2018年12月14日金曜日

英国、今週11日の議会でブレグジット承認がされるかどうかが
注目だったのですが議会での採決は見送り、
その代わりに急に飛び出した翌日12日の保守党のメイ首相の不信任投票。

結果、同党下院議員317人のうち過半数の200人から信任投票を得て、留任。

今後1年間は党首選は行われず、
メイ氏の党首の座は守られることになるのですが
一体英国は何をやっているんだか、、、、。

メイ英首相、党内の信任投票で勝利 議員317人中200人が支持
https://www.bbc.com/japanese/46547884

不信任投票が実施されると報道があり、メイ首相がこれに受けて立つ、
と表明したあたりからポンドが上昇を始めるのですが
どうやら、メイ首相が負けるわけがない、という見込みがあったようで、
(メイ首相を辞めさせて誰を党首にするというのか、見えてこない中で)
実施され、メイ首相が勝利するならば、保守党としては今後1年
メイ首相でやっていくしか道がなくなる、ということが決まるわけで、
そうやって考えればこの不信任投票に意味がなかったわけじゃない、
のだそうです。

だからポンドが上がっているのね。

英議会がブレグジット案を承認するのを見送り、
英国トップの不信任投票が実施される、

という事実だけを抜き出してみれば、英国はダメダメでポンド売りとしか
思えない状況なんですが、それでも、不信任投票実施のための署名を集め、
もしかすると不信任投票でメイ首相が降ろされるかもしれない、
という不透明感が漂っていた時よりは、1歩前進した、ということが言えると。
そういう意味で、ポンドの売り方は買戻しに動いたんじゃないかということです。

また、今後はメイ首相のやり方に反対でも、不信任投票あと1年は
保守党としてはメイ首相を党首としてやっていかなくてはならないので
反対しても意味がないというか、道理がない。
ということで、保守党がまとまりやすくなるという見方もできるようです。

ですから、傍から見ていると英国は何も決められずだめだめですが
市場のほうはその先を見据えて、ノーディールブレグジット、
合意なき離脱のリスクが薄れたとみているということなのね。

どうも、腑に落ちないんですが(笑)
ポンドが上がっちゃってるんだから、受け入れるしかない。

というわけで、ポンドドルショートはロスカットを強いられました。

ポン様に手を出すべきじゃなかった・・・。

ノーディールブレグジットリスクが高まればポンド売りになりますが
ちょっとそのリスクが後退したり、ブレグジットで英国がまとまるような話が
出てくると、猛烈に買い戻しが入るような地合いでもある、ということですね。


13-14日にはブリュッセルで欧州首脳会議が開かれますが、
メイ首相は続投を手土産に参加することになりますが、
すでにEU側とはブレグジット案は合意していますので、
後は英国内でなんとかまとめてよ、としか言いようがないでしょう。
EUはここでの英国とのブレグジット再協議を否定していますので
大きなニュースは出てこないと思います。

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英国からの材料だけではなく、
市場にはリスクへの警戒が後退するニュースが
いくつか出てきたことで日米の株が買い戻されています。

①中国、「中国製造2025」戦略推進を抑制

※中国製造2025=2049年の中華人民共和国建国100周年までに
「世界の製造大国」としての地位を築くことを目標に掲げた取り組み。
2025年までに「世界の製造強国入り」を果たすことが喫緊の目標。

この産業政策の裏で、不公正な補助金によって中国企業の成長を促したり
(補助金は自由貿易ではなく国策であるという批判)
海外企業からの技術の移転、公正でない技術獲得などが
世界中で問題となっています。

国策によるシェア拡大で、5Gなど次世代産業技術をめぐる覇権争いが
米国との間で激化しているというのが、米中貿易摩擦のもう一つの姿ですが
(Huawei、ZTE排除などはまさにそれですね)

中国製造2025は中国の威信をかけた産業政策ですので
ここだけは譲れないのでは、、、と目されていました。

ところが、ここにきて中国は外国企業の参入に開放的な戦略へシフトすることや
達成目標を10年延期し、2035年をめどとする可能性が指摘されています。

この程度のことで、貿易戦争が沈静化するとは思えませんが、
売られ過ぎたマーケットの買戻しにつながるニュースではあります。


②中国、米自動車の関税引き下げに合意 現行の40%から15%に

まあ、これは報復として引き上げたものですが、ここでも態度を軟化。、

②イタリア19年予算案、財政赤字2%強に縮小

GDP比2.4%の赤字計画はEUの規則に反しているとしてEUから修正を
求められていましたが、当初は修正する気がないムードでしたよね。

それが、「財源が見つかった」として、
2.04%にまで引き下げることができるらしい。
どこから見つかったのか。見つかってよかったですね。

ということで制裁回避か、という流れでイタリアリスクも軽減されたようです。
来年からはもっと早く財源を探しておいてください。

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というわけで、株式市場買い戻しが優勢となりましたが、
来週のFOMCを確認するまでは方向がはっきりと出ないんじゃないかな。

今夜はECB理事会。

予想通り政策金利据え置きを決定。
債券買い入れ策の終了を確認。

注目の金利は
「少なくとも2019年夏まで維持、利上げ開始後も再投資を継続する」
フォワードガイダンスを示しました。

ドラギECB総裁は会見で
「最近の経済データは予想より弱い」
「リスクバランスは下振れ方向に傾きつつある」
「先行きの成長は勢いがやや鈍化すると予想」などと述べ
四半期ごとに発表する経済予測で成長率予想を下方修正しています。

2018年の成長率予想は、9月時点の2.0%から1.9%に下方修正。
2019年は1.8%から1.7%に引き下げ。
2020年は1.7%の予想を維持
2021年は1.5%予想(今回初予想)

インフレ率予想
2018年 1.7%から1.8%に引き上げ
2019年 1.7%から1.6%に下方修正。
2021年 1.8%予想

これを受けてややユーロは下落しましたが、ほとんどレンジの中で
大きな動きじゃありませんでした。

やっぱ本チャンは来週19日のFOMCかな。

82.86円豪ドル円ショート、81.68円で一旦買い戻しました。
このままリスクオン相場に発展するとは思えないのですが
ドル円が強いことと、中国の譲歩で株が持ち直していることなどで
利益が削られつつあるのでまずは一度利確。
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