トルコリラが下げ止まりません!!

※トルコリラ円 ストップが次々と狩られたようです…


東京時間から下落していたのですが、夜になって
 トランプ米大統領がTwitterでこんなツイートをしたことも拍車をかけてます。


「トルコに対する鉄鋼・アルミ関税倍増を指示」
鉄鋼関税は50%、アルミ関税は20%ですって。

これがわかっていたから今日、東京時間からトルコが下落したのかしら・・・。

そして、トルコ資産の下落で、ユーロドルが売られたとの指摘も。
今日は東京時間に1.150ドルのレンジ下限を割り込み下落が加速。

※ユーロドル とうとう決壊!


ユーロドルに波及したのは英紙FTの記事がトリガーとの噂。

ECBの銀行監督部門(SSM)が、特に

スペインのBBVA、
フランスのBNPパリバ、
イタリアのウニクレジットが保有するトルコ向け債権に対して

懸念を強めていると報じました。

ECBは今のところ監督上の審査でこの問題を深刻なものと
受け止めていないもののトルコの銀行部門は外貨建て借り入れが
約40%を占めており、リラ安に対するヘッジが不十分の可能性がある
と懸念していると報じられています。

この件に関して、ロンドンFXこと松崎美子さんが記事にしています。

トルコと欧州について、かなりマズイ展開が思い浮かんでしまいました・・・
http://londonfx.blog102.fc2.com/blog-entry-5703.html


これがきっかけとなったとの指摘がありますが、
これがなくても、エルドアン大統領は中央銀行に圧力をかけ、
高インフレにもかかわらず前回利上げを見送らせた経緯があります。

また、8月1日、トルコ在住の米国人牧師拘束問題を巡り
トランプ米政権が対トルコ制裁を実施し、エルドアン大統領も報復措置を表明。

米国との関係悪化はこの記事を参照。

トルコ経済深まる苦境、動けぬ中銀 米対トルコ制裁から1週間
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34009000Z00C18A8910M00/

このまま放置すると、トルコの金融機関が持ちません。
デフォルトリスクも囁かれはじめました。

ということで、近々に緊急利上げなどの措置が出てくるかもしれません。

その場合は、一時的に急反発する可能性がありますので
突っ込み売りはしないことです。
ただ、何か緊急措置が出て急騰したとしてもその高値はまた売られると
思います。抜本的な改革ではない限り…。

エミン・ユルマズ氏のtweetにはエルドアン大統領がドイツに
助けを求めたようだとの興味深い話もありますが、、、



と思ったら、今度はロシアのプーチン大統領に電話ですって。



エミン氏のTwitterはフォロー必須よ。
https://twitter.com/yurumazu


追い詰められたトルコ。
米国と険悪になったために、米国と対立軸にある国と手を取り合おうと
いうことでしょうか。ドイツ、ロシア、、、
中国と組まれるとややこしいですねぇ。。。

どのようにこの混乱を収めるのか、ことによっては地政学が塗り変わる
可能性まであるわけで、金融混乱というだけに終わらないかもしれません。

ひとまず、足下のリスクは

トルコリラ安→トルコ資産保有の欧州銀行リスク→ユーロ安 です。

なかなか割れなかった1.15ドルを割り込んだユーロドル
今回のレンジ下限はユーロが勝手に落ちてドル高となった側面もありますが、
今回のドル独歩高の背景には、ユーロだけではなくてポンドやキウイにも
弱い材料が出ていたということもありますね。

【キウイ】

9日のRBNZ政策会合にて利上げ据え置きも(予想通り)
2020年まで利上げしないスタンスを示したことに驚いてキウイ売り加速。

NZ中銀声明

・利上げ予想時期は2020年第3四半期を見込む
(政策金利は2019~2020年にかけ1.75%と予想)

・インフレの2%到達は2021年第1四半期と予想。
(2020年第4四半期達成予想から後ろにずれる)

・次回の金利変更は上下どちらにもある。(え?!利下げもあり?)
(マクダーモットRBNZ総裁補佐が「利下げの可能性」示唆)

次回利下げの可能性まで出てくるとはネガティブサプライズ。
キウイドルはレンジ下限を下抜けて下落。

※キウイドル日足


※キウイドル週足 重要なサポート割り込んじゃった形ね。




【ポンド】

合意なき離脱リスク。
EUとの間でのブレグジット交渉のデッドラインは2019年3/29

しかし、実際には合意事項は、EU各国、英国の議会承認を得る必要があり
その時間を逆算すると2018年10月くらいまでにはEUと英国間での合意しなくては
間に合わないということですが、現時点では何もまとまらない模様で
もう一度国民投票を実施する可能性とか、その場合はブレグジットをやめる
という可能性も否定できないという観測まで出てきています…。

しかし、ずいぶん下げましたので、ここからの突っ込み売りは危険かな。
今日は我慢できずに出来心で1.2806ドルでポンドドルをショートしたのですが、
反発局面入りしたようにも見えるので1.2770ドルで買い戻し。

チャート的には1.3000ドル程度まで戻っても下落トレンドに変化なしですので
戻り売りを心掛けようかと思います。

※ポンドドル 日足 フィボナッチ0.618もサポートできず、、、
 (この場合、全戻しの可能性がありブレグジット安値がターゲットかも)




【カナダ】

サウジアラビアがカナダ資産の売却に動いています。
詳しくはこの記事を。

サウジとカナダが人権問題めぐり対立、サウジはカナダ資産売却を指示

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/08/post-10752.php

オイルマネーがカナダから抜けていく、、、となると
為替市場ではドルカナダ上昇か、とチャートを確認すると
まだボラは小さいながらトレンドはきれいにドル高カナダ安。

※ドルカナダ日足


ドルカナダでドル買いも狙おうかと思っています。

しかし、カナダ外相はトランプ大統領の真似事で虎の尾を踏みましたね。
軽すぎます・・・。サウジの良し悪しの問題ではなく、Twitterで
他国の文化、内政干渉をしたという点が問題。

トランプ大統領のtweetも確かに問題は多いですが
全ては公約に基づいており、よく練られたうえでのtweetに見えます。

今日はユーロドルの戻りも売り参戦しています。
ポンドドルと違って、レンジ下限をブレイクしたばかりですので
まだ下がると思っています。
コストは1.14680 

ユーロ円は126.96円で追随売り。

トルコリラは、落ちるナイフ。まだつかんじゃダメよ。

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