2021年6月7日月曜日

 水星逆行中とはいえ、この動きなんなの(・・;
※ドル円 木曜の上昇を全て削る下落で週末を終えました・・・。

※水星の逆行
1回目:2021年1月31日~2021年2月21日
2回目:2021年5月30日~2021年6月23日
3回目:2021年9月27日~2021年10月19日日
ボラ上昇、騙しが多くトレンドがつかみにくい。
テクニカル分析が効きにくい時期。

水星逆行は置いておいて。
先週金曜日発表の雇用統計が波乱要因となりました。

・5月非農業部門雇用者数:前月比+55.9万人
            (予想:+67.5万人、4月:+27.8万人←+26.6
 失業率:5.8%(予想:5.9%、4月:6.1%)
 平均時給:前年比+2.0%(予想:+1.6%、4月:+0.4%←+0.3%)
 労働参加率:61.6%(予想61.8%、4月61.7%)

4月から伸びは拡大するも、予想に満たず。
(4月分は26.6万人から27.8万人に上方修正されるも100万予想だったのに
 随分少なかったことでサプライズとなっていましたね)

失業率が6%を割り込むなどかなりの好結果となりましたが、
これには労働参加率の低下が影響しているという指摘もあり、
(働く意欲がない人が増えている)失業率の低下を素直には評価できないようです。
また同じく金曜日発表された製造業受注も予想より悪く、、、

・4月製造業受注:前月比▼0.6%(予想:▼0.2%、3月:+1.4%←+1.1%)
       ~1年ぶりのマイナスへ

早期のテーパリング思惑が後退したということでしょうか、
金利が急低下、ドル安となったようです。

金融政策の転換がまだ先、、、という機運が強まったわけですから
株高は頷けます、ナスダック総合やS&P500などが強かったですね。

金利がなかなか上がらないということになれば
株やコモディティなどリスク資産に資金が戻る流れとなるかもしれません。
となると、ドル安、資源高、資源関連通貨高となるのか。。。

しかし、通貨インデックスを見ていると
資源関連国はどの通貨もレンジです。

※通貨インデックス一覧

カナダ、豪州、キウイ、ポンド、、、、方向感なし!!
ドル、ユーロ、円の方向がどちらを向いているのかを
見極めるのも難しい局面。

人民元高に連れ高ではないか、として注目していたユーロも
6月は半期末なので、トレンド通りに動くかどうかはわかりません。

そして、人民元にもこんなニュース。

中国人民元、下げに転じる可能性-中銀の追加措置の有無にかかわらず
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-04/QU5IP4T0G1NJ01?srnd=cojp-v2
ここから下落に転じる可能性?

中国は海外旅行者数の増加が旅行収支の赤字拡大が
経常収支黒字の抑制要因になっていたのですが
コロナ禍、旅行収支赤字が縮小しているために
経常収支黒字が拡大してきています。
経常収支黒字の拡大は、人民元高の要因となります。
人民元チャートを見ても、コロナショック後から元高が始まっています。

※中国経常収支


中国って中国からの資本流出を抑え込むためにも、
過度な人民元安も困るという事情もあるため
ある程度の元高を容認しているものかと思っていました。
ただ、どのレベルだと行き過ぎた元高なのかがわからなかった。
どうも、すでに不快なレベルまで元高が進んでしまったようですね。

人民元高に不満な中国、米中為替摩擦に拍車も
https://jp.wsj.com/articles/a-rising-yuan-sets-the-stage-for-more-china-u-s-currency-friction-11622674130
人民銀は5月31日、市中銀行の外貨預金準備率を引き上げると発表。

どうやら、人民銀行はすでに元高抑制の介入を行っているようだ、、、
という記事です。WSJは政治問題化する可能性に言及しています。
この4月に出された米財務省の半期為替報告書では為替操作国指定は0。
中国、日本、韓国など11カ国が為替「監視対象」となっていますが
操作国認定されると関税引き上げなどの経済制裁が待っています。

今回の報告書では中国に対し、
外国為替市場への介入、為替レート管理システムの政策目標、
中国人民銀行(中央銀行)と国有銀行の外国為替相場を巡る活動の関連性、
オフショア人民元市場での活動に関する透明性の向上を呼び掛けています。

ここから人民元があからさまに元安誘導されるのか?
その場合、米国による為替操作国対象となる可能性がある話かも。

それとも、すでに介入に動いている気配があるのに元高が止まらないなら
この元高は中国を追い詰める展開になっていくということです。

どちらにしても中国にとっては良くない展開のような気がしますね。

人民元チャートの月足です。

官製相場のような人民元のチャートに
テクニカル分析が機能するのかって話もありますが💦
中国当局が動いてもおさえられない動き担っているのだとしたら
それは市場の動きですので、テクニカル分析も機能するかも?!

さてこのレベルで元高トレンドが逆転するでしょうか。
チャートはきれいに戻り高値で上値をおさえられて下落しているようです。
つまり元高はまだ止まらない可能性。
チャートが機能するならば、、ですが。

なぜ、こんなに人民元の動きを気にしているかと言うと
ドルやユーロにも影響が大きいから。

ドル人民元とユーロドルチャート比較 かなり相関が強い

人民元が元安転換するとドル高=ユーロ安となる、ってことね。
という意味で元の動向に注目しています。

ユーロですが、今週は10日木曜にECB理事会。

先月ECB理事会メンバーであるカザークス・ラトビア中銀総裁が
今回6月の理事会でPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の
購入ペース縮小決定の可能性に言及したことで、
テーパリング期待が高まる局面があったのですが
ラガルド総裁はじめECB当局者から時期尚早との
慎重な発言が相次いだことでテーパリング観測がしぼんでしまっています。

今回のECBでの決定はないにしても、
このところの欧州の物価動向を見ると、
議論される可能性はあるんじゃないかな・・・。

ユーロ圏インフレ率
Euro Area Inflation Rate
ユーロが急落する局面では買ってみたいと思っていますが
タイミングがいつなのか、難しいところですね。。。

※ユーロドル月足 超長期では下落トレンド終焉、上昇にはいっている


ただ、今週はドル金利も動きそうなので注意。
木曜がヤマね。
同じく10日に発表される5月の米消費者物価指数(CPI)が大注目。
前回4月分の米CPIは前年比+4.2%(予想3.6)のサプライズ。
今回予想は +4.2%(コア+3.0%)

物価上昇圧力の強さが確認できればドル金利上昇でドル高となる局面も
あろうかと思いますが、このところの長期金利はトレンドにならないので
むしろ、こうしたドル金利上昇でドル高となったところで
ユーロを買うのがいいのかもしれません。

ポジションはドルカナダ1.20519Sのみ。
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今週の主な予定

7日(月)
日本景気動向指数(4月)
中国貿易収支(5月)
中国外貨準備高(5月)
米アップル世界開発者会議(11日まで)
 
8日(火)
日本GDP確報値(第1四半期)
日本景気ウォッチャー調査(5月)
ドイツZEW景況感指数(6月)
米貿易収支(4月)
米求人件数(4月)

9日(水)
中国消費者物価指数(5月)
中国生産者物価指数(5月)

10日(木)
ECB政策金利、ラガルドECB総裁記者会見
米消費者物価指数(5月)
米新規失業保険申請件数(5日終了週)
OPEC月報

1日(金)
日本景況判断大企業全産業(第2四半期)
G7首脳会議(13日まで)

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先週のひろこのWeeklyGOLDはプラチナにフォーカス。

「環境」銘柄のプラチナ。
4期連続で供給不足ですがまだまだ安いです。

<WPICプラチナ四半期レポート>
『プラチナ更なる供給不足』
https://youtu.be/a4q5AdBgyik
◆水素経済の到来
◆世界の排ガス規制強化の影響
◆パラからプラへの代替進む?

解説:貴金属スペシャリスト 池水雄一氏

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今週のひろこのスペシャリストに聞く!は
エネルギーアナリスト 大場紀章氏。

エネルギー業界では「ブラックウエンズデー」と
呼ばれている5/26(水)

エクソンモービル、シェブロン、ロイヤル・ダッチ・シェルに
脱炭素、環境配慮の圧力が・・・・

実は2015年からすでに石油産業への投資は減少に転じており、
これがもとに戻ることはなさそう。
となると、この影響が出てくるのはそろそろです。

カーボンニュートラル政策は原油価格を押上げてしまいそうですが。
さて日本はどうなる?

<IEA石油投資ゼロの衝撃>
『石油業界の脱炭素化 その弊害と代償』
https://youtu.be/GNYK9WVQwm0
・世界の石油需要は伸びている
・日本のリスク
解説:エネルギーアナリスト 大場紀章氏

・日本のリスク
解説:エネルギーアナリスト 大場紀章氏
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