2021年9月6日月曜日

 8月分の雇用統計の数字、びっくりしましたねぇ(゚ロ゚)w

・8月非農業部門雇用者数 +23.5万人
        (予想:+73.3万人、7月:+105.3万人←+94.3万人)
        失業率 5.2%(予想:5.2%、7月:5.4%)
       平均時給 +4.3%(予想+3.9%、7月:+4.1%←+4.0%)
       労働参加率 61.7%  
・8月ISM非製造業景況指数 61.7(予想:61.6、7月:64.1)

これはNFP 非農業部門雇用者数推移 ガクンと落ちました⬇United States Non Farm Payrolls

失業率は7月から低下し昨年3月以降で最低となったのですが
NFP非農業部門雇用者数が予想より50万人も低い。
前月分が上方修正され+105.3万人になったこともあって、
そこからみるとかなりの減少になりますね、23.5万人にとどまりました。

ただ6月と7月の2カ月で13.4万人もの上方修正ですし3カ月平均でも+75万人。
これがテーパリングの年内開始を遅らせるようなネガティブ材料かと
問われるとそうでもなさそうです。
平均時給は上昇基調にあり、賃金上昇圧力が強まっています。
インフレの兆候はここにも見て取れるということですね。
あまり量的緩和を長期化させるのもインフレを加速させかねない、
とも読み取れルナ異様なのです。

流石に9月FOMCでテーパリング開始示唆、11月スタートという
最も早い時期でのスタートはないかもしれませんが、
年内テーパリング開始のスケジュールは変わらないのではと思います。

もともと8月の雇用統計は夏季休暇の影響で例年低く出る傾向もあるようで
単月で弱いからといって売り目線になるほうがリスクかな。

株式市場はやや利食いが出たようですが崩れるほどの売りではありませんでした。
また、金利は何故か雇用統計で急落するもすぐさま切り返して上昇しています。
なぜ債券が売られる流れとなったのかはいまいちわかりませんが、、、
指標が悪いのに金利が上昇して終わり、金も上昇していたのも謎。

※長期債利回りは上昇したのに。。。。


※ドル円は下落


※何故かゴールドが上昇

ゴールドはいよいよばらまかれ続けるドルへの不安を
織り込む動きがはじまったか?
1日の値動きで右往左往すべきではありませんが
掴みどころのない値動きですねぇ。

テーパー年内開始スケジュールに変化はないと見ましたので
(しかもそれはすでにマーケットが織り込んでいるので)
日経平均ロング、クロス円ロングは継続のままです。
ユーロ円130.32円
キウイ円77.22円
日経平均CFD27829円ロング

日本株にとってはむしろ政局です。

菅さんの不出馬で株急騰、菅さんの仕事悪くなかったと思いますが
コロナ疲れで全ては政府に不満が集中したようです。
半年続いた日経平均下落のトレンドがはっきりと終焉していますので
3万円達成も時間の問題でしょう。
衆院選の結果次第では考えを改めるかもしれませんが
年末に向けての新たなトレンドに乗る形でいいのでは?
と今のところは考えています。

※日経平均


さて、今週は欧州中央銀行(ECB)豪州準備銀(RBA)カナダ中銀(BOC)など
先進国の金融政策決定会合ラッシュ。

◆ECB理事会「テーパリング決定あるか?」◆

8月のユーロ圏消費者物価指数前年比+3.0%
インフレを警戒する声がECB当局者からも相次いでいます。

20年3月からスタートしたパンデミック緊急供給プログラム(PEPP)は
21年3月が期限ですが、ここに向けてテーパリングの議論が議題になりそうですね。

ポイントは米国が年内にテーパリングを開始したとしても
ECBが来年3月でテーパリングを完了し量的緩和政策を停止できるなら
米国より早い時期に終わってしまうという点。

流石にその後の利上げのスケジュールがECBのほうが早まる、とは言いませんが
米国のテーパリング完了時期がいつになるのかは開始もされていない現段階で
見通すことは不可能です。ECBが今週、3月までの量的緩和終了への
道筋=テーパリングを決定すれば、短期的にはユーロが強含む可能性がある、
と考えてユーロ円ロングしているんですが、、、
先週末はドルに振らされてあまり伸びませんでした。

今週のECBの決定に注目です。

◆RBA理事会(豪州)テーパリング先送りか◆

豪州ではコロナ感染拡大で7-9月期GDPが減少すると予想されています。
(シドニーがロックダウンされた影響の経済損失)
オセアニアの金融大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)は
テーパリング(量的緩和政策の縮小)は先送りの決定がなされると予想。

RBAの現在の量的緩和政策は
「9月上旬まで週50億豪ドル、その後少なくとも11月中旬まで週40億豪ドル」の
国債購入ですが、9月上旬以降も週50億豪ドル購入継続となる可能性が
予想されている、ということですね。
前回会合で9月中旬からの減額方針が示されていましたが状況が変わりました。
延期される見通しです。

豪ドルにとっては買い材料にはなりません。

◆BOC理事会(カナダ)最もタカ派的

4月にテーパリング開始表明、
7月から30億⇒20億カナダドルに国債買い入れ縮小開始。
年内に買い入れ規模をさらに縮小すると見込まれているようです。

BOCは22年後半の利上げを見込んでいます。

24年まで利上げがなさそうな豪ドルよりは
カナダのほうが買い妙味がある、ということになりますね。


そのほか、今週中にバイデン大統領が
FRBのパウエル議長を再任するかどうかを決定する予定。
マーケットにはノイズにもならないと思われますが、注目は注目。

ちょっと気がかりなのが米国の7-9月期のGDP予想を
従来の6%前後から3%前後にほぼ半分に引き下げている金融機関が出ていること。
コロナの再拡大の影響ということですが、
株式市場はこうしたニュースには反応していませんが、
本格的に企業業績に悪影響となる状況となれば話は変わってくるかと。
そのタイミングを見極めるのは難しいですねぇ・・・

◆今週の主な予定◆
6日(月)
非公式EU財務相会合
レーバーデー祝日のため米株式・債券市場は休場

7日(火)
日本景気動向指数(7月)
豪中銀政策金利
中国貿易統計(8月)
ドイツZEW景況感指数(9月)
エルサルバドル、ビットコイン法施行

8日(水)
日本GDP改定値(第2四半期)
日本景気ウォッチャー調査(8月)
カナダ中銀政策金利
米求人件数(7月)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
NY連銀総裁、講演
ダラス連銀総裁、会議開催

9日(木)
中国消費者物価指数(8月)
中国生産者物価指数(8月)
ECB政策金利 ラガルドECB総裁、記者会見
サンフランシスコ連銀総裁、討論会参加
NY連銀総裁、ダラス連銀総裁、
ボストン連銀総裁、ミネアポリス連銀総裁、講演

9日(金)
米生産者物価指数(8月)
クリーブランド連銀総裁、講演
ユーロ圏財務相会合
非公式EU財務相会合


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