2021年12月26日日曜日

 1・タックスロス・セリング(節税の売り)終了
2・ロンドン勢が戻るのは29日(水)から
3・日本の消費者物価指数、「携帯」除けば2%上昇
4・コモディティ市況、再上昇?それとも、、、
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1・タックスロスセリングというのは
     キャピタルゲイン税を少しでも節約するために損失のでている
     株や商品を売って損失を出し、利益を減らすことで
   翌年の納税額を抑えようという投資家の「売り」が出ることを指します。
 
11月第4木曜日のサンクスギビングデー明けから
こうした売りが出やすいとされますが今年の場合、
ちょうどオミクロンショックなどと呼ばれる下落があって
この時にそこそこ売りが出されちゃったような気もします。
米国在住の投資家、広瀬隆雄氏は1月効果でクリスマス休暇明けから
1月にかけては株が上がりやすいことを解説されていますが
節税売りでキャッシュ化されたマネーは新年度入りで新規マネーとして
市場に再参入してくる、ということから
ここからは株が高くなりやすいというアノマリー。
さて、今年はどうなりますが・・・。

てかすでに米株は騰がり始めてますよね。
※ダウ平均


VIXもこの感じだと、リスク警戒は後退していますので買いから入ってきやすそう。
※VIX指数

2・英国は27日28日がボクシング・デーの休日
よってロンドン市場にトレーダーが戻るのは29日と
日本勢が大納会目前という時期に、新年度入で本格復帰してきます。
日本市場が商いが薄くなる年末年始の30日(木)31日(金)、3日(月)は
為替市場動いていますが、フラッシュ・クラッシュなど
突然の急落急騰に注意が必要です。

3・菅政権の政策による携帯電話料金の引き下げ、
  私も料金プラン見直しで随分安くなりました。
  21年3月から各社導入していますが格安料金プランの契約数が
  11月末時点で約2930万件となり、
  全体の約2割に達したと24日総務省が発表しています。

それまで7000円を超えていた料金プランが一気に3000円未満へ切り下ったわけで
この分の物価抑制圧力は相当に大きいと思われます。

これが日本のインフレ率がなかなか上昇してこない一因となっていますが
この分を除外したらどうでしょう?

日本もインフレの波 11月物価、「携帯」除けば2%上昇: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2434R0U1A221C2000000
総務省資料「 消 費 者 物 価 指 数」
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf

ですよね~食用油は各社今年だけで4回も値上げしています。
身近な食品の値上げは著しいほか、エネルギー上昇で電気代も上がっています。
なかなか消費者物価指数が上がらないのは
携帯料金が下がった影響が大きいのです。

日経は携帯分を除けば2%インフレ超える勢いだ、としています。

コアコアCPIで携帯電話料金のマイナス分を除外して試算しても
1%を超えてきているようです。
問題は、前年同月比計算で携帯電話料金のマイナス分が加味されなくなる
来年3月以降、一気に消費者物価指数が跳ね上がるという点。
下駄が脱げたらインフレターゲット達成しちゃってた?!
なんてことになりそうなんです。このままエネルギーコストが下がらなければ。

日銀はオーバーシュート型コミットメント政策を導入、
2%に達成したからといってすぐに政策を転換させることはない、としていますが
来年7月にはリフレ派で知られる日銀審議員、片岡氏らの任期が切れますし
黒田総裁の任期も23年4/8までです。
NZの7年ぶり利上げ、英国の12月利上げ、
そして米国のテーパリング加速と22年利上げ観測と
主要国が金融せ施策を転換させる中で、
日本だけが緩和政策が長期化するから円安だ、
とは安易に言えないと思うのです。
来年以降、日銀の出口観測が盛んとなることでの
円高の可能性もある、と考えています。

4・原油はじめコーン、大豆、小麦など食料価格上昇開始?!

※原油

※小麦

※大豆

※コーン

原油は在庫が再び減少傾向に
EIA米国エネルギー省の週間在庫統計、青いラインが下向きに、、雲は過去5年平均


■世界の穀物、中国が買いだめ 過半の在庫手中に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM13CUD0T11C21A2000000/
中国税関総署によると20年の食品輸入額(飲料除く)は981億ドル(約10兆円)と、10年間で4.6倍に増えた。21年1~9月期もデータを比較できる16年以降で最高だ。5年間で大豆やトウモロコシ、小麦の輸入額が2~12倍に急増した。

というわけで、再び商品市場西金が流入し始めているのか?
21年、ここまでを振り返るとファンドは商品市場から静かに撤退して
総建玉は減少し続けてきましたが、、、。
米金融政策の転換をにらみリスクポジションを落としてきた1年という印象ですが
これによって、この先何が起きるのか?

ぜひ、住友商事グローバルリサーチの本間隆行氏の考察を動画で。
【低金利とインフレ】コモディティ、一足先にリスクオフ?
https://youtu.be/IXZTq4MFQHU

この資料はここでしか見られないと思います。
あらゆるコモディティの総出来高ポジション推移↑をひと目で!!

今週は日本が休みに入るということで気が緩む本年最終週ですが
欧米勢はクリスマス休暇から復帰し新年相場スタートとなる週です。
日本勢が油断する時期にろくなことはありませんので警戒を。

私は先週末にクロス円ロングをすべて手仕舞っています。
ユーロ円128.53円128.82円L ⇒ 129.42円手仕舞い

ユーロドル 1.1296ドルロング
豪ドルドル0.7157ドルロング継続。

今週からの戦略は、欧米勢の出方を見て考えます。
現時点では円ロングしたいと考えているのですが、
株買いで攻めてくるようならクロス円もリスクオン気味になりそうですので
まだはっきりと決められません~



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