2020年11月9日月曜日

 バイデン氏が勝利宣言、メディアは一斉にこれを報じ
あたかも新大統領誕生のムードですが、
トランプ大統領の「敗北宣言」がなければ決定ではありません。

トランプ氏がいつ敗北宣言をするのか。
あるいは奇策があるのか。

Marketはあまり気にしていないようですが、
議会選挙で上院は共和党が死守するものと見られていたのですが
バイデン氏の勝利が確実となり、上下院ともに民主党が勝利する
トリプルブルーの可能性はまだ排除できないとの指摘もあります。

事実上、大統領・上院多数・下院多数が民主党になる
「トリプルブルー政権」に突入する米国政治
https://www.newsweekjapan.jp/watase/2020/11/post-11.php

仮にトリプルブルーが実現すれば
大型財政支出への期待で株高、、、と簡単に考えていいでしょうか。

巨額の財政支出は債券市場の需給を悪化させ、金利が上昇する可能性があります。
(バイデン優勢が伝えられ始めた際、米長期金利は上昇しましたね)
コロナ禍、バイデン氏は経済を回すより先に感染抑止にロックダウンなど
人の動きを制限するリスクもあり、景気回復への道のりは困難となる中、
金利上昇が続けば株式市場は喜んでばかりはいられないのではないかと・・・。
増税が公約であることから、将来の増税というネガティブ材料は
重しになって来る可能性もありますね。

対中政策においてトランプ大統領が課した制裁関税の解除などがあれば
Marketにとってはポジティブですが、さて。

仮にバイデン勝利が確定し、議会選挙の結果が上下院民主が勝利で
トリプルブルーとなったとしても、来年1月20日以降でないと
新政権はスタートしません。

それまではトランプ氏が大統領なのです。
ちょっとこの1月20日までの期間って色々リスクが高まるんじゃないか、
って気がしないでもないです。中国の動きも気がかりですし、
トランプ政権下ではイスラエル重視でしたが、
バイデン政権となればイラン核合意復帰となる可能性も指摘されており
イスラエルとイランの関係というか、動向も気になります。

というわけで、どうしても米株のインデックスを買う気には
なれないのですが、、、(個別株は3銘柄程長期保有したままですが)

日本株はそうネガティブじゃないような気がします。

公明党、石井幹事長が「1月解散はありうる」と発言、
下村自民政調会長も「年明け早々の可能性はある」と
1月解散の可能性に言及しました。

米国の選挙が終わって今度は日本の選挙ですか。

さて今週10日前後に菅首相が編成を指示する見通しとなっている
第3次補正予算ですが、
自民党の世耕参議院幹事長から
第3次補正予算案「30兆円程度の規模必要」との発言が飛び出しました。

『止血のための措置』ではなく景気や失業対策という観点

公明党は「最低10~15兆円規模を」と竹内政調会長が述べていますね。

米国が選挙結果がなかなか出ず、追加経済対策がなかなか話し合われない中、
日本がドカンと巨額の財政支出を決めれば、
米株ではなく、日本株が選好される可能性があるんじゃないの?!

って期待しちゃいます。
日経平均ロングだし。ポジショントーク。
ダウは高値を超えられるのだろうか・・・と静観中。

*************************************

ドル円が下落トレンド入りですね。
大きな三角持ち合いの下値支持線をズルっと下抜けました。

※ドル円日足


通貨インデックス一覧を確認すると、ドル安であり円高なんですよ。
つまりドル独歩安です。


これをどう考えればいいのか・・・

ドル安はわかりますね。
金融政策、財政政策規模でみても他国を圧倒していますので
(バラマキの規模)ドル売りというのはわからないでもないです。

ドル安=リスクオンですよね。
教科書的には、リスクオン時には円も安くなりドル安円安になる、
というのがこのところのトレンドで、だからこそドル円は
動かない(ドルも円も同方向に動くため)と思われてきたのですが
なぜここに来て積極的な円高なのか。

安全資産の円買いという相場はリスクオフの特徴ですが、
足元の円買いは、円が安全資産だからというよりは
ドルと円にもコントラストが出てきたということなのかもしれません。

主要生保は円債積み増しを継続、米社債やオルタナも-下期運用計画
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-28/QIT07RT1UM0X01

明治安田生命:円債積み増し、外債は減少-20年度下期運用計画 (1)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-26/QISCSAT0AFB601

ザ・生保と呼ばれたのは今は昔、ですが生命保険会社の資産運用も
為替市場に及ぼす影響はそこそこ大きいですよ。

・利回りが相対的に高い超長期物を中心に国内債券の残高を増やす方針

外債じゃなくて日本国債のポートフォリオを増やすとか。
つまり外者投資は思ったよりも増やさないということで
円を売って外貨を買うという為替が起きる可能性を期待しにくいということ。

また、コロナ禍、収益が落ちた企業は年末決算に向けて
海外資産を日本国内に回帰させるレパトリが起きる可能性を
岡崎良介氏が指摘しています。

【ひろこのスペシャリストに聞く】
日経CNBCコメンテーター 岡崎良介氏
<日経平均株価の推移と景気循環>
『コロナ禍の株式市場 日米の明暗』
https://youtu.be/pVUKnROjYPo

というわけで、ドル円はこのまま100円を目指す下落となるかも
しれません。ただし、だからといって日本株がこれを嫌気して
下落するというような相関はほとんど見られませんので
株式市場の下落を懸念することはないかと思います。
ただし、先週はズルっと勢いよく下げましたので
今週はある程度戻るんじゃないかな。
104円近くまで戻り高値があれば、売ってみようかと思います。

ドル安なのでNZドルロングは上手く行っています。
0.6635ドルでロングしたNZドルは継続中です~

今週の主な予定

9日(月)
日本景気動向指数 速報値(9月)
クリーブランド連銀総裁、講演

10日(火)
日本景気ウォッチャー調査(10月)
中国消費者物価指数(10月)
中国生産者物価指数(10月)
独ZEW景況感指数(11月)
米求人件数(9月)
ダラス連銀総裁、講演
ボストン連銀総裁、講演
クオールズFRB副議長、上院銀行委員会で証言
アップル、イベント開催

11日(水)
NZ中銀政策金利
ラガルドECB総裁、講演
OPEC月報
中国「独身の日」
米債券市場はベテランズデー祝日のため休場

12日(木)
英GDP速報値(第3四半期)
米消費者物価指数(10月)
ECB経済報告
シカゴ連銀総裁、講演

パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ベイリー英中銀総裁ら
ECBフォーラムで講演

13日(金)
米生産者物価指数(10月)
セントルイス連銀総裁、講演
人気ブログランキングへ
【人気ブログランキングへ登録しています。応援ありがとうございます。】





※本レポートにて豊トラスティ証券株式会社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものです。したがって銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、弊社の重要事項説明を十分にお読みいただき投資家ご自身の判断でなさるようにお願いします。

※また、本ブログ内にて提供される情報は豊トラスティ証券株式会社が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成したものですが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、豊トラスティ証券は保証せず、また、いかなる責任を持つものではありません。

※ブログ内容についてその表現や記述、データその他に関しましては、著作権法などの法令により保護されており、個人の方の私的使用目的以外での使用や他人への譲渡、販売コピーは認められていません(法律による例外規定は除きます。)。

以上の点をご了承の上、本ブログをご利用下さい。

運営:豊トラスティ証券株式会社