2019年10月7日月曜日

米国の利下げ、9月FOMCでの今年2回目の利下げをもって
年内利下げ打ち止め感が出ていたのですが、、、

10月も利下げするかも?!
というマーケットの期待が急激に上昇しています。

ひとつは9月のISM. 
製造業、そして非製造業どちらも予想を超えて悪かった!

①米9月:ISM製造業景況指数 47.8(8月:49.1 予想:50.5)
             ・09年6月来の低さ
             ・2か月連続で50割れ 

ただし、米国のGDPに占める製造業比率は1割程度。
確かに数字は良くないのですが(米中貿易摩擦の影響でしょう)
それほど大きく懸念することもないという見方もありましたが、、、
サービス業など非製造業部門の数字も悪かった。。。

②米9月:ISM非製造業景況指数 52.6(8月:56.4 予想 55)
               ・雇用指数は50.4に低下 2014年以来の低水準
               ・新規受注は16年8月以来の大幅な下げ
               
米国の米労働市場の8割強が非製造業に従事しているため、
5年来の低水準に落ち込んだ雇用指数の低下が気がかりです。

このISM非製造業の数字を受けて米ダウ平均が大きく下落するも、急反騰。
200SMAで綺麗に下げ止まり、テクニカル的な反発にも見えますが
このダウの急反騰の裏には、10月利下げの思惑の急上昇がありました。

※ダウ平均 200SMAで支えられた?!

なんとCME Fedウォッチでは10月の利下げ確率が92%にまで上昇!
この数字だと、利下げがなければ市場はサプライズ、
ってことまで織り込んじゃってます。
ちょっとやりすぎですね、催促しすぎです💦

※米10年債利回り 金利はどんどこ低下、、、


ただ、雇用統計はまずまずの数字で利下げ織り込みは若干低下、
落ち着きました。
それでもフェドウォッチは10月75%程度の利下げを織り込んだまま
NY市場クローズ。
このままいくと、10月の追加利下げ、
あるいは年内もう1回の利下げはほぼ確実なんですけど。

③米9月:雇用統計 NFP +11.4万人 (先月12.2万←9.6万 予想13.0万)
                  ・前回分上方修正
         失業率 3.5% 50年ぶり低水準へ
         平均時給 前年比2.9%へ低下 この1年あまりで最も低い伸び
         
雇用統計の数字は強弱まちまちで判断が難しいですが、
(平均時給の伸びの悪化、これが衝撃的)
10月の追加利下げの可能性が高まった事が、株を支え、
ドル円相場を支えてしまっています。
日米金利差縮小という視点から見ればドル安ですが、株高で
リスクオンとなればドル円が上昇しちゃうっていう綱引きで、
結局ドル円は膠着しているのね・・・。

※ドル円 なんだかんだレンジの範疇

ただし、日経平均のチャートはアイランドリバーサル。
この離れ小島が確認されたら、結構下がるパターンが繰り返されてきました。

※日経平均

ダウはSMAでサポートされるかもしれませんが
日本株の下落余地は少なくないように思います。
その場合、ドル円の下落余地もまだありそう・・・・。

10月31日の日銀の金融政策決定会合では何か追加緩和悪が出るのでは、
という期待がありますが、それまでまだまだ時間があるので、
テーマになるまでは株の下落に伴う円高リスクに注意、かな。

ということで先週作ったクロス円ショート、うまく行くかと思ったら
米金利低下でドルストレート通貨が上昇しちゃったので、
クロス円が下がってないんですよ。。。

※ドルストレート 
ドル安がきちゃったので、豪ドルとかキウイが上がってしまった。



※クロス円 ドルストの上昇に豪ドル円、NZドル/円もつれ高となっちゃった。


ドル円が下落には連れ安とならなかったクロス円。
ここだけ見ると、リスクオフには見えないのですが、、、。

というわけで先週末にかけてのキウイ、豪ドルが強含んじゃったので

豪ドル円72.22円S
NZドル/円67.28円S
0.6287ドルNZドル/ドルS  すべてコストで撤退しています(´;ω;`)

仕切り直しです。。。

今週のメインイベントは米中貿易交渉の再開と英ブレグジットでしょうか。

10日、米中閣僚級通商協議が米ワシントンDCで行われる予定。

中国の劉鶴副首相が訪米、ムニューシン米財務長官やライトハイザーUSTR代表と
協議するものとみられていますがナバロ大統領補佐官は
「中国と重要な合意を得るか合意なしかだろう」
中国との小規模の合意はないだろう」と発言しており、
妥協はしない姿勢を明確にしています。

この協議が物別れに終われば 今月15日に
追加関税第1弾から第3弾までの2500億ドル相当に対する関税率が引き上げられ、
12月15日に追加関税第4弾の残りの部分についての
関税賦課も実施される流れとなります。

これが最悪シナリオ。
そうなれば、株式市場は大きく崩れ、ドル円も円高へ、、、となりますが
そこで再び米利下げ思惑の急上昇で、
急反発という激しい相場になるのかもしれません。

ともかく、米中閣僚級会議の結果でボラが上昇することには違いない。

あ、それとこのニュースも良くないですよね。
 
◆米国、対EU報復関税を18日発動-エアバス「米雇用にも悪影響」
 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-02/PYRNCC6KLVRD01
・WTO,米国がEUからの輸入品に
最大約75億ドル(約8000億円)相当を対象に報復関税を課すことを承認
・民間航空機10% その他工業品、農産物25%の追加関税発動
・欧州も報復関税発動へ?!

エアバスは航空機は平均して部品の約40%を米国から調達。
過去3年間に総額500億ドルを支出し、
40州の計27万5000人の雇用を支えてきたということで
今後10年間で支出額の倍増を目指しているとか。
「米航空会社だけでなく米国の雇用やサプライヤー、航空旅客にも悪影響を及ぼす」
とエアバスは指摘していますが、その影響が出ることも覚悟の上なんでしょう。
 
 
そして、ブレグジットですが、
合意なき離脱リスクが後退しつつあります。

英BBCが報道したところによると、
英政府は「合意なき場合に離脱延期要請する文書」を、
10月19日までにEUに送るようです。

ジョンソン英首相は延期を要請しない意向を示していたのですが、
態度を軟化させた模様。

ただしEU側がこれを受け入れて、延長に応じるのかどうかは不明。

欧州議会のサッソリ議長は英国からの提案は
受け入れられないと述べたと報じられています。

ということで、ジョンソン首相の態度軟化がポンドの買い戻しを誘っていますが
市場に楽観が広がりポンドが上がればポンドを売りたいと考えていますが
今月は、半端に手を出すことは避けたい通貨NO1ですね、
ヘッドラインで乱高下します。トレードするなら乱高下した時の逆張りかな。
動きが鈍い時に、山勘でポジションとってもいいことはなさそうです。

米中、ブレグジットなどイベントの結果を見てから
というのがいいのでしょうけれど、、
好機があればTwitterでトレード報告しますね。
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