2020年4月20日月曜日

米株、半値戻り水準を綺麗に突破してきました。
原油安が続いていますが、足下では原油市場との相関が切れています。

※ダウ 200EMAくらいまでは上がるのかも


米国株が続伸、週間では2週連続高-経済活動再開への楽観
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-17/Q8Y7OET0AFBA01

感染者拡大のピークアウト期待と経済活動再開への期待とで
株式市場は緩和マネーの受け皿となっているようです。
このままもうしばしトレンドは続きそうですね。
半値戻りを超えてきたので戻り売りは慎重に。
2番底を探るのはもっともっと先かも知れません。
まだ市場には2番底警戒が根強いため、逆に上がっていく相場という感じ・・。

第1四半期の企業業績発表が本格化してきますが
すでに発表された
大手金融グループの第1四半期決算は前年同期比で大幅減益となっています。
ウェルズ・ファーゴ▼88%
JPモルガン・チェース▼68%
シティグループ、ゴールドマン・サックス▼46%
バンク・オブ・アメリカ▼45%

決して良くないのに上がる株。

先週は台湾の半導体銘柄の決算見通しが良かったことも追い風だったとみられます。

TSMC、4-6月は30%増収予想-コロナでも先端半導体に需要
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-16/Q8V8ZTT0G1LF01
・半導体の受託生産世界最大手TSMC(アップルやファーウェイなどが顧客)
 4-6月(第2四半期)の売上高が前年同期比約30%増となる見通しと発表。
 ・世界的なオンライン利用の急増を支えるデータセンター用半導体の需要が底堅い

今週は米国でもテック系企業の業績発表がありますので、注目ね。

米企業の決算発表スケジュール
20日IBM
21日テキサス・インスツルメンツ、ネットフリックス
23日アマゾン、インテル

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為替市場は、レンジ相場の様相を呈してきたのでポジションを落として
様子見に転じておりますが、、、トランプ大統領が宗旨替え。

トランプ米大統領、「強いドル」支持に転換-エコノミストは有害指摘
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-19/Q90PHHT0G1KX01
・「ドルはとても強い。強いドルは全体としてとても良いことだ」
・過去数年にわたり米製造業者や輸出業者のためにドル安を求めてきたが。。。

真意は測りかねますが、ものすごい勢いでばらまいたので
ドル売りを警戒したってことなんでしょうか?

市場はリスクオフになるとドル高になることが確認されているんですけどね。

また、こんな記事も

焦点:ヘッジコスト低下で米への資金流入増へ、FRBが立役者
 https://reut.rs/2XyuPBn
・ヘッジ環境の好転が日欧の投資家に海外投資を促している
・GPIF先月外債への投資配分を現在の15%から25%に引き上げた
・海外からの資金流入の恩恵を最も受けているのは米投資適格社債か
~FRBが投資適格社債も購入していることが大きな要因だ。

市場が落ち着いてきたため、本邦勢の外債投資が旺盛になるとみられ
これはドル高要因となりますね。

さらにFRBが発表した今週の米国債購入ペースは1日150億ドルで、
先週の300億ドルから減速。
3月13日にFRBは米国債購入を再開していますが、
19日から4月1日までの750億ドルをピークに、
購入額の縮小傾向が続いています。

つまり、バラマキのペースは落ちてきている。

相対的に「ドル高」を匂わせる材料が増えてきているように感じるのですが、、、
基本リスクオンならドル安となるはずなのですが
こうなるはず、という教科書的な値動きにはならないですね、今。

また新興国通貨安も気になりますね。

※新興国通貨(対ドル)上昇に見えますが、これはドル高新興国通貨安


※新興国通貨(対円)素直に下落方向で新興国通貨安


トルコリラの下落が止まりません。

トルコは10日金曜の夜、遅くに
土日ロックダウンするなんて発表したりするもんだから
慌てた市民がスーパーなどに殺到するなど、
ロックダウンを巡ってはかなり混乱がみられたようですが、
感染者も拡大の一途、、、
18日時点で感染者が8万2329人となり中東地域で最多。
当初イランの感染者拡大が凄まじい勢いでしたが、これを超えてしまいました。
検査数が多いことが増加の背景だとされているようですが、
中東最多とは、いいニュースではないですね。

またトルコの2月経常収支の赤字幅が拡大したことなどもネガティブ。
今週は22日水曜にトルコの金融政策発表がありますが
利上げしないといけないんじゃない?
利上げがあればリラ安に歯止めがかかるのだろうか。。。??

そして、先般ムーディーズがジャンク級に格下げして南アの通貨ランドも
下押し圧力が強いですね。

ということで、新興国通貨全般、弱い。
つまり、投資マネーは新興国から引き揚げられているということですが
海外通貨当局・国際機関が保有する米国債残高が3月以降、大幅に減少
していることが確認できます。

2月26日の3兆㌦から、4月8日には2.84兆㌦に減少(4月15日2.85兆㌦)
コロナ禍で資本流出に見舞われた新興国が、
外貨準備の取り崩しに動いているのを映す。

滝田洋一氏のTweetから(日本経済新聞・WBS)
https://twitter.com/yoichitakita

今すぐにどうなるということではないですが
次なるリスクの引き金を引きかねないと思っています。

リスクオフでもドル高、リスクオンでもドル高なんじゃないだろうか・・・。

となると、ここまで戻りを入れてきたオセアニアとかポンドなどは
売りなのか、、、まだ確信がもてないのですが🤔

リスクといえば、こんなニュースも・・・・

ムーディーズ、米で格付け対象のCLO債券220億ドル分が格下げも
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-18/Q8YQ76DWLU6B01
CLO=レバレッジドローンと呼ばれるローンの債権をパッケージしたもの
CLOはレバレッジドローン残高の約54%を保有。

レバレッジドローンの29%がS&Pで「B-」、ムーディーズで「B3」格付け
これはデフォルト直前の格付けであるCCCのすぐ上です。

そもそもCLOは、CCC以下の格付けのローンが7.5%を超えないよう制限
されているのですが、格下げなどによってCCCローンが7.5%を超えてくると
ローンを急いで売るか、条項が発動されてCLO保有者への支払いを止めざるを
得なくなってしまいます。

このCLO市場は2010年に比べ2倍以上の6600億ドル規模に成長。

記事ではムーディーズがCLOのうち、
約19%に相当する220億ドル(約2兆3660億円)分について、
格下げの可能性があると発表したと書かれています。

そして、このCLO、日本の金融機関が大量保有しているんです。
2019年9月末時点で農林中央金庫(農林中金)が7兆9000億円、
三菱UFJフィナンシャル・グループが2兆4733億円
ゆうちょ銀行が1兆5241億円保有しており、この3つの金融機関の保有分が
国内の残高の大半を占め手いると報じられています。

ここで格下げとかやめて~
まだ格下げすると発表したわけでなく「格下げの可能性がある」と発表したに
過ぎませんが、格下げとなれば自動的に売られるものが出てきますので要警戒。

現在ノーポジ・・・。

今週の予定
20日(月):日・貿易収支、欧・ユーロ圏経常収支
21日(火):日・工作機械受注、英・失業率、米・中古住宅販売件数
22日(水):英・消費者物価指数、トルコ政策金利発表、ユーロ圏消費者信頼感指数
23日(木):日・製造業・サービス業PMI、景気先行CI指数、
                 ユーロ圏製造業・サービス業PMI、
                 米・製造業・サービス業PMI、米・新築住宅販売件数
24日(金):日・消費者物価コア指数、独・IFO企業景況感指数、         
                 米・耐久財受注、米・ミシガン大学消費者マインド指数
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