1・雇用統計通過後もドル金利上昇止まらず10年債利回り3%台
2・東京23区の消費者物価1.9%上昇
3・原油、ジワリ上昇基調
4・中国ゼロコロナ政策堅持方針
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先週木曜5/5までのGW中のマーケットニュースまとめはこちらから。
→ GW中、FOMC/BOE/RBA金融政策会合~各国利上げ発表も結局ドル高
1・米雇用統計後もドル金利上昇止まらず
失業率 3.6% (前月 3.6%)~変わらず
平均時給 前月比+0.3%(前月 +0.4%) ~賃金伸び鈍化
労働参加率 62.2% (前月 62.4%) ~前月から低下
先週6日、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、
(インフレ抑制に向けた米金融当局の取り組みによって)
「米労働市場に一定の減速が生じたとしても容認する」と発言。
※ロシア/ウクライナ戦争や中国のロックダウンが
供給網に悪影響となり、インフレの高止まりが続くため
この事態が起きなかった場合よりもFOMCはタカ派的にならざるを得ないとも。
先週開催のFOMCは0.75%の利上げの可能性を否定しましたが
金利低下、株上昇は一時的反応でした。
インフレ抑制まで粛々と利上げとバランスシート縮小は
行われるということですが、結局のところ
市場はまだその全てを織り込み切れていないということです。
リッチモンド連銀総裁は、0.75%利上げの排除を望んでいないと発言
していますし、市場はまだ0.75%の可能性を排除できないでいる様子。
金利の上昇が続けば、株からの資金流出はまだ続くと考えたほうがいいでしょう。
※米国債利回り一覧
2・4月の東京都区部の消費者物価指数 前年同月比 +1.9%
・8カ月連続プラス/電気代が上昇/食料品上昇
・これまで物価を押し下げていた携帯電話の通信料下げの影響剥落
東京都区部のCPIが日本全体の消費者物価指数の先行指標として
意識されるかな?と思って注目していましたが、
別段為替市場に影響はありませんでした。
2%に達してはいないものの、携帯料金が押し下げていた分が
4月分から前年同月比で剥落する影響が出て、数字は跳ね上がっています。
5月20日は8:30に日本全国の消費者物価指数(4月分)が
発表されますのでこちらが本命。
3月分は 総合が前年同月比+1.2%(前月比+0.4%)
コア指数が前年同月比+0.8%(前月比+0.4%)でした。
インフラが大きく上昇していた場合、市場がどのように反応するか。
・・・・黒田日銀のスタンスが4月会合で明確に示されていますので
あまり影響はないのかもしれませんが。
3・原油価格、レンジが続くも上昇基調取り戻す?
※WTI原油
先週はOPECプラス会合もありましたが、西側諸国の追加増産要請には応じず。
OPECプラスは昨年21年8月以降、毎月、日量40万バレル程度を
増産する計画で、計画通りに増産を続けていますが
この計画以上の増産に応じていません。
6月も日量43.2万バレルの増産を決定(5月と同量)
OPECプラスはロシアを巡る問題は「欧米が自ら作り出したもの」として
OPECプラスが対応すべき根本的な供給問題ではない
と考えているということです。
中国ロックダウンの影響で石油需要が減少するとの思惑が上値を抑えていますが
それでも大きな下落にはつながっていません。
EUのロシア産原油への禁輸措置の影響が下値を支えているのか。
EU、ロシア産石油の段階的禁輸を提案-9日までの決定目指す
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-04/RBD45QT0G1KZ
・海上輸送・パイプライン輸送、原油・精製油を問わず、
全てのロシア産石油の全面的な輸入禁止(向うヶ6ヶ月で段階的に)
・石油製品については年内に輸入禁止
→制裁決定にはEU加盟全27カ国の同意を必要
→ハンガリーとスロバキアには24年末までの猶予
チェコは24年6月まで免除
あるいは、OPECプラスが毎月43万バレルづつの増産を決定しているものの
OPEC加盟国等は、その増産に応じて生産量を増やすことも難しいのが実態。
政情不安、あるいは2019年までの原油が安価であったために
投資不足に陥っているなどの理由から思うように生産量を増やせないのが実情。
これも原油価格が下がりきらない背景にあるかと思われます。
原油が下がらないとなるとインフレもなかなか沈静化しないということですから
米国の金融政策の引き締めも緩む可能性は低いというわけです。
つまり原油高が続くと株式市場にはマイナス、ということですね。
4・中国 習近平指導部「ゼロコロナ」政策 堅持の方針 重ねて示す
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220506/k10013613091000.html
人民元は下落基調 中国から資本が流出している?!
※世界の10年債利回り一覧
中国の長期債利回りも気がつけば決して高利回りではないのね。
日本はYCC政策で0.25%から上がらないようコントロールされています。
NZ,豪州、米国、カナダ、イタリアの長期債利回りは 3%を超えてきました。
中国の景気減速のリスクもまた、株式市場にはネガティブですね。
日米ともに株はしばらく様子見です。
個別株物色するなら資源系、脱炭素関連系かな。
為替ポジションは米ドルロング方向でいいかと思います。
豪ドルドル 0.7327ドルショート
キウイドル 0.6706ドルショート 継続
◆来週の主な予定
9日(月)
中国貿易収支(4月)
日銀議事録(3月17日-18日開催分)
香港市場は仏誕節振替休日のため休場
10日(火)
豪州小売売上高(第1四半期)
ドイツZEW景況感指数(5月)
アトランタ連銀総裁、講演
欧州復興開発銀行(EBRD)年次総会(12日まで)
11日(水)
中国消費者物価指数・生産者物価指数(4月)
米消費者物価指数(4月)
アトランタ連銀総裁、講演
12日(木)
イギリスGDP速報値(第1四半期)
米生産者物価指数(4月)
日銀主な意見(4月27日-28日開催分)
メキシコ中銀政策金利
OPEC月報
G7外相会合(14日まで)
バイデン米大統領、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳と会談(ワシントン)
13日(金)
米輸入物価指数(4月)
米ミシガン大学消費者信頼感指数(5月)
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