2019年7月22日月曜日

先週金曜の日経平均の急反騰には驚きましたね。
何か特殊玉の買いがあったようにも感じます。
クジラでしょうか。

GPIFは日本株投資を強化か、比率低下で2兆円超の積み増し余地
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-17/PUPRZA6TTDS001

木曜の急落ではドイツ銀行の日本株エクスポージャーのキャッシュ化の噂が
まことしやかにささやかれましたが、
一方で日本株が弱いせいでGPIFのポートフォリオの日本株比率が低下しており
このリバランスに伴う日本株積み増し余地は2兆円を超えるとの記事。

日本株急落すれば、このクジラの買いが出る可能性もあることを考慮し
急落時にキタ――(゚∀゚)――!!ト喜び勇んで売り参戦すると
踏みあげられるリスクがある、ということに留意しておく必要があるでしょう。

金曜上昇の本当の理由はワカリマセンが。

※日経平均 

ただし、週末金曜はダウが軟調でした。

19日㈮ ▼68.77ドル 27154.20ドル

0.5%利下げ観測が後退したから、なんて後付けの解説がされていますが
そのほかにも
イランの革命防衛隊がホルムズ海峡で英国の石油タンカーを拿捕したことも
嫌気されたようです。

英、イランへの圧力強める-ホルムズ海峡でのタンカー拿捕
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-20/PUVCET6JTSEF01

紛争リスクの高まりという不確実性はリスク資産の手仕舞いを誘いますが
必ずしもこれが大暴落のトリガーになるわけではありません。
週末リスクを避ける動きがあっただけと思っていますので
ダウCFD26800ドルLは継続しています。

ロングをやめるのはこの2つのサポートラインを完全に割り込んだ時かな。

※ダウ週足 

現状では、これから利下げサイクル入りする米株が
暴落していくとも思えませんので、、、
利下げを十分に織り込んでしまって、今の高値がある、という見方もありますが。

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先週18日、一時7月FOMCでの「0.5%」の利下げ確率が
70%にも急上昇していたんですね。
(今は20%程度に沈静化)

NY連銀総裁のお薦め、経済に効くワクチンとは
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47519370Z10C19A7000000/

簡単にまとめるとNY中央銀行リサーチ協会年次総会で
ウィリアムズNY連銀総裁が講演で
「景気刺激策が限定的ゆえ、経済の異変の兆候が見えたら、
直ちに利下げしたほうがよい」
「火薬が湿らないように普段から備えるという発想では手ぬるい。
金融緩和を急げ」
「潜行性の低インフレ病の悪化予防のためワクチンを投与せよ」

と、やや前のめりに利下げを煽るような発言を行ったことがその理由。

NY連銀総裁は、FOMCの副議長職で常任投票権を持っていますので
その発言は重いのです。

ただ市場の反応が過剰だったことでNY連銀は声明を発表し、
ウィリアムズ総裁の発言は過去20年間にわたる調査に基づく学術的なもので
次回FOMCでの政策措置に関するものではないと火消しを行ったことで
7月の0.5%利下げ織り込みは急低下し、現状では20%程度。

すでに金融政策に関する対外発言が禁じられる
ブラックアウト期間に入っていますが
(※会合の前々週の土曜日から開始される)
7/31のFOMCまでは、経済指標の結果を受けて、利下げ幅を巡る観測によって
市場金利、ドルが動くことになりそうです。。。。

現状では0.25%が優勢。

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市場関係者の間では円高予想が増えています。
円高というより、ドル安予想ですね。

米ドル安誘導の予測、通貨切り下げ競争も排除できず
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/07/post-12565.php

大手外銀がこぞってレポートしているのが、何か知ってるのか??
と不気味ではありますが、今週はECB理事会が開催されます。
米国が動く前にECBがフォワードガイダンスの修正など
先手を打ってくる可能性もありますし、
英国では保守党の新党首が決定します。
多分、ボリスジョンソン氏が新首相となると思われますが
ポンドも不安定に動くと思われます。

通貨安競争の側面もあるということは、ドル安政策誘導しようとも
米国の思うようには行かない可能性もあるということですね。
といいますか、トランプ大統領はずっとこれを言っていて
これから本気を出す、ということなんでしょうけれど
これまではそれがなかなか実現できていなかった、ということでもあります。

為替誘導というのはそう簡単なことではないということよね。
プラザ合意のようなことがある、というなら話は別ですが、、、。

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そのECB理事会。

一部では追加利下げ(マイナス金利なので深堀り)に
踏み切るとの見方も浮上しています。
これはほんの一部の予想なので実現されればサプライズ。
ユーロ売りが加速すると思われます。

市場のメインイベントが米国の利下げ幅でしょうから
FOMC前に先手を打ったとしても効果が限定的となると思いますので
今回の利下げはないと思いますが、何らかのサインはある可能性は大きい。

現実的な線としては
■フォワードガイダンスの変更
~政策金利のフォワードガイダンスに利下げを示唆する“or lower”の文言を追加
■資産買い入れの再開スタンスを明確にする~市場予想では11月までに?!
■市中銀行の中銀預金手数料引き上げ(融資を加速させる目的)
■TLTRO3 のインセンティブの変更

ユーロに下落圧力がかかりやすい週となるのですが、
市場はすぐに31日のFOMCにテーマをシフトさせるため
結局はレンジになるのかなぁ、、、。
今週はあんまりユーロを取引したくはないですね。

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現在、英国では保守党党首選の決選投票が行われています。
7月 23日に結果が判明し保守党党首が決定します。


7/23 保守党党首発表
7/24 新首相就任

ところが、英国議会はすぐに夏休みに入るんですよ。

7/25~9/2 議会休会
9月中旬~10月上旬 議会休会 
         各政党の党大会が行われるため、その間再び議会休会
         ※9/29~10/2保守党党大会

ちょっとちょっと、EUが認めたブレグジット延長期限は10/31ですよ。
合意なき離脱も辞さず、というボリス・ジョンソン氏が選出されれば
EUとの合意に向けた努力をせず、英国はバカンス入りしちゃって期限切れとなる
リスクが大きいんですよね。

ということで、先週英議会は先週
「北アイルランド法案」の修正案を可決しています。 
        
           
英下院、「合意なき離脱」阻止目指す修正案を可決
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-18/PUU9DK6S972801?srnd=cojp-v2

北アイルランドの自治回復に向けた進展状況について
議会が特定の日に報告を受けることを定めているため、
休会中でも議会が開かれることになる、ということで
ボリス・ジョンソン氏が合意なき離脱を強行するために議会を休会する可能性が
あるとして親EU派の議員らはこれを阻止しようと取り組んでいる、
ということみたい。

18日この修正案が可決したことでポンドが買い戻されたようですが
それでも、ブレグジットを巡っては不確実性が大きく
モルガンスタンレーは改めてポンドドルパリティ予想をレポートしています。

ポンドは対ドル等価も視野、合意なき離脱は歴史的急落に-モルガンS
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-17/PUSDJCSYF01S01

※ポンドドルチャート 月足 パリティって赤いラインよ。

パリティまで下落する可能性があるなら
今からポンドショート参戦しても十分利益が見込めますがさて。

IMM通貨先物ポジションではポンドショートが積み上がっているのが気がかり。
ただ、個人投資家らはポンドロングポジションを積み上げているようですので
ポジションの偏りだけで先行きを見通すのは難しいかな。

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何故オセアニア通貨が強いのかはいまいちわからないのですが
キウイが強いのはポジション的に嬉しいですね。
チャートがいいから参戦した
72.19円NZドル/円
0.6719ドルNZドル/ドルロングは継続です。

※NZドル/ドル NZドル/円

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今週の予定

22日㈪:黒田日本銀行総裁、ワシントンIMFで講義
23日㈫:米6月中古住宅販売:予想532万件(5月534万件)
   :英国保守党党首選出(ボリス・ジョンソン氏が最有力候補)
24日㈬:米6月新規住宅販売:予想65.8万件(5月62.6万件)
25日㈭:欧州中央銀行(ECB)定例理事会、ドラギECB総裁の会見
   :米6月耐久財受注:予想前月比+0.7%(5月−1.3%)
   :米6月卸売り在庫:予想+0.4%(5月+0.4%)
   
26日㈮:米4−6月期国内総生産(GDP):予想+1.8%(1−3月期+3.1%)

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