2021年6月27日日曜日

 今週は6月最終週。
日本勢にとっては四半期末ですが
欧米ヘッジファンドには6月12月が決算となるところも多く、
彼らにしてみれば半期末です。

こういう節目にはリバランスの売買が出たり
レパトリが起きたりと、ファンダメンタルズとは関係のない特殊な
動きが出やすかったりしますので、何も材料がないのに
突然株が売り込まれたり、為替が動き出したりすることも。

どのように警戒しておけばいいかというと、、、
上がりすぎていたものが下がるとか
下がりすぎていたもがが買い戻されて上がるとか。

しかし6月FOMC後にかなりドルショートは巻き戻されましたし
高かった株も調整を強いられたりしましたので
先にリバランスやレパトリ玉は出ちゃったかもしれません。
ただ、意味不明な動きが出やすい時間帯である、
ということをお忘れなく。

それを前提に、ここからですが、
FOMC・ブラード発言を受けて
マーケットはトップアウトしてしまったのか?
それとも
再び「株買い」ドル売り円売り」のリスク選好相場が
戻ってきているのか?

大倉たかしキャプテンが25日金曜週末セミナーで
中国の流動性供給について指摘していましたが
https://video.ibm.com/recorded/128941436


モルガン・スタンレーのアナリストもリポートで
「中国人民銀行(中央銀行)による短期的な流動性支援で、
マクロ経済や利回り上昇見通しに対する懸念が緩和するかもしれない」
としている他    
 SWSリサーチリポートは
 「中国国内の居住者が株式資産を増やす黄金期が到来した」
 「証券株が長期的な上昇サイクルに入る」との見方を示しています。
 
 中国人民銀が資金供給を小幅拡大、流動性維持のシグナルか
 https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20210625-00000071-dzh-fx
・ 24日と25日の7日物リバースレポを通じた資金供給の規模を
   それぞれ300億元に増やした
・「下半期の流動性を安定させるという重要なシグナル」か

これを受けて上海総合指数は堅調
fCIkZRnV.png (1552×927)
FOMCを受けてドル人民元相場もドル高が進行していましたが
再びドル安人民元高へと転換したように見えます。

ドル人民元

FOMCのスタンスの変化を受けて今後は、米国のインフレ指標や
雇用関係の経済指標にますます注目が高まると思われますが
しかし、テーパリングを具体的に示唆するにしても
8月ジャクソンホール会合までは時間があります。

ここからは中国当局のこの小さな変化を材料に
マクロマーケットが安心感からリスク回避のためにキャッシュ化した
ポジションを再びリスク資産へと回帰させる可能性もありそう。

同じ市場に戻ってくるかどうかはわかりません。
安値放置されていた中国や日本の株式市場に資金が集まるかも?

その場合、再び人民元高となるでしょうし、
リスク選好ですからドル安、円安になるのでは・・・?(妄想)
リスク選好相場では本邦勢も強気になりますので
外債投資などが増えて円売り外貨買いとなりやすくなります。多分。

中国がなぜ緩和的なスタンスに転じたのか?
7月はとてもとても重要な月なんです。
1 日は中国共産党創立 100 周年と政治的なイベントがあるんです。

中国共産党、100周年へ宣伝本格化 「歴史から力を」
https://www.asahi.com/articles/ASP6L728QP6LUHBI033.html

本当の創立日はいつ? 中国共産党100年―ニュースQ&A
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021062300853&g=int
100年前の第1回党大会初日は7月23日ですので
東京オリンピック開催日同日にも大きなイベントがあるとも。

しばらくは金融規制が緩んでBTCなども多少戻るかも?なんて。

ただ、ポンドドル、豪ドル、キウイドルなどのチャートは
なんかトップアウトしたように見えるのよね。

多少イベントを材料にドル安になることがあっても、
やぱり基本はドル高へとトレンドが転換してしまった可能性もあって
ポジション構築には悩むところです。

やはり米国のインフレ率が最大の重要項目であり
インフレが強いようなら
ドル高が強まると素直に従ったほうがいいでしょう。

サマーズ氏、年末時点の米インフレ率5%に「かなり近く」なるだろう
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-26/QVA9LHDWX2PT01

※通貨インデックス一覧

日経平均CFD28447円ロング
ドルカナダ1.2312ドルでショート
ポンド円152.79円ロング
ユーロ円130.97円Lロング 継続ですが

ポンド円、ユーロ円の一目均衡表の基準線、転換線を
終値で下回る要な下落があれば手仕舞い、利確しちゃいます。

今週はOPECプラス会合がありますので原油価格にも注意。
減産枠のさらなる縮小=増産を決めると見込まれていますが、
経済正常化で需要が拡大している流れの中で増産となっても
原油の上昇基調に影響を及ぼすとは思えません。

WTI原油価格は先週末には74ドル台へと上昇しています。

原油高でも米国シェール企業の生産が増えないのは
バイデン政権に変わり脱炭素政策に舵が切られたため
シェール企業への投資が期待できなくなっていることもあるでしょう。
そもそも2015年の原油急落から石油上流部門への投資は急減しているのです。

原油が上がればガソリンも上がり、自動車社会の米国経済にとっては
あまり良くありません。
FRBがインフレをどう読むか、原油価格動向の今後も鑑みているものと
思いますが、6月FOMCでタカ派に急変した背景に原油、ガソリン価格動向の
上昇基調が続いていることも懸念材料とされているのではないかと思います。

エネルギー価格の上昇が続くならカナダ買いでいいのかな、
ということでドルカナダショート継続しています。
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先週のひろこのスペシャリストに聞く!は
ロールシャッハ・アドバイザリー代表ジョセフ・クラフト氏。
ランサムウェアが(身代金を要求するサイバーウィルステロ)が
蔓延っていますが、この影響が金融市場に及ぼす影響もありそう。

また、バイデン政権には暗号資産やGAFAへの規制に強硬な顔ぶれが。。

【リスク許容度、金融資産の転換期?】
バイデン政権の要注意閣僚
~GAFAとランサムウエアが金融市場に及ぼす影響~
https://youtu.be/lcZaQ4bNBnk
ジョセフ・クラフト氏

来週の主な予定 

28日(月)
NY連銀総裁、パネル討論会参加

29日(火)
日本雇用統計(5月)
米消費者信頼感指数(6月)
リッチモンド連銀総裁、討論会参加
OPECプラス共同技術委員会

30日(水)
中国製造業PMI・非製造業PMI(6月)
米ADP雇用者数(6月)
米下院金融委員会小委員会、暗号資産に関する公聴会開催
OPECプラス共同閣僚監視委員会

1日(木)
日銀短観(第2四半期)
中国財新製造業PMI(6月)
米自動車販売(6月)
米ISM製造業景気指数(6月)
中国共産党創建100周年、習近平国家主席演説
ベイリー英中銀総裁、講演
OPEC総会
OPECプラス閣僚級会合

2日(金)
米雇用統計(5月)
米貿易収支(5月)
米製造業受注(5月)
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