さて、今週末には2月が終わって3月入りとなります。
12月の株価の急落、1月のドル円の急落から急反騰し
上昇を続けてきたマーケットですが、、、
期限を迫られる政治イベントがいよいよ今週から色々出てきますね。
①米中貿易協議
そもそもは3月1日に交渉期限が設定されていました。
ここまでにまとまらない場合は3月2日から2000億ドル(22兆)相当の
中国製品に対し10%の関税が25%に引き上げられる予定でしたが、
これが延長される見込みでマーケットはこれを好感して
リスクテイクに傾いています。
トランプ米大統領は22日、米中貿易協議の決着に向け
3月に中国の習近平国家主席との首脳会談を実施する可能性を検討していると述べ、
交渉が順調に進んでいることをアピールしていますね。
一方で、かなり交渉が難航している様が報じられてもいます。
21日には米中が合意内容を明文化するため作成している
「覚書」作成に着手しているようですが、
具体的な記載事項を討議する段階になると、
「中国側が廃止する補助金のリストを出さない」といった形で“抵抗”が
続いているもようだとWSJが伝えているほか、
中国による人民元切り下げ回避を求める為替条項での合意は
まだ取り付けれれていない模様。
今週末3月1日の対中関税引き上げは延期ないし回避されるとみられますが
かといって、3月中の米中首脳会談の日程も定まっていませんし
それまでに米中が落としどころを模索できるかどうかは不明。
そろそろ楽観は禁物かもしれません。
ということで、大きめの押し目が欲しいなぁ、、、と思っています。
押し目が来れば、株もドル円も買いたいんですけどね。
株もドル円も現在の値位置から新規ロングしたくはありません。
12月~1月底からずいぶんと戻りましたので。
ただ、押し目を待つと押し目が来ないのが常・・・・。
②ブレグジット
議会が今26日-27日までに離脱案を承認できない場合、
議会は27日に今後の方向性を審議・採決することになります。
多分そうなります。
かといって、ポンドが売られるとも限りません。
そんなことはマーケットも想定済みだと思うので。
EU首脳会議が3月21─22日。
ブレグジット期限が3月29日。
しかしながら英国が離脱延期を要請した場合、EU内では
1つの案として6月30日を期限とすることが検討されているとの報道も。
今年は5月23-26日に欧州議会選が予定されているのですが
この選挙を受けた新議会開催が7月2日。
その前の最終日曜日ということのようです。
どうなるかは、はっきりと解らない状況ですが
英国側が、離脱をやめたい、あるいは期限を延ばしたいと言えば
通るということ。EUが期限を切っても意味を成していないのね。
※追伸 今週の採決は延期となったようです。
3月12日までに行う、とメイ首相が表明した模様。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41689210U9A220C1FF8000/
英国議会もグダグダで何も決められませんが、
合意なき離脱がいいとは思っていません。
つまり、期限を延長するだろうとマーケットが織り込んでいるってワケ。
ブレグジット交渉はそれを決めた英国主導であり、
ポンドはすでに随分売り込まれてきたことから、
買戻しが優勢の相場になっています。
勿論ボラティリティが大きいので、相場のリズムで下がるときには
肝を冷やすような下落もあるでしょうけれど、
どうも昨年10月の安値が大底だったような気がします。
今週26日のグダグダでポンドが売られれば、
そのタイミングでポンドを買ってみたい気もします。
だからと言って、ポンドが下落する方にかけて
その前にポンドを売ろうとは考えていません。
踏み上げのパワーの方が大きい気がするから・・・・。
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そのほかの注目としては
21日ECBが1月の理事会の議事要旨を公表。
ユーロ圏経済を悲観的に捉えていることが明らかにされたほか、
新たなTLTORO(貸出条件付き長期資金供給オペ)に関する分析を迅速に進めるよう
スタッフに求めていたことがわかりました。
12月まではECBは2019年夏の終わりに利上げの可能性がある、
と期待されていたんですけどねぇ。
それに12月に2兆6000億ユーロの債券購入プログラムを終了させたところです。
しかし、急速に欧州圏内の経済が鈍化していることで
あらたな緩和策を模索しているということでしょう。
※TLTRO(テルトロ)=貸出条件付き長期資金供給オペ
ECB(欧州中央銀行)が2014年9月から実施した長期資金供給オペレーション。
過去1年間に融資を増やした銀行に対し、超低金利で期間4年の資金を貸し出す。
より詳しくはこちら
https://www.glossary.jp/econ/policy/tltro.php
ECBは現在マイナス金利政策を実施していますが、
これでは銀行の収益が上がりません。日本もそうですが。
金融機関からの批判を緩和するための措置でもあります。
銀行がTLTROで借り入れた資金を民間企業や家計へ金利をつけて貸し出すことで
銀行の収益増にもなりますし、景気回復を後押しできるという政策。
ECBはこれまで2014年と2016年の2回のTLTROで
およそ0億ユーロ(約90兆3300億円)超の資金を供給しています。
これは期間4年のオペですので2020年6月から21年3月までに
すべて満期を迎える予定。
これに新たなTLTROの議論が出てきた、ということですね。
ただし、ECB政策委員会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は22日、
TLTOROを再開するかどうかの決断は夏まで待てるだろうと述べており
直ぐに導入されるということでもなさそうです。
次回のECB理事会は3月7日。
ユーロについては、上がるのか下がるのかさっぱりわかりません💦
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今週の主な予定
26日24:00 パウエル議長上院銀行委員会議会証言
27日 〃 下院金融サービス委員会議会証言
27日 米朝首脳会談
英国ブレグジット修正案採決
28日 米10-12月期GDP速報値
3月1日 米中貿易協議期限(延長が見込まれている)
米PCEコアデフレーター Fedが注視するインフレ指標
米ISM製造業景気指数
現状ノーポジでリスク資産の押し目待ちです。
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2019年2月24日日曜日
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