2021年7月9日金曜日

 なんでリスクオフ相場の様相を呈し始めたのかわからない。
との声が多いようですが、
来るべきして来たという見方もあるでしょう。

米国の金融政策の転換が近いことが示され、
バイデン政権が掲げる増税に於いても
デジタル課税など具体的になりつつあり、
リスク許容度は高くないことが指摘されていましたね。

問題は、いつ、何がトリガーとなって
崩れ出すかがわからなかったことですが
さて、今日7/8の株下落、金利の急低下、円高は
一体なにがきっかけだったのでしょうか。

昨日のブログで書きましたが、リスクオフの様相にはなっていたのよね。http://hiroko.yutaka-shoji.co.jp/2021/07/blog-post_8.html
リフレトレードは終焉したのか~債券強気派利回りピークアウト予想


ただ、金利が低いので株は安泰かと思っていました。
しかし、下がりすぎる金利は将来の景気減速を織り込むものではないか、
そんな不安がマーケットを震え上がらせているのかもしれません。

①米長期金利 1.25%まで下落、下げすぎ~



米国の10年後を織り込む金利が 1.25%ですよ。
景気回復とは言い難いでしょう(*_*)
金利があまりに下がりすぎてもリスクなのです。
ゴルディロックスとか言ってる場合じゃないくらいに
下がりだした、ということですね💦

②中国の景気はまずいんじゃないのか・・・?


中国、預金準備率の引き下げ検討 中小の資金繰り支援
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB07DNZ0X00C21A7000000/

中国が緩和方向に舵。
この春は加熱するコモディティ市況抑制のため規制を強化し、
引き締め方向にありましたが、、、。

中国サービス業、景気回復に「急ブレーキ」の背景
「財新サービス業PMI」、6月は14カ月ぶり低水準
https://toyokeizai.net/articles/-/438976
・サービス業の景気回復に急ブレーキ
・サービス業の雇用指数は4カ月ぶりの縮小基調

どうやら新型コロナが局地的に再拡大しているようですね。

そして、市場の話題はコマツの株価。

コマツ株が年初来安値 中国製造業PMIが3か月連続悪化
https://www.j-cast.com/kaisha/2021/07/07415472.html?p=all
・「コマツの売り上げ動向自体が中国の経済指標」


マーケット関係者はコマツを中国銘柄として注目しています。
コマツの株価が弱いときはリスクを増やすな、ということですね。
現在のコマツの株価急落は中国景気への懸念が膨れ上がってきた、
ということの証左ではないでしょうか。
これが、マクロマーケットへと波及した可能性もあります。

③中国、海外上場の規制強化策で米国から企業を国内回帰へ?

米中分断、危うい増幅 中国が海外上場の規制強化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB074B70X00C21A7000000/

滴滴が米国市場でIPOを果たすも、中国政府が介入し急落中しています。

中国のネット規制当局、滴滴を除外するようアプリストアに命じる
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-07-04/QVQ1ONDWRGG301

国務院は6日、データセキュリティーと
国外での上場に対する監視を強化することを表明していますが
昨日7日には「微博」(中国版Twitter)の株式非公開化が
検討されいることが報じられています。
現在微博は米ナスダック市場に上場していますが、、、。
微博は米国市場から消える可能性が。

中国版ツイッター「微博」非公開化か 会長は否定
https://jp.reuters.com/article/weibo-privitisation-idJPKCN2EC1QP

アリババ傘下のフィンテック企業「アント」のIPOは
昨年11月に突然中止されたことも記憶に新しいですね。

中国は海外市場への中国企業の上場を認めない方向のようです。
自国で管理したいということでしょうか。

こうなると、中国企業を組み入れているインデックスなどはどうなるのか・・・。

3/22 FTSEラッセル、中国企業の指数組み入れ拡大に向け当局と協議
https://jp.reuters.com/article/china-ftse-star-idJPKBN2BE081

7/7 FTSE、滴滴を予定通り指数に組み入れ 売買停止なら中止も
https://jp.reuters.com/article/china-didi-global-ftse-idJPL3N2OJ0X0

私は中国当局の中国企業管理と海外市場からの引き上げが
もたらすリスクがトリガーとなっているような気がしています。

④OPECプラスの合意出来ぬまま、減産協議の見通し立たず

サウジとUAE対立緩和、ロシアが調整 OPECプラス増産で
https://jp.reuters.com/article/oil-opec-idJPKCN2ED201

流石に原油先物市場でも不透明感から利食いが出始めています。

※WTI原油


とはいえ、まだ高値圏。
この程度ならまだまだ押し目かもしれませんが・・・
ただOPECの足並みが揃わないというのは、決して良いことではありません。
過去、それがきっかけで原油が急落したことが何度もあるんです・・・

ということで地雷はあちこちにありそうです。

やっぱりリスクオフでは円高になるんですね。。。
ドル円もこの下落です。

※ドル円


米株も今夜は軒並み下落中。
原油と一緒でまだまだ高値圏ですので、ただの押し目かも。
と言う気がしないでもないですが、気になるのはダウ輸送株。


ダウ輸送株って
輸送量の増減が生産・販売される製品の増減を反映することから、
米国の景気を先行する指標ともされています。
このチャートの悪化は気になりますね。

豪ドル0.7566ドルS
豪ドル円83.88円S
ポンド円152.68円S
ポンドドル1.3859ドルS

日経平均CFD28487円S 全て継続。
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今週のひろこのWeeklyGOLDは小菅努氏に解説いただきました。

金融政策転換期の金相場を読み解く
『ゴールド急落 波瀾の幕開けか』
https://youtu.be/xrIurFWWYyw
◆中央銀行の金購入が続く
◆2021年の米財政見通しは更に悪化
◆パウエル議長のスタンス
◆内部要因から見える今後

ひろこのウィークリーゴールド
解説:マーケットエッジ代表  小菅努氏

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