2021年6月14日月曜日

11日金曜週末、突然猛烈なドル高に。

※通貨インデックス一覧

ドルショートポジションを持っていた私には悪夢の週末…。
ユーロドルロング、ドルカナダショートはどれも損切りの憂き目に(T_T)

週末に多少米長期金利が反発気味ではありましたが、
金利動向につれてドル高だったという解釈でいいのでしょうか?
週末のポジション調整という側面も強かったように思います。
G7もありましたし、、、。

※米長期利回り

先進国の長期債利回りは低下傾向。
今週は米国のFOMCがあるため、
米国の金利はひょっとしたら、
上方向に動くかもしれないという警戒はありますね。

米国では強いインフレ指標が出ており、
原油やガソリン価格も上昇していますが
米長期金利は低下傾向を強め、先週は1.5%台をも割り込みました。
どんなにインフレ指標が強くても
FRBがインフレは一時的であるスタンスを崩していないためと
後講釈されていますが、しかし今週のFOMC次第では、
流れが変わるかもしれない、ということかな。

そもそも金利がなぜ下がっているかと言うと、
単純に債券市場の需給状況によるもので
JPモルガンによると国債に対するショートポジションが
2018年以来の水準に膨らんでいるとかで、
国債ショートが踏み上げられる=利回り低下になりやすい地合いと
なっているため、金利低下はファンダメンタルズというよりは
資金フローによるものであった可能性が強いようです。
このショートがあとどのくらい残されていて、
どのくらい金利低下圧力となるのかは不明。

あるいは人民元相場の「元高ドル安」が一服した
可能性があることについても注意が必要かと。

※ドル人民元 まだトレンドは下落のままですが、、、
中心線を超えて来るようなら元高一服の可能性。

中国は今週15日から14年ぶりに
外貨の預金準備率5%⇒7%に引上げることを決定しています。
これは5/31に発表しているのですが、よく見るとそのあたりから
元高ドル安の勢いが止まっているようにも見える?

引上げは今週火曜からですね。
また、これで止まらないようでもまだまだ打つ手はあるようです。

◆元高抑制に動いた中国、次の一手は-人民元相場を管理する4つの手段
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-02/QU1TGDT0AFC901
1.さらなる預金準備率引上げ、
    ドル預金金利引き上げでドル保有魅力高める
2.デリバティブ取引で元高に賭けるコストを高くする
3.本土外証券への投資枠を拡大し、資本流出を増やす措置
 ~中国本土と香港の債券取引をつなぐ「ボンドコネクト」7月にも拡大
4.~毎営業日日本時間10時15分発表の「中心レート」による元切り下げ
 
元高が止まり、元安方向にトレンドが転換したとするなら
反対側でドル安が止まりドル高に転換するということになりますので
ユーロ高ではなくユーロ安になってしまう可能性があります。

先週はロシアのNWFがドル保有をなくし
人民元とユーロにシフトするニュースが
話題となりましたが、これが典型的なフラグで、
報道された頃にはひと相場終わったことの証左であったかもしれません。

ということで、今週はFOMCで
米金利がどのように動くのか、に注目するのは当然として
人民元の動向にも注意を払っていきたいと思います。

ドル高となるなら、GOLD上昇も一服することとなります。
GOLDはそろそろ利食っておこうかな。

◆注目はFOMC(連邦公開市場委員会)15~16日

パウエル議長のインフレ加速は一時的とのスタンスには変更はないと思いますが
クオールズFRB副議長を始め4人のFOMC関係者がテーパリング議論の開始に
言及していますので、テーパリングについての議論が始まることとなっても想定内。

ドットチャートがどのように変化するかに注目ですが
詳しくは、安田佐和子氏のこちらのサイトを。
バロンズ:6月FOMCで、テーパリングへ向け協議開始か
http://mybigappleny.com/2021/06/13/barrons-21jun12/

週末のドル高でポジション全部落としちゃったのですが
FOMC前にポジション再構築はありません。
貿易収支悪化から円安の長期シナリオはまだ維持していますので
好機があればどこかで円ショートしたいと思っていますが・・・。

リアルインテリジェンスさんでミニセミナーやりました。
「コモディティのスーパーサイクルで円安に⁉︎」
https://youtu.be/D1IaSQPmPhQ

NOTE
◆G7首脳、財政出動による景気支援継続でおおむね合意=関係筋
https://jp.reuters.com/article/g7-summit-economy-idJPKCN2DN2BM

今週発表される5月の日本の消費者物価指数もまたマイナス 予想・・・。
緊急事態宣言も長期化、日本も一段の財政政策が必要かと思いますが
G7で各国が財政支援継続でコンセンサスを固めたわけですから
菅さん帰国の折りには期待したいのですが、、、。

今週の予定****************
14日(月)
ベイリー英中銀総裁、講演
NATO首脳会議
中国・香港市場は端午節のため休場

15日(火)
豪住宅価格指数(Q1)予想+5.3%、前月+3.0%
米鉱工業生産(5月)予想+0.6%、前月+0.5%
米小売売上高(5月)予想▲0.8%、前月0.0%
米生産者物価指数(5月)予想+0.4%、前月+0.6%
米NY連銀製造業景気指数(6月)予想22.0、前月24.3
◆米EU首脳会議

16日(水)
NZ経常収支(Q1)予想▼23.50億NZドル、前回▼26.95億NZドル
中国小売売上高(5月)予想+14.0%、前月+17.7%
中国鉱工業生産(5月)予想+9.2%、前月+9.8%
英消費者物価指数(5月)前月+0.6%
英生小売価指数(5月)前月+1.4%
米FOMC、経済予測公表、パウエルFRB議長 記者会見
米露首脳会談

17日(木)
NZ GDP(第1四半期)予想+0.5%、前月▼1.0%
豪雇用統計(5月)予想+3.0万人、前回▼0.9万人
トルコ中銀政策金利 現在19%予想変更なし
米景気先行指数(5月)予想1.1%、前回1.6%
米新規失業保険申請件数 (12日終了週)前回37.6万
ユーロ圏財務相会合
米証券取引委員会、ビットコイン上場投資信託巡る判断 

18日(金)
日銀政策金利、黒田日銀総裁 記者会見
日本消費者物価指数(5月)予想▼0.2%、前回▼0.4%
EU財務相理事会
イラン大統領選挙
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