最もボラが出たのはポンドショートでしたねぇ。
今夜のBOE(英中央銀行)金融政策会合で利上げを見送ったことで下落しました。
まずはFOMCから整理しておきます。
11月からテーパリングスタート。
これまで月額1200億ドルの資産を購入していましたが
①米国債 800億ドル ⇒ 700億ドルへ(100億ドル減らす
②MBS 400億ドル ⇒ 350億ドルへ(50億ドル減らす)
100億ドル+50億ドル=月額150億ドルづつ買い入れる量を減らします。
ここで間違えないでおきたいのは、引き締めではありません。
あくまで買う量を減らすだけですので、米国債もMBSもまだ買い続けます。
ただし月額1200億ドル購入しているものを毎月150億ドルづつ減らすので、
150億×8カ月=1200億ドル、つまり8か月後には買う量はゼロになる計算。
11月から数えて8か月後は、来年22年の6月ですね。
順当にいけば6月にはテーパリング終了=資産買入れ終了となります。
ただし、変化に応じて購入ペースを調整する用意がある、としていますので
株価下落が止まらないとか、急激に景気が悪化するなどの事態が
確認されればテーパリングペースは柔軟に変更されると思います。
しかし、今回の発表のすべてが「想定内」
インフレ圧力の高まりから声明、あるいはパウエル議長発言の
ハト派色が弱まるかも?という思惑もあったようですが
インフレは一時的であるというスタンスを堅持。
よって、米国債市場では短期から長期の全ての利回りが低下に転じています。
※米国債利回り一覧
イールドのフラットニングが解消される気配はまだないかな・・・。
ドル円は素直に米金利低下に反応して若干下がっているんですけれど
ドルインデックスは大きく上がっているんです、つまりドル高。
通貨インデックス一覧を見ると、ドル高で
ポンド、ユーロ、オセアニア+カナダドルなどが弱いんです。
特にポンドが弱いわけは利上げを見送った今夜のBOE会合の結果を受けて。
政策金利は 0.1%(過去最低)に据え置かれました。
据え置き7名、利上げ支持2名(ラムスデン副総裁とソーンダース委員)
景気が想定通りに推移すれば「向こう数カ月」で利上げが必要になると表明し、
近く引き締めに転じる可能性を排除しなかったものの
ベイリー英中銀総裁「市場の利上げ予想の大きさを警戒」と市場の利上げ観測の
強まりを冷やす発言をしています。
利上げするか、しないか市場では予想が真っ二つに割れていましたが
ポンドには利上げを見込んでいた向きの投げ売りが出ているようですね。
そして今夜OPECプラス会合で日量40万バレルの増産を発表。
これは計画に沿った内容で、米国はじめ原油消費国の増産要請に応えたものではありません。
クウェートやイラクなどが増産に難色を示したと報じられています。
産油国、大幅増産見送り 日米の要求応じず
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021110400826&g=int
このニュースは期待したように生産国が増産に応えてくれなかったわけですから
原油高要因とも言えますが、原油は上値が重いですね。
今日は同時にこのニュースも意識されています。
①イラン核協議、29日にオーストリアで再開へ ライシ政権で初
https://www.bbc.com/japanese/59159399
交渉によって米国からの制裁が解除されればイラン産原油が
市場に出てくる、との思惑が原油の上値を抑えています。
そしてこれ。
②米シェール業者、来年の増産を示唆 パーミアン盆地などで
https://jp.reuters.com/article/usa-oil-opec-idJPKBN2HP01D
BP、シェブロン、エクソンモービルなど、
複数の大手企業は、来年の増産やシェールへの投資拡大を計画。
中東に増産要請する前に、自分のところのシェール増産すればいいのに、
と誰もが思うわけですが、原油高によって企業の生産が拡大するとなれば
ひとまず買い方がこれまでの上昇で得た利益を
確定する動きに出ても不思議はないですね。
ということで、原油価格はやや軟調。
ただしマクロマーケット的にはインフレによる金利上昇が警戒され始めているため
これ以上の原油高はマーケットにはマイナスとなるため
原油価格が下落してインフレ警戒が薄れる方が安心感が広がります。
というわけで、米国想定内のテーパリング開始、
英国の利上げ見送り、そして原油安で株式市場が崩れる可能性は大きくない。
日経平均CFD27410円L継続。
豪ドル円84.88円S
豪ドルドル0.7429ドルS 継続です。
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