2020年3月13日金曜日

有事のドル買い 来てます。

この表現が的確なのかどうか、わかりませんが・・・

本当のリスクオフが始まると、
あらゆる資産のキャッシュ化(換金売り)が始まります。
損失を穴埋めしなくちゃいけないし、損失が出ていない投資家も
上がる可能性のない資産をいつまでも握っていられません。
利益が出るうちに手仕舞ってしまおうと思いますよね。

この時やっぱり基軸通貨であるドルに資金が還流するのが定石。

基軸通貨ドルベースでの貿易、投資、取引が最も多いわけですので
本格的リスクオフとなると、株、ゴールドなどリスク資産が売られ
ドルキャッシュに戻されます。

レパトリエーション(資金還流)とも呼びますね。

今夜はこれが加速しているのではないでしょうか。

今夜12日木曜夜も米株市場でサーキットブレイカーが発動。
23:40現在でダウ平均は1800ドル超の下落、
ゴールドも60ドル程度の下落となっています。
そうそう、今夜はビットコインまで暴落しており、この市場でも換金売りとの指摘が。
VIXは69まで上昇、リーマンショックレベルに接近中。

売られているのは、世界の株、そしてコモディティ。
そして新興国アセット、ですね。高金利通貨とか。

資金が帰ってきているのが米ドルです。

だから、株が暴落しているのにドル円が上昇するんです。

※ドル円


だから、来週18日のFOMCでの「ゼロ%(0~0.25%)への」
利下げ織り込みが80%を超えていてもドルが上がるんです。

※CMEフェドウォッチ


通貨インデックスを見てみると…圧倒的ドル独歩高ですね。

ということで、

ユーロドルS1.1388ドル
ポンドドルS1.3055ドル
ドルカナダL1.3604ドル、

うまく行ってます。

こうしてドル円が上昇してくると(円が売られてくると)
また悪い円安、日本売りという声が聞こえてくるかもしれませんが
今、積極的に円を売ろう!というところはあんまり多くないと思うのよね。
それって、攻めのトレードでしょ。
今は守りの資産売却、レパトリのフェーズじゃないかなぁと思うんだけど、

例えば、海外SWF(ソブリンファンド、政府系ファンド)などが
資産の組み換えで円から他の通貨に変える動きなどが出れば
それは確かに円売りです。

3月ですので、期末にむけて巨額の年金資金とかSWF系が
リバランスで円ショートする可能性ってのは、あるのかなぁ・・・
とも思ったり思わなかったり。

新型コロナウイルスリスク + 原油安 + 期末のリバランス

これが今月の主軸テーマですね。

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毎日毎日、ビックリするニュースが飛び出すので、
ニュースを追い切れないのですが
12日木曜は、ドランプ減税の期待剥落どころか、
米国が欧州からの渡航禁止を発表して
マーケットがひっくり返りました。
これが東京時間午前の記者会見で出てきた・・・。

トランプ大統領の演説
1)コロナで影響を受けた企業への資本・流動性・低利融資の提供を支持
2)コロナの影響で体調不良になった労働者への金融的支援
3)欧州からの米国への入国を30日間停止──

東京株式市場、日経平均は ▼856.43円安 18559.56ドル
2017年4月以来の19000円割れ。
WHOのパンデミック宣言も効いたかな。。。

さらに、ドイツ銀行、ボーイングに不安材料。

ドイツ銀、償還可能な債券の返済見送りへ 市場の混乱が影響
 https://jp.reuters.com/article/deutsche-bank-bonds-idJPKBN20Z050
 ・来月末に償還可能になる債券の返済を見送る計画
 ・総額12億5000万ドルのAT1債=偶発転換社債(CoCO債の一種)
 

ボーイング、キャンセルで純受注マイナス 20年2月納入17機、受注18機
 https://www.aviationwire.jp/archives/197795
 
 ボーイングが新規雇用凍結、新型コロナと737MAXで資金繰り懸念
 https://jp.reuters.com/article/boeing-737max-cuts-idJPKBN20Y3LI
 
 米ボーイング、1兆4300億円融資枠を週内に全額使用へ-関係者
 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-12/Q726IUT1UM0Y01
・2月に設定した138億ドル(1兆4300億円)の融資枠を早ければ13日にも使い切る
  ・ボーイングの期間1年のCDS保証料率は141bp拡大の218bp。
 
ドイツ銀行のCoCO債って欧州債務危機の後、随分話題になりましたが
うやむやになっていたわね。。。
私は専門家ではないので、
ドイツ銀行のリスクがどの程度なのかわかりませんが

そしてボーイング。
ダウの変動寄与度が大きいので、11日のマーケットでは
ボーイングが▼18%で単独でダウを284ドルも押し下げていましたが
今夜も▼15%とか、、、、

米国がボーイングを破綻させることはないでしょうけれど、
米国を代表する企業のCDSの高まりなどもあってか、
短期資金調達コストが急上昇している模様。


信用市場と資金市場が極度のストレスの兆候、ドル不足を示唆
https://www.zerohedge.com/markets/nyfed-massively-ramps-repo-facility-liquidity-bailout-second-time-week


ドル急上昇の背景は、今夜のECBにも一因あり、でしょうか。

ECB理事会では政策金利据え置きが発表されました。
そして資産買入れ枠の拡大。
 
欧州中央銀行が量的緩和拡大 追加緩和で景気下支えはかる
https://mainichi.jp/articles/20200312/k00/00m/020/399000c
・年末までに1200億ユーロの資産を追加購入
・銀行の自己資本比率低下を容認


マイナス金利の深掘りを予想する見方が強かったようで、
発表後、ユーロが急反発となるのですが、
その後急反落して安姉を更新しています。

ラガルド総裁は「潤沢な水準の金融緩和が必要」
「QEプログラムのすべての柔軟性を活用」などと発言していますが、
ECB理事会後の反騰がダマシとなって、ユーロ急落していますので
期待した分の失望がまわりまわってユーロ売り加速させて、
結果ドル高も加速させたとか、そんなこと、、、ないかな??

まあ、金利は動かさなかったわけです。

後は財政政策。
欧州はドイツが思い切らないとね~

今回のショックでは、各国の金融政策カードがほぼ残されていない中
機動的な財政出動、減税などが求められますが
米国も大統領選挙年ですし、ドイツはきっと相変わらずドイツだろうし
日本も思いきりが良くないと失望されそうだし、
結局新型コロナウイルスの収束の兆候が見えないことには
大きな反発が見込めないんじゃないかという気がします。。。。

先ほど、トランプ大統領が東京オリンピックは延長すべき、と発言したようね。
中止でないなら、日本経済にも希望はあります。

今日は、トランプ大統領の欧州からの渡航禁止の会見後、
ダウCFDと日経CFDをショートしたのですが、
日経平均なんて18981円、19000円割れからショート参戦したのに
現在17344円でメッチャとれちゃってるってのが怖い。。。
ダウは22683ドルでショート、現在21582ドルです。。。。

こんな安値で売っても、まだ下がる・・・。

どちらも月足200EMAまで落ちる可能性を想定して継続したいですが
ダウ22000円を上回ったら
日経17755円を上回ったら 買い戻して利益を確保します。

※FRBが動きました。
練る前になって、、、FRBが緊急巨額流動性供給(量的緩和)

600億ドル(約6兆3300億円)の国債買い入れを発表。
短期市場にも5000億ドル(52兆円)供給します。これが1回で?

実質QE4、バズーカと言っていいと思いますが、
これで瞬間ダウと日経CFDが急伸したためショートポジションがカット
(利益確定ですよ)

その後途転買いに回りました。
1回買って、思うように上がらないので、それを微益で手仕舞って
再度買い直すというトレードを寝る前にバタバタと、、、、

これだけ巨額の量的緩和策を出したにもかかわらず
あまり上がらないで神経質な値動きとなっていることは
気がかりですが、いったん反発局面に入るとみています。

買い直したコストは
日経CFDが17158円
ダウが21713ドル。


為替はこれでよくわからなくなりました・・・
利下げに加えて巨額の量的緩和はドル安材料ですが
これで株価が支えられてリスクオフ解消のセンチメントに転換するなら
ドル円は上昇、ドル高となるはず。

しかし、リスクオン時の通貨の動きはドル安円安なので
ドル売りポジションに組み替えるべきなのか、、、
もう色々起こり過ぎてさすがに考えるのが面倒なので

ユーロドルS1.1388ドル → 1.1181ドル
ポンドドルS1.3055ドル → 1.2599ドル
ドルカナダL1.3604ドル、→ 1.3746ドル
ですべて手仕舞いました。

新規ポジションはなし。

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