ウクライナ旅客機の墜落がイランによる誤射であったことを
イランが認めたことで、一部に懸念が高まっていた
第3次世界大戦とか、第2次湾岸戦争といった事態に発展することはなさそうです。
米国とイランの対立激化とのリスクシナリオが急速にしぼんだことは
想定外だったとみえ、原油市場の急落幅は大きなものとなりました。
※原油先物相場
週末10日金曜、ダウ平均株価は一時史上初の29000ドル台に乗せてから
利食い売りなんでしょうか、下落して取引を終えています。
※ダウ平均
それほど大きな下落ではないのですが、気がかりは2つ。
①12月雇用統計、予想下回る~労働市場の勢い鈍化?
米雇用者数、12月は予想下回る14.5万人増-平均時給の伸び鈍化
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-01-10/Q3W873T0AFBB01
NFP +14.5万人(予想+16万:11月25.6万←26.6万から下方修正)
平均時給 +2.9%(予想+3.1%:11月+3.1% 伸びが3%に届かなかった)
→2018年半ば以来の低さ
これまで、ISMなどのソフトデーターが悪くても、
実体は絶好調で悪くないというのが買い要因とされてきました。
※経済指標は2種類に分類できます。
①受注、売上高、在庫、就労者数といった金額や人数など実体を表わすハードデータ。
②消費者や企業の心理状態をアンケート調査するマインド指標、ソフトデーター。
先行き不安を表わすソフトデーターが悪くても
実体を表わす雇用統計の数字が絶好調だったわけですが
ここにいよいよ陰りが見えてきた、ってことで
利食いが広がったと見ることもできます。
②隠れQE頼りの相場、バランスシート拡大のペースに、、、
※FRBバランスシート
短期レポ市場への資金供給によってバランスシートの拡大が
続いていたことが株価の押し上げ材料だとするならば
足下で、このバランスシート拡大が止まっていることは
株価押上材料の一因が消えたということにつながりませんか・・・?
レポ市場への資金供給が短期債の買い入れという形で
続いているわけですが、これが再投資されなければ
バランスシートの拡大は止まりますよね。
新規供給分(新規買い入れ分)と償還期限がきた分との
バランスによるんだと思いますが、、、
週末は大台達成の利食い売りだったものと思いますが
バランスシート拡大の勢いが止まったことも材料視された可能性も?
そして原油急落、ということで
ここから手じまいが旺盛になる可能性も出てきました。
米国とイランの対立激化からのリスク警戒は消えたものの
今週は再び米中通商交渉に焦点があつまります。これもリスクですね。
15日水曜、米中通商「第1段階合意」文書への署名が予定されています。
中国の劉副首相が第1段階合意署名 のため1月13日から15日に
交渉団を率いて訪米すると発表していますので、
何もなければ署名されるはずですが、注目はその詳細。
米政府がこれまで明らかにしている内容は
中国が米国製品、農産品、エネルギー、サービスについて
向こう2年間で2017年の年間輸入枠(1700億ドル)を
最低でも2000億ドル上回る輸入を行う。
米国は中国製品2500億ドル相当にかけている25%の関税は維持するが
昨年9月に実施した第四弾関税の1200億ドル相当分については
税率を半分(15%から7.5%)に引き下げる。
また12月15日に発動予定の残りの1600億ドル相当分への課税は
発動が見送られていますが、
この発表通りの内容で署名がなされるのどうかに注目です。
今週は、米国の消費者物価指数や小売売上高などインフレ指標と
中国のGDPなどの指標発表にも注目かな。
■1/13(月) 成人の日
米 12月財政収支(14日 4:00)
■14(火)
11月国際収支(8:50)
12月景気ウォッチャー調査(14:00)
中国 12月貿易収支
米 12月消費者物価(22:30)
■15(水)
12月工作機械受注(15:00)
地域経済報告(さくらレポート)
米 12月生産者物価(22:30)
米 1月 NY 連銀製造業景気指数(22:30)
※米中貿易協議「第一段階」部分合意署名
■16(木)
11月機械受注(8:50)
12月国内企業物価指数(8:50)
トルコ中銀金融政策決定会合
米 12月輸出入物価(22:30)
米 12月小売売上高(22:30)
米 1月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(22:30)
■17(金)
12月訪日外客数
中国 12月小売売上高(11:00)
中国 12月工業生産(11:00)
中国 12月都市部固定資産投資(11:00)
中国 10-12月期 GDP(11:00)
米 12月建設許可件数(22:30)
米 12月住宅着工件数(22:30)
米 12月鉱工業生産・設備稼働率(23:15)
米 1月ミシガン大学消費者マインド指数(18日 0:00)
今週はロングポジション継続には注意が必要かも。
ということで、ダウロング、豪ドル円、ポンド円、NZドル/円ロングの
手仕舞いを考えています。
ダウ平均CFDを28703ドルでロングしていますが
29000ドル台達成で手仕舞っておくべきだったか。
まだ利益ですが、利食い出来るうちにやめようかと思っております。。。
伸びていくようなら継続しますが。
そしてポンド円。
9日、カーニーBOE総裁がハト派発言を行ってポンド安が進む
局面がありましたが
10日はテンレイロ英中銀金融政策委員会(MPC)委員が
「労働市場は一段と引き締まる動きにはなっていない」
「成長が回復しなければ、一段の刺激策が必要である可能性」
「今後数カ月の間に刺激策を議論する予定」
などとまたもやハト派発言・・・。
142.74円ロングですが、コストでやめます…。
豪ドル円74.62円ロングも15日の米中署名前には利食おうかな。
NZドル/円72.23円ロングも同様です。
というのも、ドル円がどうしても109.50円を超えられない。
クロス円ロングはドル円のこの壁が突破できないと・・・・
ここで反落し円高に向かうようだと、クロス円も下落リスクあり、
ということになりますね。
※追伸 週明け13日祝日、109.50円を超えてきました。
ということで、ポジション全て様子見。
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2020年1月13日月曜日
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