2020年11月23日月曜日

 3連休初日の21日、
政府がGOTOのキャンペーン運用を見直す方針を打ち出しました。
感染拡大地域を目的地とする旅行の新規予約を一時停止するそうです。
まずは都道府県知事が判断し、政府が最終決定する流れですが
北海道札幌市などが念頭にあるとか。

感染地へのGoTo 停止 首相「より強い措置」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO66532890S0A121C2MM8000/

キャンペーンの一時停止ですので
欧米の外出制限とは異なりますが、それでも周り始めた経済が
また停滞することには違いありません。

第3次補正編成がどのような形になるのかまだわかりませんが
やはり追加の財政支出が必要な局面かと思います。
雇用調整助成金の特例措置延長などが検討されるとみられますが
2021年1月に始まる通常国会で成立する見通しですので、

日経平均のチャートは「カラカサ」が出てからの下落基調で
トップアウトしたようにも見えますが、
今週は日本株の需給要因から意外と日本株市場は強い可能性が。

中間配当の支払いが始まり12月上旬までの配当総額は4兆円規模とか。
この配当、再投資されたらどうなります?!

大和証券のレポートによると、これとは別にNTTドコモのTOBに応じた資金が
24日に支払われるとのこと。こレがまた、4兆円規模だというんですから
この資金も日本株市場の需給を良くするのでは、、、。

もともと11月の3連休明けの日経平均って大幅高となりやすいのだそうです。

新型コロナによるキャンペーン停止などはネガティブ要因ですが
過剰流動性相場ですので、あまりこれを材料視せず、
むしろ配当の再投資などで大幅反発の可能性も否定できませんので要警戒。

米国ですが、S&P500は嫌なところで上値が重くなっていますね。
トランペット形のレジスタンスラインを抜けきれずにいます。
ここのウワ抜けに失敗すると、、、下限ラインまで下落するという
パターン分析がありますが、大統領選が泥沼化している中、
ワクチン期待が相場を支えています。
でも、ワクチン実用化にはまだ時間がかかりますよね。。。

ってな中で、いい材料と悪い材料が出てきました。

まずはネガティブ材料から。

米財務長官、一部のFRB緊急融資の延長認めず
https://jp.wsj.com/articles/SB12598095959990744244104587109340505663750

①FRBと共同で立ち上げた一部の緊急融資プログラムについて、
 以下の部分について期限となる12月31日以降は延長しない方針

(1)中小企業向けの融資 6000億ドル用意も実行額は39億ドル
(2)社債の購入
(3)資産担保証券への資金供給
(4)州・地方債の購入 5000億ドルのウチ、実行額16億ドル
~利用が広がっていない。
市中金利が大きく低下し、企業や地方政府が
市場から必要資金を調達できるようになったため。

②下記プログラムは90日間の延長要請

(1)CP資金調達ファシリティー(CPFF)
   ~企業への直接的な短期資金の流れを確保する狙いでCPを買い入れる
(2)プライマリーディーラー・クレジットファシリティー(PDCF)
   ~金融機関へ低利(公定歩合)融資するプログラム
(3)MMF購入
(4)中小企業の雇用維持などについては90日間の延長を求める

③さらに、未使用の資金返還をFRBに要請。
 4550億ドル(約47兆1930億円)の資金を議会が再配分できるようになる

17日パウエルFRB議長は、これらのプログラムを延長しないのは適切ではないと発言
していましたが、財務省から預けた資金を返還しろ!とまで迫られました💦

これに対してパウエル議長は返還に応じるとしています。

パウエル議長、FRBは未使用資金を財務省に返還へ-要請に応じ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-20/QK47H0DWLU6901?srnd=cojp-v2
・緊急融資プログラムの資金で未使用分を返還すると明らかにした。

ただし、あくまで未使用の資金の返還ですので、問題ないんじゃないの?
という見方もできます。
ムニューシンは、追加の財政出動に転用して活かしたいという意向です。
考え方によっては決してマイナスではないですね。

ただし、そこに支援プログラムがあるという安心感(見せ金効果)が
重要なのだとすればやっぱり返還されることで
市場が悲観するリスクはゼロではないかなぁ。。。

また、ただ、市場機能の回復や利用度合いという観点で言えば、
ムニューシン財務長官が延長を要請したCPFF やPDCF こそ終了が妥当だ、
との指摘もあって、この要請は整合性を欠いており
共和党色の相当に強い判断ではないか、と見る向きもあります。
12月31日に期限が切れるだけでなく資金の返還を求められたわけですから
1月から1月20日のバイデン新大統領就任までの期間は、
これまで存在していた緊急プログラムなしに市場が運営されることになると
警戒する向きもあるようです。

ムニューシン長官の発表を受け、米10年債利回りが随分低下しました。
株も軟調。ただし、急落というほどのインパクトではなかったようですので
ただの調整かもしれませんね。。。。

先週、スタンダードチャータードバンクがFRBが12月FOMC前に
動く可能性を予想していることを紹介しましたが、
これは、ひょっとすると年内なにかやるかもね。
パウエルFRB議長は11月5日のFOMC後に、
「景気支援へ、資産購入策を再検証する」と言及しており、
近い将来の金融緩和に含みを持たせています。

一方で、議会の動きはというと
ムニューシン米財務長官、民主党との交渉再開へ行動開始-景気対策
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-20/QK3OY3DWX2PT01

というわけで、協議再開に向けて動き出しているようです。
実はこのままいくと12月11日には政府機関閉鎖の可能性があるのです。
米政府は10月1日の会計年度開始以来、暫定予算に依存していますが
これが来月に失効してしまいます。議会の合意がなければ、ですが。

どのみち、財政支出も必要ですしFRBによる追加緩和策の可能性も上がってくる
となると、ドル安傾向は継続ということでいいのではないでしょうか。

ただし、感謝祭明けの週って、円安の特異週となりますので
ドル円はちょっと下値が固くなるかも。

感謝祭明けのセールは好調と報じられやすく、米金利が上昇気味となることと
前述した日本企業による中間配当を受け取った海外のファンドが
投資家に分配金を支払うためにこの配当をレパトリする(ドルに戻す)ためで
大和証券レポートによるとこの10年間で円高となったのは2010年のただ1度だけ。
9回がこの時期からドル円上昇となりましたので、
今週からは短期ではドル円ロング、中期ではドル安継続かと思いますので
ドル円の売り場探しとなります。

去年の日経記事
中間配4兆円、再投資で株価下支え(市場点描)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52864830S9A201C1EN2000/

また、今週はバイデン氏が次期財務長官候補を選定し、
感謝祭の前後に発表するとしていますので、この人事にも注目ですね。

コラム:ブレイナード新財務長官なら円高加速か、菅首相の対応に注目
https://jp.reuters.com/article/column-tamaki-idJPKBN2800I1

という噂もありましたが

ブレイナードFRB理事、財務長官候補者リストから外れる-関係者
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-21/QK4WJADWRGG401?utm_content=japan&utm_medium=social&utm_campaign=socialflow-organic&utm_source=twitter&cmpid%3D=socialflow-twitter-japan
・事情に詳しい複数の関係者が明らかに
・イエレン前FRB議長を指名する可能性

イエレン氏が最有力。
イエレンさんなら、やっぱりドル安加速かなぁと思います。

先週末の海外市場では日経ジワリ戻り基調に入り
現物市場の金曜大引け25527円から夜間に25715円まで200円近く高く終わりました。
すでに、配当の再投資睨みで買い戻しが入り始めたのかもしれません。。。。

キウイドル0.6910ドルL
キウイ円71.83円Lは継続です。
104.95円104.03円ドル円ショートは買い戻そうかな、と思っています。
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先週のひろこのウィークリーゴールドは
貴金属スペシャリスト池水雄一氏。

ここから年末年始にかけての
「ゴールド鉄板アノマリー」を紹介しています。
<年末年始の鉄板アノマリー>
『ゴールドの今後の行方を占う』
https://youtu.be/lTsUdWRYNmU

WPICの番組「プラチナフォーカス」も是非。
『欧米のプラチナ投資傾向』
https://youtu.be/Vbidk1_nMIE
今回はロンドンに本部を置く
ブリオンボールトのホワイトハウス佐藤敦子氏をゲストにお迎えし、
欧米のプラチナ投資家動向から、英国ブレグジットと自動車産業、
プラチナの今後についてお話を伺っています。ただ

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きました。

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