2022年4月11日月曜日

 1・ドル独歩高続く・ドル指数は7営業日続伸
2・中国上海ロックダウン続く
3・ロシア、選択的デフォルトへ
4・ECB利上げ時期を模索する金融市場
5・NZ、今週会合で利上げ、一部に0.5%観測も
6・ロシア製PGM取引停止へ~ユーロパラジウム急伸
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1・ドル高続く、ドル指数7日続伸

※通貨インデックス一覧 ドル独歩高ですね。

全ての年限で米国債利回りが上昇していることが背景にあります。
3月FOMC議事録、そしてその前日の超ハト派とされてきた
ブレイナードFRB理事によるタカ派転向発言がドルを押上げています。

※米国債利回り一覧 全ての年限で上昇が止まらない
というわけでドル円相場再び高値をトライする流れに。
先日つけた125.10円高値を超えても何ら不思議はありませんね。
※ドル円
123.15円ドル円ロング継続。

2・上海のコロナ新規感染者、過去最多-中国は米国の懸念に反論
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-09/RA1QBQDWX2PS01

中国はこの秋に
習主席の3期目を確固たるものにするイベントとなる
共産党大会を控えていますが、
ゼロコロナ政策は、習主席の肝いりである
中国の優れた統治モデルということになっていますので
方向転換ができない、という指摘があるようです。

感染者は増加しており現在のところ終わりが見えません。
都市封鎖でテスラなどの企業の工場は生産停止を余儀なくされており、
中国の停滞は中国だけの問題ではないことに
金融市場は織り込み切れていないのではないか、という気もしますね。

ということもあってショートした
豪ドルドル0.7522ドルショートは継続。

3・ロシア「一部デフォルト」 外貨・財政になお余力も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB091VB0Z00C22A4000000/
ロシアは、ドル建てではなくルーブルで返済すると
勝手にルール変更したもののそれが許されるわけがなく、
S&Pグローバル(格付け機関)が「SD(選択的デフォルト)」に
引き下げた後、格付けの付与を取りやめることを決定しました。

早かれ遅かれロシアのデフォルトは想定されてきましたので
これがマーケットに打撃となるようなサプライズではありません。
今後ロシアの資金調達は相当に難しくなったということえすが
現状でもまだEUは天然ガスなどの輸入を継続していますし
中国やインドなどもロシアとの取引を続ける意向を示しており
ロシアがすぐに音を上げるという状況にもないようです。

ロシア制裁はEUにも痛手となるとあって
ユーロが弱含んできましたが、下げ足臭に打ってきました。

4・7日に発表されたECB3月の議事録で、
利上げの条件が満たされたか、もしくは近く満たされるとの見方から、
一部当局者が一段と踏み込んだ行動を促していたことがことが明らかに。
ということで早期利上げ予想が増えてきた。

ゴールドマン、9月と12月のECB利上げ予想-早ければ7月も
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-08/RA0GD8T0G1KW01
ECB、0.5ポイント利上げもあり得る-エコノミストの見方
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-07/R9YX08T1UM1101

米国も欧州も利上げする中で、日本が緩和維持、となれば円安継続でいいのですが
ドル円だけでなくユーロ円上昇にも妙味あり、ということになりますね。
ユーロドルよりもユーロ円でのロングがいいかな。
今週はユーロ円のロングの好機狙い。

今週のECB理事会での利上げは予想されていませんが
声明やラガルド総裁の会見が市場とどの程度温度差がある内容となるかに注目。

これはユーロ円の月足。ひょっとしたら大相場演じるかもしれないわ。

5・NZ、今週会合で利上げ、一部に0.5%観測も
RBNZ to raise rates by 25 bps on April 13, some call for 50- Reuters poll
https://wtvbam.com/2022/04/08/rbnz-to-raise-rates-by-25-bps-on-april-13-some-call-for-50-reuters-poll/
RBNZが13日に25bpsの利上げ、一部では50-との声も ~ロイター調査

・4月13日に0.25%の小幅な利上げを選択するものの、
 インフレ率の急上昇を抑えるため、今年全体ではこれまでの予想より
 やや多めの利上げに踏み切る、との予想が大勢
・第4四半期のインフレ率はすでに30年ぶりの高水準となる5.9%に達し、
 中央銀行の目標範囲(1〜3%)のほぼ2倍に達している

もし0.5%利上げとなれば、キウイドルは素直に上昇かな?

6・ロシア産PGM取引停止へ~パラジウム急伸
London market blocks newly refined Russian platinum and palladium
https://www.reuters.com/world/uk/london-blocks-sale-new-platinum-palladium-russian-refineries-2022-04-08/
ロンドン取引システムに貴金属を供給する認可を受けた
「グッド・デリバリー」精錬所の見直しにより
・ロシア製プラチナとパラジウム精製品が4/8からロンドンでの取引停止
・パラジウムの価格は11%急騰、プラチナ価格は約1%上昇
・ロシアのノリルスク・ニッケルは、世界のパラジウム供給の25-30%、
 プラチナの約10%を生産している

※貴金属4商品チャート パラジウムが急伸
 プラチナへの代替も水面下で進んでおり、いずれプラチナも上がると思うのですが、、、

今週の予定

■11日(月)
黒田日銀総裁、挨拶
日銀地域経済報告(4月)
中国消費者物価指数・生産者物価指数(3月)
EU外相理事会
シカゴ連銀総裁、講演
アトランタ連銀総裁、イベント講演

■12日(火)
日本国内企業物価指数(3月)
ドイツZEW景況感指数(4月)
米消費者物価指数(3月)
ブレイナードFRB理事、講演
リッチモンド連銀総裁、講演
OPEC月報

■13日(水)
黒田日銀総裁、挨拶
中国貿易統計(3月)
NZ中銀政策金利
ドイツ10年債入札
英消費者物価指数・生産者物価指数(3月)
米生産者物価指数(3月)
カナダ中銀政策金利

■14日(木)
豪雇用統計(3月)
カナダ政策金利
ECB政策金利、ラガルドECB総裁の記者会見
米小売売上高(3月)
クリーブランド連銀総裁、講演
フィラデルフィア連銀総裁、講演
米債券市場は短縮取引

■15日(金)
中国1年物MFL金利
ECB専門家予測調査
米財務省、半期為替報告書議会提出期限
グッドフライデー祝日のため、香港・英国・欧州・米国市場が休場

先週のひろこのウイークリーゴールドは
貴金属スペシャリスト  池水雄一氏解説!

<燃料電池車の可能性とプラチナ触媒需要>
『FCVとプラチナ』
https://youtu.be/L5EJoqN7OQs

◆現状の自動車の脱炭素化への流れ
◆FCV普及シナリオの比較
◆FCVによるプラチナ需要の増加
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