2021年11月4日木曜日

 OPECプラスはバイデン大統領ほか石油消費国からの増産要請を拒否
するとみられていますが、、、会合は明日4日です。

OPECプラス、参加国が相次いで増産要求を拒否-米国と意見対立
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-01/R1WFSYDWRGG301

ところが、今夜原油価格は下落しています。
※WTI原油

週間在庫統計で原油在庫が増加したからでしょうか。

【米週次石油在庫統計(10/29時点)、前週比、単位:バレル】
・原油在庫:+329万(予想:+225万、前回:+426.8万)
・オクラホマ州クッシング在庫:−91.6万(前回:-389.9万)
・ガソリン在庫:−148.8万(予想:-125万、前回:-199.3万)
・留出油在庫:+216万(予想:-125万、前回:-43.2万)
・製油所稼働率:86.3%(前回:85.1%)

在庫推移(雲は過去5年レンジ)


在庫がやや積み上がり傾向なのと
明日のOPECプラス会合を前に手仕舞いが旺盛となっているのかも。

原油が本格調整を迎えるかどうかはわかりませんが
今夜の下落幅はそこそこ大きいので要警戒。

今夜はゴールドやシルバーも大きめの下落を強いられていますし、
プラチナパラジウムといった産業用メタルも安い。

特にFOMC前にドル高が強まっているという風でもないのに
コモディティ市況が弱いのはどういうわけか。

そして資源国通貨の代表とされる豪ドルも弱いですね。
NZドルは踏ん張っているので、豪ドルが特に弱い印象。

今日は元GCプロップトレーダーの志摩力男氏にお話しを伺う機会がありましたが
豪州の主要輸出品目である鉄鉱石の下落や今後石炭需要が減速していく
可能性を考えると豪ドルは買えないというお話しをされていました。

※鉄鉱石価格


鉄鉱石が急落しているのは中国の不動産市況の減速が一つの要因ですが
中国など主要鉄鋼生産国が、炭素排出量削減のため
鉄鉱石の代わりに古鉄活用比率を高めていることも関係しているようです。

鉄鋼生産の原料である鉄鉱石と、
くず鉄の価格が別々に動く「デカップリング」状態に。

世界鉄鋼生産の約50%を占める中国が鉄鋼の減産に舵を切ったということです。
生産過程で多量の炭素を排出する高炉基盤の生産を減らし、
炭素排出量が高炉工法の25%前後の「電気炉」の比重を
現在鉄鋼生産全体の10%水準から30年40%まで増やす、
というのが鉄鋼業界の構造改革。

この影響をダイレクトに受けるのが豪州ということですね。

なるほど、RBAロウ総裁が慎重なわけです。

というわけで、豪ドル円に加え豪ドルドルもショート参戦。
コストは0.7429ドル
豪ドル円84.88円Sは継続。

NZドル/円ショートは止めました。
81.12円S → 81.31円で損切。

今FOMC,テーパリング開始が発表されました。

[FOMC テーパリング11月スタート決定]
FRBはこれまで月額1200億ドルを購入していましたが
11月から購入額を月150億ドル削減。
(米国債100億ドル+ MBS 50億ドル)

「インフレはおおむね一時的と考えられる要因を反映」
「経済の先行きは新型コロナウイルスを巡る情勢に左右される」
「状況次第で金融政策を適切に調整する用意がある」
「実質GDPの成長は目立って減速している」

インフレは一時的のスタンスを変えず。
GDP成長の減速を懸念、これもややハト派的。
FOMC受けてやや米金利が強含みですが株価は買い戻されて上昇基調へ。
原油やゴールドはほとんど戻らず。
テーパリング開始は想定内。
想定外のことが起こらなかったということでリスク選好継続のようですが
コモディティの弱さはどういうわけなのか、この点は気になりますが
明日はOPECプラスから何が出てくるか、こちらにも注目です。

ポジションは日経CFDロング継続。
加えて豪ドルドル、豪ドル円ショートになりました。

もう寝ます~

今週のひろこのウィークリーGOLDは公開ライブ収録
お休みの日にご参加くださいました皆様ありがとうございました。
https://youtu.be/C6zcvj5Sxgs


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